「キャッチ、そしてリリース」


 これは、なんで釣りをするってことの、根元的なテーマです。

 もし、釣ってる人に「なんで、釣りをしてるのですか?」って聞いたら。きっと「なにをばかなこといってるんだ?おまえ釣りにきたんじゃねえの? 釣り? 楽しいからしてるに決まってるじゃねえか。お前なにしに来たの、ばか。じゃますんじゃねえの!」
って、反応が返ってくるような気がします。
 実際、釣り場でこんなことを訊ねたことないし、また訊ねようとも思いませんが。
なんで、訊ねようとも思わないかわかりますか。釣りをしてるひとなら当然わかるでしょうが、これは、空腹でたまらない人がご飯を食べてるときに、「あなたはなんで、今ご飯を食べてるのですか?」って質問するのと同じような気がするからです。

 むつかしい問題です。「釣りとはなんですか?なんで人は釣りをするのでしょう?そしてその釣りがなんで、そんなに楽しいのでしょうか?」という本質にせまらなくてはならない大変なテーマです。
 このテーマを話す前に考えておかないことがあります。

 「狩猟本能」と「食欲本能」の関係。当選関連しているはずだけど、いや、関連しているけど、別々にも成り立つもの。
 なぜって、どこかで書いたかもしれないけど、我が家の同居ネコ「ちびこ」、食事は僕が与える物しか食べない。それも市販の乾燥ペットフード、缶詰、煮干し、竹輪、はんぺん、鯛の塩焼きを手であたえないと食べない。それ以外は、絶対食べません。
 そのチビコが、雀、バッタなどを獲ってくる。それらの生物にはもうしわけないとしかいえないが、食べもしないそれらをチビコは獲ってきて僕にみせる。いくら怒っても獲ってくる。最近は怒られるのがわかったのか、獲物を隠しているが、それでも捕ってくるのは変わりない。「ちびこ」にとって食べ物、食べるってことは、いつもの場所にいつもの器にいつもの物があって初めて「食べ物」。自分で獲ってくる物は「食べ物」ではない。
 このことは「狩猟本能」と「食欲本能」が違うってことでしょう。食べるために狩猟をするのではないのです。
 本来はこの二つは必然的に結びつく物なんでしょうが、現実は違う。人間が本来結びついていたはずの物を無理矢理離したのかもしれない。現実が違ってもこの二つはなくならない。でもお互いに独立して本能としては存在します。

 この2つの本能は当然人間にも存在してます。そして悪いことに、人間はとにかく数が多い。自然のままではこの地球に存在できない数の人間が存在してしまってます。
 で、その人間が生きるための食料を確保するためにいろんな工夫をして努力しています。
 本来あるべき姿の食料確保と狩猟が結びついたら、今の全世界の人間の数は存在する事が出来ません。
 だから、自然の摂理に反して人間の都合のいい植物を育て(農業とか)、動物に関しては養殖などしてとにかく食料を確保しなければなりません。

 こんな世の中にあって、人間の持っている「狩猟本能」を満たすための行為は何かというと、これは決かぎられてきます。そのなかの一つが「釣り」です。
 そして、そんな条件のなかでの釣りですから、当然「キャッチ、アンド、リリース」って考えもでてきます。数限りある自然の資源を守るため、必要なことです。

 猫なら許されるのですが、人間は許されないことです。猫ならこれが自然の摂理だから。
 本来は、人間も許されてたはずなのですが、今はもう許されないときに来てます。
 自然のなかに、自然で存在する状態ではないのですから。今や人間は自然には存在出来なくなっているのですから。

 だから、一番してはならないこと。釣りに関して言えば、それは、自分の目的としない物が釣れたとき、この釣れた物を無惨に殺すこと。釣り場に行くと、あまりにもこの無惨な死が多い。この光景は、悪魔のなせる業としか言いようがありません。
 人間の理性で助けなくては。もとの自然にもどしましょう。これが「リリース」の初めです。
 たったそれだけのことです。そんな、難しいことでもなんでもないはずです。誰にも出来る簡単なこと。本来自然に成立する物ならならしてもいいこと(無惨に殺すってこと)ですが、自然に反して、数が多過ぎてしまった人間はしてはならないことなのです。
 これくらいのこと、誰にでも出来ることでしょ、当たり前のことだから誰もがしなくちゃ。
 せめて、これだけは守って欲しい。
 「本能」で釣りをすることは、これはしょうがない事だけど、理性のある人間ならせめてこのルールだけは守って欲しい。人間と自然の関わりを真剣に考えて行動をしてほしい。
 次の世代、未来の地球のために。
 考えないと次の世代、「人」も「他の生物」もいなくなってしまいます。


 今、僕の正直な気持ち、
 「釣りの楽しさ、喜び」を、もっと素直に感じたい!

 でも、それでよかった時代は過ぎました。
 
これからは、

 もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、釣り人が真剣に考えないと、、、

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