データで見るオンパク

オンパクの進展、パートナーの収益性、運営主体の収益改善策、ジャンル別顧客分析によるマーケティング方針の分析、旅行者マーケットの調査、QOLチェックなど

 

(1)    オンパクの全体像の推移

図表4-1で示されているオンパクの4年間の推移を見てみると、開始当初では、この種の取り組みは前例がなく集客の手段としてプログラム単価を低めに設定せざるを得なかったが、既に4年が経過しプログラム単価を平均で2,000円弱にまで上げる事に成功しており、それに伴い総収入額も順調に増加している事がわかる。 一方で、プログラム提供者の絶対数の不足や高単価誘導の為に総参加者数の伸び悩みも見られる。

 

図表4-1:2001年から4年間のオンパクの推移

時期

総定員数(人)

総参加者数(人)

総収入額(千円)

プログラム受講の
平均単価(円)

2001秋 11日間

3,633

2,841

1,734

610

2002秋 24日間

3,286

2,520

3,089

1,225

2003秋 24日間

3,341

2,548

4,312

1,692

2004秋 24日間

4,678

2,797

5,507

1,968


 

(2)    プログラム提供者の収益性

 

また、図表4-2に示されているとおり、プログラム提供者が得る事のできる収入(=時間単価)は、2,000円から10,000円強の実績を示しており、オンパクの期間中においては充分に採算の合う実績を残している。

 

日常化した場合、プログラム提供者がこの収入を持続的に獲得できるか?という事は課題であり、顧客ニーズを充分に把握した上で、良質なプログラムの提供やスキルアップが行われる体制を構築する必要がある。

 

図表4-2:プログラム提供者の収益性

2004年春のオンパクの実績数字より

ジャンル

回数

のべ時間

定員

参加

稼働率

売上

経費

差引き

講師時間単価

単価

散策

36

100

720

373

51.8%

\410,900

\101,790

\309,110

\3,091

\1,102

交流

10

24

153

145

94.8%

\274,000

\84,000

\190,000

\7,917

\1,890

カルチャー

42

70.5

347

306

88.2%

\654,500

\159,500

\495,000

\7,021

\2,139

運動

7

13.5

160

162

101.3%

\180,500

\36,400

\144,100

\10,674

\1,114

SPAエステ

184

244.5

210

184

87.6%

\791,500

\184,000

\607,500

\2,485

\4,302

メンタルケア

55

46

113

96

85.0%

\317,000

\73,000

\244,000

\5,304

\3,302


 

(3)    運営母体の収益性について

 

一方、図表4-3に示されているとおり、運営母体であるNPOオンパクは1日毎の赤字額は確実に減少傾向にあり、2004年秋には1日毎に160,000円強の赤字額にまで抑える事ができてきた。当初は、オンパクに参加するプログラム提供者には、収入の保証を行い、赤字プログラムも容認してきたが、2004年秋からは原則としてプログラム提供者の独立採算とし、オンパクに参加する為の費用の徴収まで行なうようになった。(ガイドブック掲載料および売上金の一部を徴収)

 

しかしながら、NPOオンパクが事業目的を持続的に達成してゆくためには、運営面での採算性の確保を実現する事が求められている。このことを課題として捕らえ、より収益性を重視した運営方法の確立を実現することが必要である。

 

図表4-3:運営母体の採算性

1日毎の運営赤字の推移

 

期間

総運営赤字(円)

1日毎の運営赤字(円)

2001秋

11

12,110,868

1,100,988

2002秋

24

10,198,529

424,939

2003秋

24

9,551,990

398,000

2004秋

24

3,883,578

161,816

 

図表4-4は、2004年の秋オンパクの際のNPOオンパクの収支内訳を示した表である。 この表によると、支出が収入よりも3,883千円上回っており、これが図表4-3でも示されている運営赤字となっている。現在、この運営赤字は、別府市からの補助金および積立金からまかなわれている。

 

支出を見てみると、広告宣伝費がその大部分を占めている事が分かるがこれはガイドブックの製作と印刷(約5,000千円)等である。 この事から、オンパク運営の採算性を確保するには、プログラム提供者からの収入(個人広告収入および企業広告収入)を増やすと共に、ガイドブックに頼っていた集客方法を見直し、より効率的なマーケティング手法に切り替え、支出における広告宣伝費の比率を下げてゆく事が今後の課題であるという事がわかる。

 

 

図表4-4:運営母体の収支内訳表

2004年の秋オンパク実績数字より

収入の部(千円)

支出の部(千円)

チケット販売

3,242

チケット換金

3,384

自主プログラム収入

863

自主プログラム開催

868

個人広告収入

835

広告宣伝費

5,681

企業広告収入

1,750

事務局経費など

640

 

 

 

 

小計

6,690

 

 

 

 

 

 

行政補助金

3,000

 

 

積立金

883

 

 

 

 

 

 

総計

10,573

 

10,573

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(4)    顧客層の分析について

 

2004年の春と秋のプログラムの参加者に対してアンケート調査を行った。その性別と年齢層のデータよりオンパクの顧客層を分析してみる。

 

図表4-5は、男女構成比である。 オンパクの参加者は女性が94%を占めている事がわかる。これはオンパク開始時からの傾向でもあり、オンパクで提供されているプログラムは女性の関心が高く、参加率が圧倒的であることが分かる。

 

このことから、本事業の主要な顧客は女性であり、女性をターゲットにしたマーケティング戦略を構築する事が望ましい事がわかる。

 

 

図表4-5:オンパク参加者の男女比率

2004年の春・秋のオンパク参加者アンケートより(回答数1,576通)

 

 

 

 

 

図表4-6は、顧客の年代別構成比である。 オンパク全体をみると、20代から60代までの年代層が顧客としてまんべんなく参加していることがわかる。これらの顧客層の平均年齢は、44.9歳となった。

 

 

図表4-6:年代別の参加者層

2004年の春・秋のオンパク参加者アンケートより(回答数1,581通)

 

年代層

20歳代

30歳代

40歳代

50歳代

60歳代

70歳代以上

総数

アンケート回収数

266

400

280

307

238

85

1576

 


 

(5)    顧客層の詳細な分析について

 

図表4-7は、プログラムを6つのジャンルに分けた際の参加者の年代別構成比率である。それぞれのジャンル毎で100%とし、20代から70代までの顧客がどの比率で参加しているかを比較してみた。

ジャンル毎の傾向としてみてみると、2030代の層は特にメンタルケア・SPAエステ・運動系のプログラムに関心が高く、5060代の層は散策系のプログラムに関心が高いという事が分かる。 40代の層は比較的どのプログラムにも平均した関心をしめしている。 

したがって、本モデル事業が対象とするマーケットは、2030代の女性を中心にしたものと、5060代の女性を中心にした2種類あり、それぞれ異なった嗜好があると分かった。

 

 

図表4-7:各ジャンル毎の年代別参加者比率

2004年の春・秋のオンパク参加者アンケートより(回答数1,581通)

 


 

ジャンル

プログラムの特徴と顧客の傾向

メンタルケア

いわゆる「セラピー」と呼ばれるプログラム群であり、自分の精神の状態を適切に把握する技術を得る事で、ストレスと上手に付き合う事を可能にする。

参加者の平均年齢が最も若いジャンルであり、特に20〜30代女性の参加が圧倒的になる。仕事での人間関係などで精神的なストレスを感じていると推測される。

オンパクという公益性の高い信頼のおけるイベントで提供されるこの種のメンタルケアプログラムは、通常よりも参加のしやすさを増す事ができるメリットがあり、プログラム提供者にとっても、顧客に対しての信頼感の向上および新規顧客の獲得に寄与する面が大きい。

SPAエステ

温泉とエステもしくはマッサージを組み合わせたもの。メンタルケアに比べるとより受動的であり、単に「心地よさ」を追求している。

30〜40代の女性の参加意欲が高い。参加費用が比較的高くなるので、20代女性は少なくなる。

プログラム別で見ると、精神的セラピーの要素を組み込んだものは平均年齢が低く、マッサージや美容の要素を組み込んだものは平均年齢が高くなっている事が分かる。

運動

能動的に身体を動かすプログラム。ボクササイズ・ヨガ・ウオーキングという流行のものから、エクササイズ系までそろえる。

20〜30代の参加意欲が高いのがオンパクの特徴であると思われる。これは、オンパクが積極的に流行のものを取り入れている為に起こる結果であろう。比較的スタンダードな運動系プログラムとなると、平均年齢は40代を超えてゆく。

カルチャー

いわゆるカルチャースクール等でも提供されているプログラムだが、オンパクの場合、会場に旅館や歴史的な建造物を指定するなどの工夫をしている。

参加者の年代は、20〜60代まで比較的まんべんないが、プログラム毎に見てみると、文化的教養を身につけるプログラムは年代層が低く、クラフトなどの手先を使うプログラムは年代層が高くなる事が分かる

交流

歴史的な空間でのお茶会や音楽のイベントなどのプログラム。地域独自の食をテーマに交流するプログラムもある。

健康とは直接関係が無いように感じるが、積極的にお出かけの機会を増やす事で健康的な暮らしが送れるのではないだろうか?

70代を除き、満遍ない年代の顧客が参加しているが、音楽会などのイベントでは平均年齢が比較的高くなる事が分かる。

散策

町をボランティアガイドの案内で歩き、地域の生活文化を知るとか、自然の豊かな地域を訪問して植物観察や農村交流を行うなどのエコツアープログラムを含む。

運動としては比較的軽く、小旅行の様な楽しみも味わえるので、50代以上の女性の参加意欲が強い。男女比でいうと、男性の参加比率が最も高いのもこのジャンルであるが、夫婦連れというパターンが多い。

 

 

図表4-8: 各プログラムにおける年代別参加者数および平均年齢

2004年の春・秋のオンパク参加者アンケートより(回答数1,581通)

 

ジャンル

プログラム名

20代

30代

40代

50代

60代

70代

平均

メンタルケア

オーラソーマ

2

 

 

 

 

 

25

アロマで作るスキンオイル

5

3

1

1

 

 

33

パワーストーン

7

12

3

 

 

 

33

バッチフラワーセラピー

3

4

2

 

 

 

34

タロット&ヌメロロジー

6

18

6

4

 

 

37

バッチフラワーセラピー

1

8

1

 

1

 

38

グリーンセラピー

4

3

 

4

1

 

41

心のリフレッシュ セラピー

 

1

2

 

 

 

42

SPAエステ

アロマセラピー

6

5

4

 

 

 

34

タイ古式マッサージ

6

2

6

2

 

 

38

タラソテラピー

1

1

2

 

 

 

38

ハワイアンロミロミ

13

19

13

7

1

1

39

伝承バリ王宮エステ

5

17

8

1

3

1

40

フィトーリンパセラピー

8

38

17

10

8

1

42

経絡マッサージ

3

10

8

5

 

2

43

カラー&フェイシャルエステ

1

5

4

2

1

1

45

ヘアーエステ・ヘナ

3

5

9

6

4

2

48

運動

ボクササイズ

2

2

1

 

 

 

33

優雅にバレリーナエクササイズ

19

17

1

6

1

 

34

アフリカンダンス

7

5

4

1

2

 

38

フラメンコ

9

6

10

3

1

 

38

ヨガ

13

23

14

6

3

 

39

スタイリッシュウォーキング

1

1

3

 

 

 

39

ステップエクサ

2

3

1

4

 

 

42

ホルモンバランス体操

5

 

1

3

2

 

42

ナイト・アクアリラックス

6

3

4

4

4

 

44

フィーリングエクサ

1

1

1

 

 

1

45

フラダンス

 

3

 

9

17

5

61

カルチャー

エレガント講座

4

 

 

 

 

 

25

一日プチ女将体験

1

1

 

 

 

 

30

Dネイル

4

2

1

 

 

 

31

和菓子と和スイーツ

1

3

1

1

 

 

38

イメージコーディネイト

11

12

3

7

1

1

39

グリーンセラピー

2

1

 

2

 

 

39

アレンジコーヒー

 

1

1

 

 

 

40

カラーコーディネート

2

2

2

2

 

 

40

パーソナルカラー

4

4

2

3

 

1

41

温泉しぼりでスカーフづくり

2

5

3

2

1

 

41

トールペイント

9

2

3

4

4

 

41

眉美人になりませんか

2

5

5

2

1

 

42

着物でお出かけ

1

1

 

 

1

 

42

楽に着る着物

2

 

1

3

 

 

43

フラワーアレンジ

1

6

1

2

2

 

43

初夏のリース

 

3

4

 

1

 

44

私だけの古布小物

3

4

2

3

3

 

44

絵手紙教室

5

2

1

7

2

 

44

10歳若く魅せるメイク

2

1

1

3

1

 

45

パリスタイル・フラワー

 

4

2

2

1

 

45

ルームコーディネート

 

 

2

 

 

 

45

オーダーメイドビーズ

 

10

6

3

4

 

45

リース&ハーブクラフト

3

3

6

10

 

 

45

草木染め温泉しぼり

 

4

1

4

1

 

47

ビーズアクセサリ

2

7

5

 

2

4

48

男のお稽古事入門

 

2

4

2

 

1

48

ビーズアクセサリ(中級)

2

2

1

5

1

1

48

花とカリグラフィー

1

8

4

6

4

2

49

和紙のランプシェード

2

4

5

4

7

 

50

ドライフラワーアレンジメント

 

1

3

 

 

2

53

布人形

 

1

1

4

3

2

59

紙人形

1

1

2

4

9

5

60

ドライフラワー&ガーデニング教室

 

 

2

4

4

3

61

交流

ランチdeプチマナー

15

6

5

1

 

 

32

アコースティックな夕べ

5

 

3

1

 

 

35

ワインセレナーデ

4

3

6

2

 

 

39

こだわりスローフード

2

11

1

1

2

 

39

ホームパーティー

5

6

3

3

1

1

41

特別講演会

3

6

5

7

1

1

45

こだわりスローフード

2

3

3

4

 

1

45

べっぷ湾夜景茶会

9

14

7

12

9

5

47

秋に聴くクラシックコンサート

2

5

3

5

5

 

48

コーラスのつどい

 

3

4

2

8

2

56

サロンコンサート(桝屋)

1

1

2

5

5

2

56

松田奈緒美コンサート

2

 

 

4

4

2

57

マラソンコンサート

1

 

1

2

3

3

60

サロンコンサート(甘味茶屋)

 

2

2

13

15

5

60

秋の湯けむり句会

 

 

 

 

1

 

65

散策

湯けむりライトアップ散策

2

3

3

3

2

 

45

アートクラフト(べっぷ・朝見編)

 

2

 

3

 

 

47

北浜〜くつろぎの宿編

2

1

4

5

 

2

49

山の手〜潮騒の宿編

2

 

3

2

6

 

53

塚原地獄

 

3

4

4

2

3

54

城島高原散策

2

3

2

11

11

 

54

鉄綸湯けむり散歩

 

5

3

11

10

1

55

観海寺〜乙原

 

4

11

6

6

7

55

柳地区散策とこんにゃく作り体験

 

1

 

6

3

 

56

湯山〜柴石

2

2

2

4

14

5

59

城島〜由布高原

 

 

1

4

6

1

61

内成棚田散策

 

1

3

19

22

8

61

総合

 

267

402

282

307

238

85

46

 

 

(6)旅行者のプログラム参加意欲について

 

これまでのオンパクが対象としてこなかった、旅行者のマーケットもモデル事業では取り込んでゆきたい。 そこで、旅行者がプログラムに対してどのような参加意欲を持つのかをアンケートにより、調査した。 この調査は、財団法人日本交通公社が行う旅行者動向調査の一部として行われ、特にオンパクで提供されているプログラム名称を使って、実施していただいた。 結果を図表4-9に示す。

 

今回の調査により、旅行先においては、運動のプログラムよりもエステやマッサージなどのプログラムが好まれる傾向があるという事が分かった。

 

特に20〜50代女性の4割以上は旅行先において、エステやマッサージなどのプログラムへの参加意欲が高いという事が分かった。また、50〜60代女性の4割以上は森林浴ウオーキングなどへの参加にも興味を示した。

 

逆に、運動系や温泉薀蓄系のプログラムの参加意欲は2割以下と相対的に低く、この分野のプログラムを旅行者にマーケティングするには何からの工夫が必要である事が理解できる。

 

 

調査名称

JTBF旅行者動向調査

調査実施時期

2004年10月〜11月

調査対象

全国18歳以上の個人(調査会社のパネルより抽出)

調査方法

郵送による調査票の配布と回収、回答者本人による筆記調査

配布数

4,000人

回収数

2,511人

回収率

62.8%

 

 

 

 

 

 

 

 

図表4-9:温泉地で滞在する場合に、体験してみたいプログラム (女性)

 

年齢層

〜29

30〜39

40〜49

50〜59

60〜

全体

旅館でのんびり温泉エステ  

67.2%

60.9%

49.5%

46.6%

26.2%

48.9%

フルボディ・トリートメント  

66.2%

61.5%

43.6%

39.3%

21.1%

44.9%

ファンゴティカ       

67.2%

57.9%

44.3%

41.3%

18.4%

44.3%

リラックス砂湯体験      

50.3%

48.5%

32.8%

40.9%

29.6%

39.8%

森林浴ウォーキング     

31.3%

26.1%

31.7%

46.3%

40.8%

35.5%

アーユルヴェーダ      

47.7%

41.5%

30.7%

24.2%

11.2%

29.9%

タイ古式マッサージ      

45.6%

42.5%

25.1%

23.8%

8.8%

28.0%

クアハウス体験       

28.7%

24.7%

26.1%

26.8%

18.0%

24.6%

経絡マッサージ       

30.8%

26.4%

22.0%

16.1%

12.6%

20.9%

健康に良い温泉エクササイズ  

13.3%

18.1%

19.2%

23.8%

17.7%

18.8%

温泉活用健康増進プログラム  

13.8%

16.1%

17.4%

21.5%

18.0%

17.6%

はりきゅう体験       

13.8%

16.1%

9.8%

7.4%

8.5%

10.9%

めざせ温泉道名人       

8.7%

12.7%

10.5%

11.7%

7.5%

10.3%

温泉入浴法講座       

9.7%

5.0%

7.0%

14.1%

13.3%

9.8%

昔ながらの湯治旅館体験    

10.8%

6.0%

5.9%

10.1%

9.5%

8.3%

温泉ソムリエと温泉めぐり   

6.7%

5.4%

6.3%

11.4%

7.8%

7.6%

温泉博士の泉質講座      

1.5%

2.0%

1.7%

3.7%

3.4%

2.5%

 

 

(7)    総括 事業@のオンパクマーケット分析より

 

事業@を総括すると以下となる。

 

 

 

 

オンパクは顧客の支持を受けて比較的順調に推移しているが、モデル事業により事業規模の拡大と運営の効率化を実現すべきである。

モデル事業は、2通りのマーケットへの展開を想定するべきであり、それは2030代女性および5060代女性である。

モデル事業では、様々なジャンルのプログラムが収益事業として成立するが、対象とするマーケットを間違えない様にする。

旅行者に対してはエステやマッサージのプログラムが有望であり、運動プログラムの提供には工夫が必要である。

 


事業A QOLモニター調査

 

 8週間にわたる健康を意識したプログラムを実施するモニタープランを行い、健康関連QOL尺度などの測定を行った。 モニターの募集には、リーフレットを作成した。 また、参加者にはオンパクウェルネス手帳を配布し、参加した講座に対しての感想やQOLテストの結果を記入することで自身の健康状態の把握をしやすくする環境を作った。(リーフレットおよびオンパクウェルネス手帳に関しては3437ページにて紹介)

 

(1)    参加率の調査

 

 ウィンターオンパクのリーフレットを別府市・大分市2,411名のオンパクファン倶楽部にダイレクトメールで発送した。 

 

募集価格の設定は、ひとり8,000円とした。 (この企画は、人件費、会場費、食費、交通費など全て込みでひとり当たり約17,000円の原価がかかる。 これに利益として10,000円を加えると正規の販売価格はひとり当たり27,000円となる。今回はモニタープランなので、この商品が保険の適用となった場合の顧客の負担額すなわち正規販売価格の30%として8,000円とした。)

 

集客の結果であるが、定員の30名は受付開始後30分で募集枠が一杯になり、キャンセル待ちの38名をあわせると全体で68名の申込みがあった。 (参加の申込みは、別途30件程度あったが、キャンセル待ちはしなかった。) 68名の平均年齢は54.05歳、66名(97%)が女性であり、男性は2名のみ。 

 

月曜日の午後という時間帯であったが、リーフレット1枚のみの告知にも関らず100名程度の申込みがあった。 健康増進意識の高いオンパクファン倶楽部会員が対象であるが、オンパクのプログラムが健康意識の向上を実現させるパッケージ商品としても充分なマーケットが存在する事が分かった。 

 


健康関連QOL尺度の推移に関する調査

 

プログラムが健康関連QOL尺度の改善にどの程度の効果があるのかを測定する為に、平成17117日と27日、そして37日の最終日に実施した。調査方法は、代表的な健康関連QOL尺度の質問票であるSF-36を用いた。 以下の図表4-10は、ウィンターオンパク期間中における参加者の健康関連QOL尺度(国民標準値)8つの下位尺度の推移である。2名のモニターが途中で病気になり体調を壊したので、この2名分のデータは除外し、28名分の平均値となっている。

 調査の結果、健康関連QOL尺度の8つの下位尺度のすべてにおいて、改善の効果が見られた。モニタープログラム参加前では3つの尺度のみが国民標準値(N-50)を上回っていたが、最終的にはすべての下位尺度が国民標準値を上回るという結果になった。

 

図表4-10:ウィンターオンパクモニターの健康関連QOL下位尺度の推移

 

身体機能

日常役割機能(身体)

身体の痛み

全体的健康感

活力

社会生活機能

日常役割機能
(精神)

心の健康

 

PF_N

RP_N

BP_N

GH_N

VT_N

SF_N

RE_N

MH_N

1回目(2005/1/17)

52.12

47.84

48.64

49.97

52.88

45.82

49.88

50.35

2回目(2005/2/7)

54.25

51.01

51.12

52.25

55.63

48.41

49.88

52.72

3回目(2005/3/7)

55.51

53.69

52.13

56.23

58.26

52.40

52.61

55.19


 

8つの下位尺度の得点の解釈は以下の通りとなる。

 

下位尺度

得点の解釈

低い

高い

身体機能
(Physical functioning)PF

健康上の理由で,入浴または着替えなどの活動を自力で行うことが,とてもむずかしい。

激しい活動を含むあらゆるタイプの活動を行うことが可能である。

日常役割機能(身体)
(Role physical)RP

過去1ヵ月間に仕事やふだんの活動をした時に身体的な理由で問題があった。

過去1ヵ月間に仕事やふだんの活動をした時に,身体的な理由で問題がなかった。

身体の痛み
(Bodily pain)BP

過去1ヵ月間に非常に激しい体の痛みのためにいつもの仕事が非常にさまたげられた。

過去1ヵ月間に体の痛みはぜんぜんなく,体の痛みのためにいつもの仕事がさまたげられることはぜんぜんなかった。

全体的健康感(General health perceptions)GH

健康状態が良くなく,徐々に悪くなっていく。

健康状態は非常に良い。

活力
(Vitality)VT

過去1ヵ月間,いつでも疲れを感じ,疲れはてていた。

過去1ヵ月間,いつでも活力にあふれていた。

社会生活機能
(Social functioning)SF

過去1ヵ月間に家族,友人,近所の人,その他の仲間とのふだんのつきあいが,身体的あるいは心理的な理由で非常にさまたげられた。

過去1ヵ月間に家族,友人,近所の人,その他の仲間とのふだんのつきあいが,身体的あるいは心理的は理由でさまたげられることはぜんぜんなかった。

日常役割機能(精神)
(Role emotional)RE

過去1ヵ月間,仕事やふだんの活動をした時に心理的な理由で問題があった。

過去1ヵ月間,仕事やふだんの活動をした時に心理的な理由で問題がなかった。

心の健康
(Mental health)MH

過去1ヵ月間,いつも神経質でゆううつな気分であった。

過去1ヵ月間,おちついていて,楽しく,おだやかな気分であった。

 

※福原俊一、鈴鴨よしみ『SF-36v2™日本語版マニュアル』健康医療評価研究機構, 2004.より引用

 

 

ウィンターオンパクリーフレット(表紙および裏面)

 

 

ウィンターオンパクリーフレット(内部)

 

オンパクウェルネス手帳(表紙)

オンパクウェルネス手帳(内部その1)

オンパクウェルネス手帳(内部その2)

オンパクウェルネス手帳(QOL記入欄