A mouthful description of my impressions



開高健の著書に「今夜も眠れない」という本があります。
学生時代は興味のある面白い本ばかりを読んでいて、早く眠らないと明日の授業が辛いぞと思いながらも、その先を早く読みたい誘惑に駆られてつい朝まで読んだ日々をとても懐かしく憶えています。
近頃はそんな本についぞ出会ったことがない。
というのはやはり嗜好が違ってきており、misteryを読まなくなってきたからだとも言えます。
misteryを読みたいとは思っているのですが、さて何から読めばその世界の虜にさせてくれるのか、最初の一冊が肝心で未だに不安で手をつけられずにいるというわけです。

ここに紹介した本は、その時の思いを記録にとどめておきたい、いい本を自分の思いを通して 他の人に感じてもらいたい、そんな動機で記述しています。


  • beautiful passage(流麗な句) /

  • 「輝ける闇」開高健 2016.716
    「私の考えでは、文学は匂いよりも使命を書くべきものではないですか。もちろんあなたの自由ですけれど、私なら使命を書く。匂いは消えても使命は消えませんからね。私ならそうする」
    「使命は消えませんか?」
    「消えませんとも」
    「使命は時間がたつと解釈が変わってしまう。だけど匂いは変わりませんよ。汗の匂いは汗の匂いだし、パパイヤの匂いはパパイヤの匂いだ。あれはあまり匂いませんけどね。匂いは消えないし、変わらない。そういう匂いがある。消えないような匂いを書きたいんです。使命も匂いをたてますからね」


  • 「カエルの楽園」百田尚樹 2016.7.6
    数日前に百田尚樹の「カエルの楽園」を読んだが、書きたいことがたくさん有り過ぎて整理が出来ない。
    強く感じるのは、妄信的な人たちを変えるのは無理だということだ。
    例えば日本のマスコミの現状は、自分が想像する以上に悪意に満ちており、もう取り返しのつかない状況なのではないかということだ。
    どんな状況に陥っても、取り繕いの言葉が用意されているし、彼らにはジャーナリズムの欠片も無いのではないか。
    自分達に都合の悪い人間を正義のジャーナリズムと称して策略を用いて陥れ、事実を伝えるという報道の意味すらはき違えている。
    またそれを見て見ぬ振りをしてきた政治家たちが、彼らをのさばらしていった。もともとはGHQのプレスコードから発しているのだが、自虐史観の虜囚と成り果てた無垢な日本人を左翼が手玉に取っているという構図だろう。
    A新聞記者のやくざまがいの言動、週刊○春の虚偽報道等々、知らない人には本当に聞こえてしまい、世論は変えられていく。
    数年前の鉢呂さんはさぞ悔しかったと思いますが、それを放っておいたのは政治家たちだし、益々助長させたわけだ。
    もちろん良心派もいて、リークをしてくる訳ですが、耐えられない人は出ていく。ローカルでそういう人を知っているが、こんな田舎でそういう状況だから、中央は想像できる。
    憲法九条にしても、ただ条文を読むだけでは何も得ることは出来ない。歴史をしっかりと学習し、何が賢明な選択かを自分自身で考えて行かなければいけない。
    知れば知るほど暗澹たる気持ちになるが、暗い社会だからこそ光を見つけ安いかもしれない。そういう人を国会に送りたいですね。
    福田恆存の深い言葉がある。
    「人間は生産を通じてでなければ付き合えない。消費は人を孤独におとしいれる」。


  • 「壽屋コピーライター塾開高健」 2016.7.5
    今日1冊の本が届いた。
    「壽屋コピーライター開高健」。
    その中に探していたコピーがあった。
    文章に興味を持ち始めたのは、このTVCMのコピーを聞いてからだ。
    あの時の揺れた気持ちを懐かしく思い出す。

    世にも不思議なことがある。どう考えても分からない。
    四年前には七十五センチのイトウが二匹、それも立て続けに釣れたのに、
    今日は皆目坊主なのだ。おでこなのだ。
    アラスカではナクネク川の恐怖、アイスランドではラクサ川の奇跡、
    西ドイツではバイエルンの戦慄と呼ばれたこの私に、一匹も釣れないのだ。
    千円もするヘアトニックをつけてきたのに。
    一体、日本はどうなるのだろうか。
    サントリー角瓶TVCM「釣れない」篇 1972年(昭和47年)


  • 「リストマニアになろう!」ポーラ・リッツォ 2016.7.3
    毎朝、仕事に向かう前にリストを作るのが習慣化している。
    今日やらなければならないことをリストアップし、終わったらオレンジのダーマトグラフで塗りつぶす。
    リストアップすることにより、憂鬱な想像力は明確になって気分はほぐれ、目的に向かう姿勢も具体的となり、時間や仕事量も感覚的に得ることができる。
    人生は、やらなければならないことに満ちている。
    もちろん、楽しい夢を追うリストも作っている。それは、人生27のリストとして手帳に書き留めている。
    スポーツジムに行くときのリストは、家具の近くに掲示し、準備を終えてチェックする。
    旅行に行くときは、そのリストに従って揃えていけば慌てることもない。
    買い物リスト、読書リスト、楽譜リスト、レシピリスト等、さまざまな便利リストを活用している。
    メモパッドは、9.5㎝の正方形で、やや厚めの紙質である。
    WEBでは、ほぼEVERNOTEだが、アクセスが遅いのが気になるから、並行してClearを使っているが、感覚的で楽しい。
    この習慣は、もう何十年も続けており、自分は余程記憶力が悪いのだと思っていた。
    ところが、書店で立ち読みしていたら「リストマニアになろう!」という本が目に飛び込んできた。
    マニア?自分はそんなにマニアックだったのか、と訝し気に思いながら手に取ってみた。
    なんだ、セルフ・ヒストリーじゃないかと思うくらい似ている。
    ちょっと嬉しくなりました。


  • 「ヘンプ読本」赤星栄志 2016.5.31
    マニラ麻(アバカ)は比較的低コストで生産できることから、日本のお札はマニラ麻製ということだ。
    ドル紙幣は、亜麻(フラックス、リネン)と木綿(コットン、パンヤ)、ロシアのルーブル紙幣は大麻草(ヘンプ)が使われている。
    以前から医療大麻に興味を持っていたが、大麻がどういうものか全く知らないし、日本茶と紅茶が同じ葉っぱだとつい先日知った。
    亜麻仁油(フラックスシードオイル)はオメガ3だけを含有しているが、麻の実油(ヘンプシードオイル)は、オメガ3とオメガ6をバランス良く含んでいるらしい。
    長寿の村で知られる中国の巴馬は、火麻(麻の実)をお粥にして食べるそうだ。
    こういうことは追々分かってくることだろうが、末期がん患者の山本正光さんが栽培した大麻で、腫瘍マーカーの数値が劇的に改善された。
    しかし、職務質問で警察に逮捕され、その後起訴され、あとは司法の判断を待つのみとなっている。
    生存権が争点となっているようだが、判決はどうなるだろうか。
    アメリカでは大麻の合法化が広がっているようだ。コロラド州は、アルコールからの税収を大きく上回った。
    カリフォルニア州では過去に否決されたが、コロラド州のように全額を教育費に使用することで今回は合法化される見通しだ。
    大麻は日本にとってはなくてはならないものらしいが、GHQの占領下で大麻取締法が制定されたのは、その当時アメリカがそうだったからだろう。
    世界は次々と解禁されているようで、少しでも救済の道を広げてほしいものだ。
    自分も相当な誤解を持っているように思うので、これから勉強して正しい知識を持ちたいですね。


  • 「ドイツ帝国が世界を破滅させる」エマニュエル・トッド、「酒場詩人の流儀」吉田類 2016.4.29
    文春に掲載してたエマニュエル・トッドの「ドイツ帝国が世界を破滅させる」を昨夜購入したので、少しずつ読む。
    グローバリズムは確かに世界を滅ぼしていく。TPP反対です。
    娘達が連休に香港に行くというので、お餞別を振り込みに郵便局に出かけた。
    天気がいい。こんな日にのんびりとどこまでも走り続けてみたいものだ。
    昨夜は吉田類の「酒場詩人の流儀」を読んでいたが、この人の文章が気に入った。
    繊細で浪漫を感じる。流石に俳人たる所以で、語彙がかなり豊富です。
    ただ、どうも気になってしまうことがある。本田勝一の文章を読んで、体言止めはダメと書いてあった。
    品が無いのか、気にしないでいいのか、未だに判然としない。だから殆ど使わない。


  • 「エクサスケールの衝撃」 2016.3.5
    すごく面白い本だと紹介された。
    齊藤 元章 さんという人が書いた「エクサスケールの衝撃」という本だ。
    「エクサ」という数値単位の演算性能に到達することになれば、いろんなことが可能になる。
    エネルギー・フリーとなる。つまり、化石燃料に頼らずに、熱核融合でエネルギーを作れるようになる。
    電気は、ただだから、社会が変わってしまう。米も年間に12回収穫できるし、野菜も豊富にできる。
    また、不老不死に近づく?先日、NHKも放送してた。
    医学も変わるというが、見当もつかない。
    ただ、この技術競争は各国が血眼でやってるそうで、アメリカ、ヨーロッパ、中国などが手にすると、悪用される。
    歴史的にみても、自国の利益しか考えない連中ばっかりだから、日本が早く到達しないといけない。
    それは、日本だけが真に人類に寄与できる民族だからだ。いや、ほんとにそう思います。
    イギリスは狡賢いし、アメリカは欲深いし、中国は自分の家族だけしか考えてない。
    ドイツはナチスという負い目を持ってるから、難民を受け入れてトラウマを払ったつもりが、行き過ぎて破滅している。
    この本、面白そうです。


  • 「BLUE GIANTS」 2016.3.4
    ジャズコミックってのも珍しい。しかも売れてるなんて・・・
    ジャズに初めて出会ったのは、五木寛之の「海を見ていたジョニー」という小説だった。
    何度も読み返しては、魂と音楽を交錯させた。
    それから、新宿のPIT INNに時々聴きに行った。


  • 「ヨーロッパ退屈日記」伊丹十三 2016.3.2
    ビートルズが来た年だから、1966年だ。
    僕が中学2年生で、音楽にも夢中になっていたし、小説を読み耽っていた時代だ。
    街の書店に行って、面白そうな本を見つけていた。
    伊丹十三のエッセイ「ヨーロッパ退屈日記」をパラパラとめくり、すぐにその凄さが分かった。
    まだ単行本しかなくて高いけど、小遣いの中から思い切って購入した。
    大切に大切に何度も何度も読んだ。
    その中に「ミモザ」という短いエッセイがあった。
    ミモザは伊丹十三が愛する飲み物で、シャンパンをオレンジジュースで割ったものだ。
    未成年の僕は、さぞ美味しいのだろうという想像とともに、飲んでみたいと思うようになった。
    後年それは達せられたが、ワインに優劣があるように、僕は最上級のものを得たとは思わない。
    いつか「これだ」と思うようなシャンパンと生のオレンジで、ミモザを味わいたいと思う。
    木のミモザも、これから益々美しく開いていく。


  • 「グッドラック」Alex Rovira,Fernando Trias de Bes ポプラ社 2004.8.29
    ビジネスや人生の自己啓発書なんだろうな。
    これといって・・・


  • 「博士の愛した数式」小川洋子 新潮社 2004.8.29
    心温まる物語です。
    博士の心の根底にはいつも、自分はこんな小さな存在でしかないのにという思いが流れていた。
    「私たち」二人は、差し出した以上のものを受け取っていると感じることができた。
    一途なまでに純粋に人に向けて愛を発露するのを見るとき、敬意をもつ。
    私たちはどんな人からも、いろんなことを学ぶことができる。
    私たちが生活する日常の中にこそ、永遠の愛情が存在するのではないか。
    あたりまえではあるが、そんな簡単な道理を失われたものたちが気づかせてくれた。
    博士の純粋で透明な愛情と「私」とルートの、とてもありふれた瑞々しい日常を垣間見ることができました。


  • 「世界の中心で、愛をさけぶ」片山恭一 小学館 2004.8.17
    「人生には実現することとしないことがある。
    実現したことを、人はすぐに忘れてしまう。
    ところが実現しなかったことを、わしらはいつまでも大切に胸のなかで育んでいく。
    夢とか憧れとか言われているものは、みんなそうしたものだ。
    人生の美しさというものは、実現しなかったことにたいする思いによって、担われているんじゃないだろうか。
    実現しなかったことは、ただ虚しく実現しなかったわけではない。
    美しさとして、本当はすでに実現しているんだよ」

    印象に残ったフレーズだ。
    軽くてしかも重い小説でありながら、こんなに売れているのは何かの切っ掛けによる相乗効果だろうか。
    昔も今もシンプルなラブストーリーは永遠で、エリック・シーガルの「ある愛の詩」のリメイク版に思えた。
    単純に面白くとても楽しめた。パチパチ。
    学生時代に安岡章太郎の「ガラスの靴」という短編を読んだ。
    もう殆ど記憶がないが、男女の会話が主で、これがとてもいい小説に仕立てられていたことを思い出した。
    会話の描写が多ければ多いほどアキの死は哀しみを増す。
    恋愛小説を読まなくなって久しいが、僕の読書の原点はやっぱりこれだという気がした。
    古くはSFであり、ルパンであり、アーサー王であり、冒険であった。
    多感な中高生時代は石坂洋次郎、五木寛之、石原慎太郎等々。
    特に石坂文学は明るくて大好きだった。
    だが書店に石坂の本は少ない。いつか読もうと思って一冊だけ購入しているが・・
    ゲーテの「若きウェルテル・・」などをいま読むとどんな感じを持つのだろう。
    ちょっと方向を変えてみるのも面白い。
    楽しいことが最初の一歩なんだから。


    8月28日に映画を見た。
    これは、いい映画です。泣けます。
    小説より良かったし、台詞のひとつひとつを重く受け止めました。
    小説には無かったけど、婚姻届の場面は泣けました。
    悲しい状況の中で、一筋の希望が射し込まれると、脳が混乱して情緒不安定になってしまう。
    これはDVDになったら、もう一度みることにします。



  • 「洞窟オジさん」加村一馬 小学館 1260円 2004.5.13

    面白かった。
    哀しかった。
    美しい心を感じた。
    去年の9月の新聞記事を読んでいたが、まさかあの人の本だと確信するのに時間は掛からなかった。
    普通のホームレスではない。
    まさに現代の原始人っぽい人だ。
    以前、銀座で早朝にボーっとしてたら、隣で臭いホームレスもボーっとしていたので話しかけてみた。
    その人は山口県の人で、東京で夢破れ今は故郷にも帰れない状況だと言っていた。
    でもいつか金を貯めて郷里へ帰り墓参りをしたい、そう話していた。
    早朝、仕事に向かうサラリーマンの姿を見ながらコーヒーを一緒に飲んだことを思い出した。
    加村さんは都会のホームレスではなかった。
    ずっと群馬や新潟などの山中で暮らしていた原始人だ。
    思わず声を出して笑ってしまうような人で、その姿が真実であればあるほど哀しみの度合いは深い。
    43年間もサバイバルで生き抜いてきた知恵とは何なんだ?
    そんな動機で読んでみた。
    しかし、哀しかった。
    同時に彼への限りない愛着と応援を惜しまずにはいられない。







  • 「那珂太郎詩集」那珂太郎 思潮社 1223円 2004.2.22再読

    もう30年以上前の話だが、僕は吉田拓郎が大好きで、高校時代に友達とフォークデュオを組んで、彼のデビューしたての曲を演奏していた。
    大学生になってからも彼の歌を聴いて、彼の360度を注視していた。
    途中から作詞が「岡本おさみ」さんの作品が多くなり、岡本さんの記事も読んでいたが、その中に那珂太郎氏の「<音楽>作品B」という詩があった。
    すごい詩だと思った。
    その頃は「言葉」が好きで(それは今でも続いているが)、そんな韻文のようなものをよく読んでいた。
    意味よりも、響きや語感、靄とした想像、日本の美しさ・・
    この詩は、それらのすべてを満たし、自分をいい気持ちにさせてくれた。
    いつかこの詩集も行方不明になり、「<音楽>作品B」の朗読も不可能になった。
    図書館に行っても、管理上の在庫はあるが、原本は無くなっている。
    やっぱり取り寄せよう、という気持ちになるのに相当の時間が必要だった。
    そして、再び読むことができた。







  • 「古の武術に学ぶ」甲野善紀 日本放送出版協会 560円 2003.11.12 読了

    NHK人間講座のテキストである。
    マラソンの走りに「なんば走り」を応用したくて、繙いてみた。
    技術論から若干のヒントが得られればいいと思っていたが、 目からウロコの連続だった。
    ノホホンと構えて走っていたが、ほんの小指の動きも馬鹿にならないことを 痛感した。
    走りの技術論は別記掲載するとして、稽古論、運命論の記述は面白い。
    彼の考え方のエキスは次の言葉に集約されている。
    「術とは何かといえば、私は質的に転換された動きのことだと考えています。 それは、単に反復稽古を繰り返して達成できるものではありません。 慣れによる動きの延長線上にはない、明らかに質的に違った動きです」
    「武術とは矛盾を矛盾のまま矛盾なく取り扱うことというのが、私の武術の 定義ですが、各部がバラバラだけれども、同時に緊密な一体感がある、 だから一斉に向きが揃う。という一見両立しないことが両立しているわけです」
    彼は自戒する。
    「私は自分の技術の未熟さを、技よりも精神性こそが大事なのだという逃げ口上で ごまかしてしまわないように、武道とは言わず、武の技法の体系である武術と呼ぶ」





  • 「詩集 念ずれば花ひらく」坂村真民 サンマーク出版 1000円 2003.8.16読了

    坂村氏の詩を読むようになったのは、いつ頃からかは覚えていない。
    図書館から借りて何冊も読んでいたが、いずれも励まされる思いがしたし、 真摯な奥の深さを感じていた。
    いつかはじっくりと読んでみようと思っていた本だった。
    今回、購入したのは訳があった。
    お盆で義姉と話していた時に、砥部焼きの話が出て、愛媛の坂村さんの所に行った時に湯呑み茶碗を購入したということ。
    坂村さんは大学時代の無二の親友であるということ。
    「もしかして、坂村さんて、真民さんのこと?」僕が聞いた。
    真民さんの娘と同級生で、学生時代に「この詩集読んでくれる?」と、 おとうさんの詩を義姉に渡してくれたそうだ。
    義兄も義姉も彼の詩に傾倒し、彼の話を聞きに行った。
    何かこころに引っかかっていたものが取れた気がする。





  • 「ふと・・精神科医が見た感性の不思議」釘宮誠司 博愛診療所 1200円 2003.4.3読了

    南こうせつ、伊勢正三、釘宮誠司。
    この3人がヤング・フォーク・スリーとして活動していた時代があった。
    3人の坊主頭を、今でも印象的に憶えている。
    ベーシストの釘宮さんが書いた、とても身近な本。
    身近な本だからこそ、とても感動して、考えさせられた。
    カンボジアでの国際ボランティアの話。
    8歳の女の子が「あなたに診てもらいたかった」と手を合わせて言った。
    つまり、これまで彼らが受けてきた医療はすべて西洋の人がやっていた。
    初めて同じ黄色い顔をしている人に診てもらった。
    アジアにおいて日本が今までお金は出しても人は出していなかった。
    日本はこれだけ豊かになり、貧富の差があると言ってもそれは知れたものです。
    その中でアジアはとても貧乏です。
    富者が貧者にしてあげられることは、経済的援助だけではなく、同じアジア人としての 汗を彼らと一緒になってかくことだ。
    日本人が率先垂範して行動するのではなく、彼らが自分で考え工夫するのを手伝うことなのだ。






  • 「自分を信じていきる インディアンの方法」松木正 小学館 1500円 2003.3.2読了

    インディアンの知恵、深さに興味があって、その類の本を読んでいる。
    今日は速読で読んで見ようと思い、190頁を40分で読了した。
    理解度はかなり高いのではないかと思う。
    それぞれの段落で印象的な知恵の言葉は、はっきりと記憶に残っている。
    ”たくさんのつながりの中に自分がいるということ。
    愛を求め過ぎる者は力を失い、力を求め過ぎる者は愛を失う。
    今日は死ぬのにもってこいの日というのは、「今ここ」を生きるということ。
    「Accept you」、君という存在に自分自身でたずねなさい。”






  • 「ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そして ぼくの大量読書術・驚異の速読術」立花隆 文芸春秋 1714円 2003.2.25読了

    久し振りに立花隆の本を読む気になった。
    購入したのは2年前で、「捨てる技術」の論評を読んだに過ぎなかった。
    今回読む気になったのは、速読のテーマを課しているからである。
    従来の速読法、記憶速読術、フォトリーディング、3D等々。
    少し考え方が変わってきて、精読とそうでないものの区別をはっきりとするようになった。
    それから、文字を追うスピードは速く、頭はコンマ何秒で後を追っているという形を取っている。
    頭は生まれつきスローなので、僕にちょうどいい。
    肝心なことはやはり目的意識なのだ。だから熱中することだ。
    まだまだ速読には至らないが、情熱は持続しているつもりだ。
    さて、速読も面白いが、本の紹介が実に濃い。
    本に付箋を付けるという作業は、立花以外には少ないのだが、彼には圧倒的に付箋だらけ。
    読みたくなる本の収穫が、たくさんあって嬉しい。要一部再読。






  • 「次郎物語」(上・中・下) 下村湖人 新潮文庫 各680円、629円、514円 2003.1.26読了

    人生の転機において、「次郎物語」を何度も読んだ。
    今回が転機だとは考えないが、楽しみながら読んだことは間違いない。
    中学の入学祝に叔父からプレゼントされて、貪りながら読んだ。
    感動した。
    どんな時でも真摯な気持ちを持たせてくれる。
    白鳥は悲しからずや 空の碧海の青にも 染まず漂う






  • 「I am Sam.」Kristine Johnson & Jessie Nelson/細田利江子編訳 竹書房文庫 590円 2002.9.30読了

    山香町のエース、FM大分の佐藤栄二選手のオススメ映画です。
    書店で見かけたので、おやっと思って早速購入し読んでみました。
    自閉症のサムと娘のルーシーの愛情溢れる物語。
    全編を通じてビートルズの曲、曲中の詩、名前が随所に出てきて嬉しい気持ちもするし、 同時にスターバックスが舞台となっているので、とても身近に感じる。
    この物語からはとてもいろんな事柄を学んだと思っている。
    2001年9月11日のテロの直後は、アメリカ人は誰もが悲しみ、そして大きな憤りを持っていた。
    しかしタリバン崩壊後の彼らの感情はどうだろうか。
    報道だけでは判断出来かねるが、争うことの無意味さ、家族の絆や平和の大切さ、己を捨てて 平和に帰依しようとする逡巡、それらの萌芽が見て取れるのだ。
    争わなければ争いの無意味さは分からない。
    幸福が過ぎ去らなければ確かな幸福を感じることは出来ない。
    サムと社会福祉局との法廷闘争では、いろんな人が傷ついたが、その結果として共存があった。
    映画であるといってしまえば、他愛ないことかもしれないが、無垢な心を持って学ぶべきことは 学びたい。
    隣人との争いではなく、共存。
    それは絵空事の世界なのか。




  • 「パティシエ世界一」東京自由が丘モンサンクレールの厨房から 辻口博啓 浅妻千映子 光文社新書 700円 2002.8.3読了

    パティシエの世界を垣間見たような気がする。
    近頃は菓子作りに熱中しているので、かなりのヒントがあったし、大いに勉強になった。
    ガトーショコラの作り方が、僕がアレンジしたものと殆ど同じだったことに感動した。
    辻口氏の情熱と傾倒。脱帽だ。






  • 「千住家の教育白書」千住文子 時事通信社 1600円 2002.5.3読了

    千住3兄妹を育てたお母さんの著書。
    一番上の兄、千住博。ニューヨークにアトリエを持つ日本画家。
    一番先に知ったのはこの人だった。
    銀河の明るさの中で、静謐な森に佇む鹿。
    写真はもちろん博の作品で、「星のふる夜に」。
    なんとなく彼の息吹が感じられるだろう。
    次に二番目の千住明。彼が今は一番有名かもしれない。
    NHKの「ほんまもん」の音楽を担当している。
    彼の「自殺狂の詩」を聴いた時は、クラシックの奥深さを感じた。
    もちろん妹の千住真理子がバイオリンを弾いている。
    三人とも超一流の人達で、僕の感性をくすぐり続けているのだ。
    彼らを育てた母と慶応大学名誉教授の千住鎮雄氏。
    父の子供に寄せる信頼と励ましと、そして子供達の血の滲むような努力が 今の彼らを形作っている。
    才能は一朝一夕には完成出来るものではない。
    原石がそのままで終わってしまう人のほうが圧倒的に多いだろう。
    彼らの作品には粗野が抜けている。
    育ち方をみれば当然のことで、僕はその方が好きだし肌に合っていると感じている。
    彼らの作品の中には郷愁に似た切なさと、人生の哀しみと、時折訪れる喜びが 上手に表現されている。






  • 「精神生活〜読書と日々」岩男淳一郎 青弓社 1400円 2001.6.3読了

    僕にとっては大変な本であった。
    長い間心の底に払拭できない蟠りを抱えながらも、絶えず何かを探し求めていたのは、自分にとっての 文学だったと思う。それが僕にとっての一生の探しものであり、余暇における追求であり、いとも簡単に 疑問符を投げかける返答が出来たとすれば、これほど嬉しいものはないが、与えられた命題に対して己の 生成する血をもって醸成していくことは、これはこれで更なる楽しみの一つであるかもしれない。
    岩男氏が選挙に出馬した時は、何か違うのではないかという違和感を覚えたものだ。しかし、夏目漱石が 南画を愛し隠遁の作家でありたいという願いがあり、奇しくも岩男氏の夢と合致したことは二人ともに 共通して人間世界への鳥瞰的な視点をもっていたことにならないか。そういう意味で政治と結びつかない 独とした人間観が窺えたからである。
    岩男氏の文章は精緻であると思う。精神の流れは緩やかであると思う。言葉を大切にしていることが 嬉しいかぎりだが、井上究一郎氏との出会いで、言葉の感覚を磨くには日本古典文学やとりわけ王朝文学 の熟読を勧められた。そして、「小説を書きなさい」と。
    とにかく本好きにはたまらない一冊であると思う。ベストセラーが店頭にいくら並んでもとても空しいし、 それらの本がどれだけ残っていくかと思うと暗澹たる思いである。氏が書いているように名作というものは 忽ちにして絶版となる。一企業としての書店を考えれば論理的には間違いは無いのだろうが、文化として また日本人の精神史に繋げるものとしてとても慚愧に堪えない。
    湯布院から送り続ける精神文化は、洒落てしかも普遍である気がしてならない。この著書がバブル全盛に 出版されたことも驚きである。いつの時代にも「人」はいる。






  • 「風になった日」高橋尚子 幻冬社 1400円 2001.3.23読了

    シドニーオリンピックの女子マラソンで金メダルを採った、彼女の自伝である。
    といってもまだまだ若い人だから、オリンピックまでの道のりを記述している。
    彼女が金メダルを採ったのは、走ることが大好きだったからだというのが、この本を 読んでよく分かった。
    金メダルも大好きなことの副産物であり、走ることにずっとずっと携わっていたいという 彼女の情熱は、同じ走る者としてとても嬉しい。
    進路に迷った時期があったが、恩師の言葉に発奮し、彼女は好きなことを選択した。
    そしてそれから能力の無い女子ランナーとして、他人の何倍もの練習でことを成し遂げた 訳である。






  • 「『マフェトン理論』で強くなる」F・マフェトン ランナーズ 1600円 2001.1.3読了

    以前、佐々木功氏が書いた「ゆっくり走れば速くなる」という本を熟読していた。
    齢を重ねていくと、激しいトレーニングをすればする程、障害の発生の頻度は高くなっていく。
    足の全般に関しては、自分は相当に強いと自負していたが、やはり年齢には勝てない。
    つまり激しい運動を抑えて、弱い運動を時間を長くして、鍛え上げていくように方向を変えざるを 得なかった。
    足腰はまさに病巣と化し、いつ朽ちてもおかしくない状況で、爆弾を抱えて走るようだ。
    毎日が絶えざる緊張と安堵と希望の交錯する日々であり、それでも昔を夢見ている。
    この理論は、心拍数をある一定のレベルで走るように体系化している。
    ずっと走り続けていると、なんとなく自分にとっての真実が見え隠れするようになるものである。
    翌日に疲れを残さずに、それでいて一定量の成果を確実に毎日積み重ねていくという方法はある。
    目に見えない程度に確実に心肺機能を向上させれば、スピードは見違えるものになるに相違ない。
    リディアードとマフェトンの理論に、経験的な肯定を覚えるし、自分自身の身体を使って、 それを証明してみたいものだ。



  • 「シュガータイム」小川洋子 中公文庫 440円 2000.8.12読了

    松嶋菜々子が紹介していたもので、チャレンジ精神で読んでみた。
    大学生最後の数ヶ月を、女性のきめ細かい心理描写を透明な文章とし、同時に 甘くほろ苦い青春の勤勉と知性と怠惰と失意の雰囲気を醸し出している。
    大学時代の4年間は、ホントにクオリティの高い期間であったと、今更ながら思い起こしているが、 退廃のシュガータイムでもあった。
    芥川賞作家の力量は、確かにすごいものなんだろうが、久し振りに読む純文学は、魅力に辿り着く までの逡巡みたいなものを感じてしまう。
    ノンフィクションは奇なりという訳ではないが、純文学が事実を積み重ねても、ちぐはぐという名の 奇妙な整列さの中に埋もれて見えなくなっている。
    ということは、肌に合わないということなんだろう。



  • 「頭には、この刺激がズバリ効く!」ウィン・ウェンガー 三笠書房 1200円 2000.6.25読了

    本パラで紹介されて読んだ。ジョギングも脳の活性化には非常に役立つらしい。
    全力で走ることをせずに、大股でゆっくりと最後までそのペースで走りきることがいいらしい。
    経験的にはそう感じるのだが、性格的には「やったー」という充実感が欲しいので、よっぽど 調子が悪い時以外はある程度追い込んでいる。
    脳にとってはおとなしく走るのが確かにいいとは思うが、要諦はジョギングの目的にある。
    脳を今から鍛えようとは、サラサラ考えていないし、目的は身体全体の健康であり、欲を言えば 走力のアップである。
    マスキングなどの方法も書いているが、今ひとつピンときていない。
    また読み返そうか。



  • 「巨泉」大橋巨泉 講談社 1500円 2000.5.19読了

    非常に分かりやすく書いているし、何故今巨泉なのかも分かる。
    絶好調の時にリタイアしたのが気になっていたが、この本を読んでやっと理解出来た。
    色々と学んだ事があるが、”You can't have everything.”という言葉はとても安心できた。
    巨泉は次の9つの戒めを読んでリタイアの指標としたようだ。
    1、誰もこの世を生きて通り抜けることはできない。だから正しい価値観を持とう。
    2、体を大事にしよう。健康こそ万人の富の源泉である。健康なくして幸福は不可能だ。
    3、いつも明るく、人の役に立つ人間であれ。情けは人のためならず。
    4、怒りっぽい人やもめ事の好きな人を避けよ。そういう人は執念深く、復讐心が強いものだ。
    5、熱狂的信者も避けよ。彼らはユーモアを解さない。
    6、自分でしゃべるより、人の言うことを聞くようにしよう。自分でしゃべって何かを得ることはない。
    7、人に助言を与えることにも用心深くしよう。
      賢い人はそれを必要としないし、愚かな人は心に留めないだろうから。
    8、若い人に優しく、年寄りや困っている人に同情的で、弱者や道を誤った人に寛容であれ。
      人生のどこかで、自分もその一人だったか、またそうなるかも知れないから。
    9、成功と金を同等に考えてはいけない。
      世の中には、大金を儲けながら、人間としては惨めな失敗に終わった人が大勢いる。
      「成功」でもっとも重要なことは、人が如何にそれを成し遂げたかということである。



  • 「もう消費すら快楽じゃない彼女へ」田口ランディ 晶文社 1600円 2000.5.13読了

    「噂真」で彼女のインタビュー記事を読んで、これは面白いと思い読んでみた。
    HPでも読めるし、メーリングリストにも登録した。
    彼女のエッセイはとても日常的な風景を細かく描写し、鋭い観察と思索を文に認めている。
    学生時代の友人がこんな文章を書いていて今でも強烈に覚えているのだが、それと酷似して なんだかとても懐かしさを覚える。






  • 「こいつだけは許せない!」佐高信 徳間書店 1600円 2000.4.23読了

    佐高信さんがこれだけ悪口を言うと実に気持ちがいい。
    悪口というのはちょっと語弊があるのだが、陰湿では無いので批判というほうが妥当なのかも しれない。
    本書の中で猪瀬直樹との因縁の対談が収録してあるが、喧嘩というのはホントに面白い。
    この二人は永遠に合うことは無いだろうなあ。なぜなら二人とも指向が違い過ぎる。
    アサヒビールの樋口廣太郎という人物に少し惹かれるので、いつか著書を読んでみたい。



  • 「アメリカの経済支配者たち」広瀬隆 集英社新書 700円 2000.3.20

    世界経済を牛耳るロックフェラー、ヴァンダービルト、モルガン、アスターなどの遺産相続人。
    世界の歴史は彼等の力によるところが大きいかもしれない。
    坂本龍馬が言ったように、「経済は利によって動く」のだ。
    正義の旗印のもとで、利潤の分配は投資の大きいものたちに、より一層分け与えられる。
    ”人間には二種類しかない。
    財産が増え続ける人間と、いつまで働いても金が増えない人間である。
    これは神が与えた運命ではなく、人間が作り出す社会の精密な仕組みから生まれる必然的な 結果なのである。”



  • 「クッキングパパ」1〜10 うえやま とち 講談社漫画文庫 各600円 2000.3.14

    料理とサラリーマン物語の日常風景。
    ほんのちょっとした気持ちを持つことが、いかに大切か。
    登場人物の中で一番大好きなのは、やはり夢子さんかな。
    笑顔がとてもいい。
    心からの笑顔を他人にも分けてあげたくなる。



  • 「好き嫌いで決めろ」河上和雄 日本テレビ放送網 1200円 2000.2.14

    元東京地検特捜部長が書いたエッセイ集。
    ロッキードやオウムなど、正義感溢れる言葉で埋め尽くされている。
    理想的な男の条件。
    1.まず優しいこと。人に対する思いやりを持っていること。 他人の立場を考えるゆとりが大切。
    2.次に強いこと。自分の信念に対して強いと同時に、正義を貫き通す強さを持っていること。
    3.何事にも潔さが必要。率直さも大事。
    「男を磨く」とは、そういった理想に近づく努力をすること。



  • 「アメリカ人は、なぜ明るいか?」原隆之 宝島社新書 660円 2000.1.20

    アメリカ人の楽天的で、底抜けの明るさは、なぜなんだろう。
    日本人も生活様式がよりアメリカ的になり、精神的にもアメリカナイズされてきて、以前より 人生を楽しむ兆しが見え始めた。
    というより、高度経済成長の行き着いた先は、荒廃した社会であり足元の家庭だったということ。
    ある程度の家と、ささやかな楽しみにいじましく浸りながら、それでも昔見たアメリカへの憧れを 拭いきれずにいるのが、日本人なのだろうか。



  • 最近読んだその他の本   99.12.6

    「自分の考え整理法」 鷲田小弥太 PHP文庫  

    「夢の山岳鉄道」 宮脇俊三 新潮文庫  

    「タクシードライバー」 梁石日 幻冬アウトロー文庫  

    「男のこだわり」 板坂元 PHP文庫  

    「気がつけば騎手の女房」 吉永みち子 集英社文庫  

    「日本語練習帳」 大野晋 岩波新書  

    「一日暮らし」 水上勉 角川ソフィア文庫  

    「ブレイクスルー思考」 飯田史彦 PHP研究所  

    「人生の目的」 五木寛之 幻冬舎  

    「生きる意味の探求」 飯田史彦 徳間書店  

    「牧口常三郎の人生地理学を読む」 村尾行一 潮出版  





  • 「詞集たいまつ」1・2・3 むのたけじ 評論社 各1000円 99.11.10〜

    作者の思想が胸に響いてくるし、考え方にも真摯な一徹さを感じる。
    それが出来ないから憧憬をみるのか。
    何千というイディオムを読んで、刺激を受けずにはいられない。






  • 「近江商人魂」上・下 童門冬二 学陽書房 660円 99.11.10読了

    伝記物が面白いと思って読み始めたのだが、選択する人を間違えたようだ。
    蒲生氏郷と近江商人の物語で、歴史的背景もきちんとしていたようだが、 蒲生氏郷自身が好きになれなかった。
    なんか要領がいいような人間に描かれていたようで、竜馬とは違って人間性の狡猾さが前に 押し出されていたようだ。
    これは作者自身の筆力の差によるものだろうか。




  • 「王国燃ゆ」小説 大友宗麟 赤瀬川隼 学陽書房 660円 99.10.27読了

    大分育ちの作家が書いた、名君宗麟の物語。
    子供の頃から大友宗麟は耳に馴染んでいたが、どんな偉業をしたかについては曖昧で、 詳細を知らなかった。
    いつか詳しく調べようとは思っていたが、先ずは小手調べといった類の読み物に挑戦。
    面白くて一気に読んでしまったが、もう少し長さと深みがほしい。
    史実に忠実でいいのだが、取材していないのが簡単に見て取れる。
    本をかき集めて自分なりにアレンジして書いたとしか思えない。
    確か遠藤周作も書いていたと記憶するが、後日調べてみよう。
    大分の地名がふんだんに出てくるので、とても生き生きと感じられた。
    また、伝記物とはこんなにも面白いものかと、子供の頃に帰ったような感じがする。
    こういう観点からすれば、小説を読むのに第三者として客観的に読むのではなく、あくまでも 当事者になりきって読むのが、二歩も三歩も入り込んだ面白い読み方だともいえる。



  • 小出監督の女性を活かす「人育て術」 小出義雄 二見書房 1500円 99.10.11読了

    スポーツに関しての話は、とても感動する。
    有森、鈴木、高橋などとの裏話。
    小出監督の駆けっこに対する情熱の継続と強さにただただ脱帽する。
    僕も走ることが大好きなので、とても気持ちが分かる。
    セクハラ疑惑などの他人からの嫌がらせや嫉妬があったようだが、それでも笑い飛ばして 頑張っているのは、やはり駆けっこが大好きだからだ。
    2000年のシドニー五輪の女子マラソンは、彼の弟子たちが金・銀・銅を独占するかもしれない。
    笑い事ではなく、僕はその可能性も考えられると思う。



  • 「懺悔録」 梶原一騎 幻冬社アウトロー文庫 533円 99.10.3読了

    もっとすごいイメージがあったが、まあこんなもんかな。



  • 「日本の心」 小泉八雲 講談社学術文庫 1100円 99.9.読了

    最初だけ読んだけど、すごい本である。
    これは時期が来たら無性に読みたくなる本の部類なので、ツンドク。



  • 「ナニワ人生論」 青木雄二 ぶんか社 1200円 99.8.読了

    知恵が多く詰まってるようだけど、知ってしまえば「なあんだ」というもの。



  • 「すべての男は消耗品である」 村上龍 集英社文庫  99.8.読了

    村上龍はセックスを題材とした小説や評論が多いが、こちらの方面はあまり好きでは無い。
    そんなことを書くよりも、スポーツの評論の方がよっぽど鋭い。



  • 「アウトサイダーからの手紙」 犬養道子 中公文庫  99.8.読了

    これは世のお母さん方に読んでもらいたい本でもある。
    かなり先駆的で辛辣。



  • 「問う」 佐橋滋 ダイヤモンド社 1200円 99.7.19読了

    佐橋氏は元通産省事務次官で、彼の役人らしからぬ武勇伝は数多いようだ。
    彼が亡くなった時に大分県知事の平松守彦氏は、墓前で「男なら」を歌いたい、とコメント した。素晴らしい師弟コンビで、平松氏は彼から怒られたことは一度も無かったし、いつも バックアップしてくれたらしい。平松氏の情熱もすごかったらしく、ある作家によると 平松さんが若い時に政界に出ていたら今の日本も変わっていたかもしれないと言っている。
    役人のトップに上りつめた人が、天下りをきちんと断って自分の好きな道を進んだ。
    当たり前のことが新鮮に思えるから、今の日本は大甘えである。



  • 「フィジカルインテンシティ」 村上龍 光文社 1575円 99.7.10読了

    彼のエッセイ集だが、サッカーへの並々ならぬ想いが綴られており思わず引き込まれてしまう。
    「昔、ニューヨークのホテルのテレビでNFLを見ている時、あるチームのランニングバックを 評して、彼のランにはインテンシティがある、という風に解説者が言っていた。インテンシティには、 強度とか強さ、強烈さ、鮮やかさ、といった意味があるが、それはたとえばヘラクルスのような強さ ではない。恒常的な強さではなく、スポーツなどで発揮される瞬間的な肉体の強度のことだ。」



  • 「金融腐蝕列島 上・下」 高杉良 角川文庫 各571円 99.7.1読了

    そろそろこの映画の封切りも予定されているようだが、やはり原作は面白い。
    早く次を読みたくて、なかなか眠れないので近頃は睡眠不足に陥っている。
    この小説を読むと、一介の経営者が権力を保持し続けると、さまざまな弊害が生じてくる のがよくわかる。
    また、暴力団に屈服する銀行が、一方では不良債権の取り立てを厳しく行っているという、 大きな矛盾。
    これが日本の金融の現実であるだろうし、ジャーナリズムは正面切って「暴力団」の介在 を記事にすることもないという現実にも暗澹たる思いがする。



  • 「人事異動」 高杉良 集英社文庫 450円 99.6.22読了

    人間的信義を裏切らない、男の潔さを著わした小説。
    久し振りに一気に読み上げてしまった。
    サラリーマンとしては失格の主人公だろうが、僕は爽快さと憧れを持つ。



  • 「魯迅評論集」 竹内好編訳 岩波文庫 570円 99.6.19読了

    魯迅の文章は分からない所も多くて、とても面倒臭かったのですが、なんとか読みました。
    その中でも実に教えられるところがありました。
    「相手が君にフェアでないのに、君が相手にフェアに振る舞う結果、自分だけがバカをみてしまって 、これではフェアを望んでフェアに失敗しただけでなく、かりに不フェアを望んだとしても不フェアに 失敗したことになる。それゆえフェアを望むならば、まず相手をよく見て、もしフェアを受ける資格 のないものであれば、思いきって遠慮せぬほうがよろしい。相手もフェアになってから、始めてフェア を問題にしても遅くはない。」



  • 「鉄道員」 浅田次郎 集英社 1500円 99.6.6読了

    これは直木賞受賞作品である。
    映画化されて、高倉健さんの主演で今月封切りされた。
    映画は近い内に妻と見に行く予定をしているが・・・・。
    う〜ん。

    6月13日に娘を1人連れて、妻と3人で映画を見に行った。
    たぶん涙が出るんだろうと思っていたが、やっぱり頬を涙が伝って仕方がなかった。
    こんな経験は始めてである。涙が潤むことはあっても、頬を伝うことは無かった。
    何度も何度も頬を伝い、その度に拭うこともせずになんとか誤魔化していた。
    歳をとったというよりも、自分の娘にオーバーラップさせたのか。



  • 「最強のディベート術」 北岡俊明 PHP文庫 495円 99.6.2読了

    演技や演劇、果ては言葉や文章を憶えることも必要らしい。
    電話撃退法、朗読のテキストなどは参考になった。



  • 「絶対困らない議論の方法」 小野田博一 知的生き方文庫 533円 99.5.31読了

    浅井氏から議論の面白さを紹介されたが、僕自身は口下手なので、立て板に水とはいかないにしても、 せめて心構えだけは身につけたいと思ってこの本を繙いてみた。
    *** 困った相手、かなわない相手、どんな人にも対応できる「議論の心得」 ***
    1.人を見て議論してはいけない。
    1.正しさを武器にしてはいけない。
    1.相手に嫌がられるくらいくどくなれ。
    1.常識を根拠にしてはならない。
    1.察しのいい人になってはいけない。
    1.勝てないなら相手を混乱させよ。



  • 「そうじゃのう」 村山富市 インタビュー辻本清美 第三書館 1500円 99.5.20読了

    佐高信さんは、道義を弁えた人、信頼するに足る人を知っている。
    村山元総理は、ソーシャリストだが民主の心を常に頭に置いてきた。
    そんな村山氏を佐高さんは、決して見誤ることは無い。
    彼らに共通している点は、常に弱者の視点に立って社会を見ているのである。



  • 「佐高信の政経外科」 佐高信 毎日新聞社 1500円 99.5.10読了

    兄貴分の作家高杉良の評論集に題名をつけたそうで、「権力必腐」。
    「権力は必ず腐る」という意味で、佐高信の造語である。
    ”平松守彦に対しては「引き際を誤ったサンプル」として、高杉は指摘している。
    「俺しかいない」の思い込み、思い過ごしだとも高杉は指摘しているが、権力の魔力、あるいは 毒は、それほどに強烈だということを知るべきなのだろう。”
    自民党にしても自由党にしても、権力に固執するあまり、何でもありのバカさ加減。
    政治家がバカなら、検察の則定などは羞恥心の無い破廉恥バカ。
    7000万返せと言いたいよ、全く。
    村山前首相の引用が印象深かったので、掲載する。
    ”私が注目したのは、村山がシンガポールの「血債の塔」(日本軍によって殺された中国人の 殉難の碑)にお参りしようとした時、外務次官が首相官邸まで来て、やめてもらいたい、と言った ということ。
    これまで行った首相はいないし、もし行かれると、これからも行かなければならなくなるかららしい。
    しかし村山は拒否して行った。”



  • 「生きがいの本質」 飯田史彦 PHP研究所 1524円 99.4.20読了

    「”思い通りにならないこと”こそが、この物質世界が持つ最高の価値である。
    そして私たちは、”思い通りにならない”という”価値ある現実”から出発して、
    ”思い通りにならない人生”をいかに正しく苦悩しながら生き、ふだんは思い通りに
    ならないからこそ時おり出会うことができる”願いがかなうという喜び”を、いかに
    正しく味わって感謝するかということを、日々の人間生活の中で学んでいる。
    それが、この物質世界で生きることの意味であり、人生とは、”思い通りにならない”
    からこそ価値があるのだ。」
    うーん、成る程。



  • 「大河の一滴」 五木寛之 幻冬社文庫 476円 99.4.8読了

    本の入り方として、先ず「小説」から入り「哲学」へと進んでゆく。
    しかし、最後は「小説」に戻るというのを聞いたことがある。
    五木寛之は「青年は荒野をめざす」から入り、その後途絶えて彼が宗教色を濃くしてから、 つまり「生きるヒント」「蓮如」「大河の一滴」を発表し始めた頃から、また五木に戻って きたような感じである。
    結局最後は、人間は道徳や生死の問題に行き着くのだろうか。
    人間に固執していくことこそ、人間らしい生き方なのだろう。
    「モノ」に対しては一時の満足は得られても、心の充足感はとても得られない。
    人に対して喜び、怒り、哀しみ、楽しむことこそ「ヒト」としての生き方であると、著者は 書いている。



  • 「節約生活のススメ」 山崎えり子 飛鳥新社 1400円 99.3.1読了

    経済的にどうこういう前に、自分の生活がシンプルで質素かと考えてみる必要がある。
    華やかな生活への憧れ、流行への傾倒、購入したものを全力で愛情をかけて、時間をかけて 使用しているか。
    雑多なモノが日々の「終わり無き日常」の中に埋没してはいないか。
    著者はドイツ人の生活を通して、日本人の心と体のサーロイン化を反省した。
    「自分や家族にとって必要なものだけを買い、それをとても大切にし、見栄を張らずに生活を 豊かに充実させる。」
    著者の7つのこだわり
    1.「ケチ」は「倹約」にはならない。
    2.物をムダにする人は、お金もムダにする。
    3.人をあてにしていては、お金は貯まらない。
    4.お金を貯めたいと思うのなら、「人がこうだから」というあいまいな考えは持たない。
    5.本当に欲しいものを手にすれば、欲しいものはなくなる。
    6.「欲しいもの」よりも、「必要なもの」を買うことの方が大切。
    7.究極の「収納法」は、物を持たないことである。



  • 「週末の知的生活術」 現代情報工学研究会 講談社α文庫 524円 99.2.8読了

    今度の週末にはあれをしよう、これをしようと思いながらも、ついだらだらと時間が過ぎてしまって、 日曜の夜には自己嫌悪に陥ることはありませんか。
    僕はやりたいことを色々持っているのですが、邁進するという気構えが無い。
    ちょっと刺激を入れたくてこの本を手にしたという訳です。
     1.テレビの前に座らない。テレビ視聴を短くする。
     2.夕食時に晩酌をしない。
    言うは易く行うは難し。
    でも、昼寝や昼風呂のアイデアはいいなあ。



  • 「中田英寿 鼓動」 小松成美 幻冬社 1600円 99.1.25読了

    先に紹介した「中田語録」の著者であるが、その中で「基本があれば、1を100にすることだって できる」という言葉は、成る程的を射ていると思った。
    マラソンにしたって然りなのだ。
    このドキュメントの中では、彼のHPを使って経過を辿っているが、一連の騒動の中で僕もHPを チェックしていたので、手に取るように状況が把握できた。
    ということは、かなり緻密な記述であるようだ。
    人間としての彼を若干垣間見た思いであるが、このドキュメントは同時にマスコミへの痛烈な批判と なっている。
    パパラッチのように、なりふり構わず心の中にまで土足で上がってくるような不道徳極まりないやつら。
    無責任に単語をただ羅列するだけで、好奇心を煽る連中。
    いやいや彼らに責任は無いのかもしれない。それを鵜呑みにし、信じて疑わない人間の方が馬鹿なのだ。
    いやはや日本はなんとバカが多いことか。



  • 「佐高信の反骨哲学」 佐高信 徳間書店 500円 98.12.21読了

    「暖かな優しい人柄で、権勢や権力、金銭や名誉の誘いには遠いお人だ。 何事からでも、平等、対等な人間愛を願うお人。」
    岡部伊都子が佐高信さんを評した文である。
    その通りであると思う。
    世の中には阿呆な人間がうじゃうじゃ溢れている。
    それを見極める知恵をつけなけりゃ。
    魯迅の思想には綺麗事ではない、はっきりと現実を直視した悲しさを感じることができる。






  • 「痛言痛罵」 佐高信 毎日新聞社 1400円 98.11.2読了

    佐高信さんは城山三郎さんと親交があり、著書の中で彼の全体像を浮き彫りにさせている。
    城山さんの書いた文章を紹介しているが、僕も同感なのでここに改めて紹介する。
    「静けさは基本的人権の一つといっていい。そこから、文化も生まれる。住みよく美しい環境づくりに 、静けさは不可欠のものである。それを勝手に犯すことは、だれにも許されないはずである。問題は 放送だけではない。ホテルなどでは、終日ムード音楽のたれ流し。客へのサービスどころか、音楽ぎらいの 客には迷惑そのものであり、音楽好きなら好きな曲を聞きたいというわけで、一方的な騒音の押しつけで しかない。
    さらに電車やバスなどで、広告放送を行う例に至っては、反社会性むき出しのエコノミック・アニマル を、見る想いである。」 「静けさは心にとっての緑であり、肉体の生存のため緑が必要なのと同程度に、心の生存のためには 静けさが必要なのである。」






  • 「新しい日本 新しい経営」 稲盛和夫 PHP文庫 560円 98.10.29読了

    先日ある高名な方と話をする機会があって、その時に安岡正篤、中村天風、松下幸之助、稲盛和夫の 類は、どうも偏向していて気に掛かると批判めいたことを述べたら、どうも切り換えされた。
    確かに偏りは猛進的なところがあって良くない。
    しかし、その道に秀でた人は凡人には見えないある悟りの境地が見えているのだという。
    私のような凡人にそんな到達点は見えない。
    日々の努力、これが人間だ。文学にしても芸術にしても完成は己が結論を下すのか。
    それとも評論家か。あるいは大衆か。
    完成なんて見えてたまるか。それは自己満足だ。
    完成とは、あるいは悟りとは第一到達点に過ぎないのではないかと思っている。



  • 「モサドその真実」 落合信彦 集英社文庫 460円 98.10.27読了

    ソ連が崩壊してかつてのKGBも形を変えたようだが、CIA以上といわれるモサドの片鱗を垣間見ることが できる。
    現代は情報を征するものが世界を征するといわれる。
    外交努力だのときれい事を並べても、情報という論理の優位には勝てない。



  • 「20世紀最後の真実」 落合信彦 集英社文庫 490円 98.10.25

    ナチスの残党がチリのエスタンジアという所に潜伏しており、そこに辿り着きインタビューまでの 顛末を書いているが、胡散臭くて途中でやめた。



  • 「異論武装」 佐高信 徳間書店 1700円 98.10.24読了

    13人の著名な文化人、タレントとの対談集。
    田中秀征、三国連太郎の生真面目さにひかれる。



  • 「お笑い大蔵省極秘情報」 テリー伊藤 飛鳥新社 1300円 98.10.19読了

    かなり話題を播いた本である。
    仕事だけ、能力だけを評価するのであれば、確かにずば抜けたキャリア達なのだろう。
    今の日本は、彼らが考えた通りの日本なのだ。
    この日本が住みやすいといえるのか。豊かな社会といえるのか。
    政治家もバカだし、国民もバカだということは認めよう。
    あなた達がこの日本を作ったということも認めようじゃないか。
    恥と品性を失った大蔵省、それはあなたたちがつくりあげた日本の縮図なのだよ。



  • 「タレント文化人100人斬り」 佐高信 現代教養文庫 640円 98.10.15読了

    とりわけ普通の人は、自分の思っていることの半分もうまく言えないのではないか。
    言葉で表現することの難しさを痛感するのだが、議論するとなると熱くなってきてそのまた半分も 言えなくなってしまう。
    田原総一朗は電波人間でいい加減だが、佐高信は生真面目で思慮深い。
    それは前者が手段としての混乱を目的としているのに対して、後者はいい加減な代案を廃し批判に徹して いる。
    その批判の矛先は政治家どもに止まらず、極めて逸失利益の高い経済人をも標的とするところに、田原とは 違う孤高の世界があると感じる。



  • 「種まく人」 玉村豊男 新潮社 1250円 98.10.7読了

    究極の人生とは、人それぞれで異なっているだろうが、自然の懐に抱かれて日々を過ごすことに誰もが異論は無いであろう。
    自然に生きるということは、僅かな風のそよぎ、路傍の草草の輝きに気付く感性を養っていくことだろうと思う。
    人間に対しても細やかな感情を養っていく必要性を痛感する。
    以前、鈴木健二という人がいた。「気くばりのすすめ」という本がベストセラーになったが、彼は自分で気配りの大御所とでも思っているのだろうか。
    有名人はさも自分が完璧であると錯覚しているケースが殆どだろうと思う。
    あの本のタイトルにはそんなエゲツナイいやらしさが漂う。もちろん読んだことはない。
    己を神格化する人間ほど、始末におえないものはない。



  • 「環境ホルモン入門」 立花隆 新潮社 1400円 98.10.4読了

    環境ホルモンという目に見えない有害物質に対して、国民は余りにも無知でありすぎる。
    安全は他人まかせ、国まかせであればとんだしっぺ返しを受ける。



  • 「スーツの下で牙を研げ!」 佐高信 集英社文庫 520円 98.10.2読了 

    言葉では表現しにくいのだが、佐高さんの一貫した思想というものがとても自分に合っていて、 今回読むようになった。
    それまではオウム事件の裁判等でみかけていて、とても難しくて怖い人という感じでした。
    ところが松下竜一氏の作品を読むようになり、松下さんに一方的にラブコールを送った佐高さんという人が とても真面目な人であり、情に厚い人であり、強さも弱さも持った、そして市民の視点で考えている人である ことが分かるようになった。
    折しも、中津市で「松下竜一その仕事展」が開催され、友人の佐高さんが記念講演を行った。
    私も早退して中津に行き、夕食前で時間が早かったので会場の下見に行ったところ、付近をぶらぶら歩いている 佐高さんを発見した。
    早速「先生!」と呼びかけて、旅館に行くといわれるので車でお送りした。
    とても気さくで、飄々とした感じで、威張るということもないし、ごく自然な振る舞いでした。
    講演前にもう一度お会いしたのですが、覚えていて下さり「さっきはどうも!」という言葉をほんとに ごく自然にかけていただきました。
    とにかく鋭い人だし、同時に暖かい人でした。
    なぜそんなに感じるんだろうと思うのですが、辛口な評論も悪口も書いているのですが、自分の間違いや 自分の弱さも同時に正直に書いています。
    とかく文化人は誉められたい、賞をとりたい、目立ちたい、そんな不純な動機で行動する人が多いようですが、 佐高さんは自分独自の目を持っているようです。



  • 「トイレのない旅」 星野知子 講談社文庫 650円 98.9.29読了 

    彼女の笑顔が好きだ。
    彼女の飾らない知性が好きだ。



  • 「ワイルドスワン」(上・中・下) ユン・チアン 講談社文庫  

    世界で800万部を越えるベストセラーらしいが、どうも肌に合わない。
    途中で投げ出してしまった。



  • 「ニューヨーク・キャリアシーン」 後藤佳世子 マガジンハウス 1400円  

    ニューヨークの会計事務所に就職した佳世子から見た、アメリカの厳しいビジネスシーンをエッセイで 描いている。
    少し古いがとても分かりやすい。
    以前千葉敦子の「ニューヨークの24時間」を読んだが、これとは別の意味で面白かった。



  • 「太平洋の架け橋 新渡戸稲造」 神渡良平 ぱるす出版 2500円  

    新渡戸に関しては、五千円札の人であることや、元セリーグのコミッショナーが桑田投手に新渡戸の書いた 「自分をもっと深く掘れ」という本をあげたことなどで知っているだけであった。
    この本は彼の伝記である。
    一高校長として、自由主義、人格主義、教養主義の新しい学風を持ち込み、青年学生を魅了した教育者。
    「武士道」の著者。
    国際連盟事務次長として、国際平和のために活躍した外交官。
    その死にあたっては、「ニューヨーク・タイムズ」など欧米の新聞雑誌に、「日本の自由主義の父死す」 「日本の良心の死」などといわれた人物。
    その他、数え上げたらきりがない。



  • 「中田語録」 文芸春秋編 文芸春秋 1000円  

    一人の若者に興味を持っていた。
    「中田英寿」、日本サッカーチームのMFである。
    マスコミ受けは非常に悪いようであるが、それは彼のナイーブさとその対極にある奔放さや、スポーツを通じて 培った白黒のはっきりした言動がそうさせているようである。
    僕は非常に興味を持って彼を監視してきたつもりで、彼から少しでも学ぶものがあれば受け入れたいと思っている。
    特に素晴らしいのは、理想を持ってそれに向かっているので、小さな到達点があっても決して喜ばない。
    常に積極的だ。だから刺激的だ。
    いろんな言葉があるが、ここで紹介しても単に誤解されるだけだから、言葉と文章を読んだほうがいい。



  • 「宇宙からの帰還」 立花隆 中公文庫  

    久しぶりに読み返してみました。
    その当時とは全く受け取り方で、とても考えさせられるものがありました。
    えもいわれぬ青く輝く美しい地球。こんな美しいものが偶然の産物としてできるわけがない、と 宇宙飛行士たちは異口同音に言う。
    これほど美しき地球で何故核の抑止力が必要なのか。
    ミサイル一つ分でどれだけ多くの人たちが生き延びられるのか。
    ・・・・・。
    月面での神との遭遇。
    宇宙蛍の神秘なまでの美しさ。
    真空が創り出す宇宙の現象の一つなのだろうか。
    とにかく徹底的に取材しています。



  • 「立花隆のすべて」 文芸春秋編 文芸春秋 1762円

    この人の本を読むと何となく勉強する意欲が湧いてきます。
    そういう意味で啓発書的存在でもあります。
    また、本人が発言しているように、自分は浮気症なので色んなものに手を出すそうですが、 手を出したそのいずれもが一流であり、影響力のあるものだということ、これは魅力のあるもの なのです。



  • 「大東京ビンボー生活マニュアル」 前川つかさ 講談社漫画文庫 全5巻

    僕はこのコミックが一番好きです。
    季節とともに起居する俳句的生活。






  • 「しんきらり」 やまだ紫 ちくま文庫 580円

    家庭における主婦の立場から描いているコミックだ。
    ほのぼのとしてとても心地よい。






  • 「イギリスはおいしい」 林望 文春文庫 466円

    イタリアものとイギリスものが好きで、よく読んでいるのだが読み返してみてやはりルバーブのジャムを作ってみたいと思うのである。
    巻末のスコーンの作り方をまねてやってみたら、みごとに美味しいスコーンができました。
    プディングも始めて作りましたが、こんなに簡単に安くできるとは思いませんでした。
    我々は少し怠けてお金に頼り過ぎていやしないかな。






  • 「呻吟語」 呂新吾 徳間書店 1850円

    100冊の小説を読むより役に立つ。100人に出会う方が無論楽しいだろうが。
    道徳の本である。菜根潭と似たようなもんかな。



  • 「運命を開く」 安岡正篤 プレジデント社 1500円

    父は本を読まない人間です。しかし時として俄然読書に励む時がありました。
    一つは漢字が好きで漢字を覚えるために読む時です。
    もう一つは修身書が好きで、「山より高き父の恩、、、、」等々言っていました。
    兄がそんな父を見て国立国会図書館から「静鑑」という修身書を取り寄せたこともあります。
    若い頃はそんな本のどこが面白いんだろうと思っていましたが、近頃はそんな本ばかり読んでいます。
    弱い自分、怠惰な自分、ずるい自分を戒めるためということもありますが、やはり何かの道というもの を求めているのでしょう。



  • 「運命を創る」 安岡正篤 プレジデント社 1300円

    とかく人間は悪口ばかり言ってしまうのですが、その人のいい面だけを見ることが必要です。
    でも僕は愚痴を言ったり、悪口ばかり言っています。
    自ら処すること超然。
    人に処すること藹然。
    有事には斬然。
    無事には澄然。
    得意には憺然。
    失意には泰然。



  • 「アウト・オン・ア・リム」 シャーリー・マクレーン 地湧社 1500円

    現代人は物質ではなく、心の充足を欲している。
    いくらお金があっても幸せを感じない人もいる。
    お金はなくても笑顔いっぱいの幸せな人もいる。



  • 「ミュータント・メッセージ」 マルロ・モーガン 角川書店 1200円

    近頃精神世界の本が多く出版されている。テレビなどでも紹介している。
    この本の帯には全米ベストセラーと書かれている。日本でも売れているようだ。
    簡単に言ってしまうと、「聖なる予言」ぽい内容なのかな。
    アメリカ女性がオーストラリアのアボリジニの中で生活するというノンフィクションです。
    僕はこの本からレーチェル・カーソンと同様の衝撃を受けました。
    人間が物質文明の恩恵から浴したもの、その代償としての地球環境の破壊。
    もう一度人間としての原点に戻ることを教えられたような........。



  • 「父性の復権」 林道義 中公新書 720円

    日頃考えていることをすぱっと切り口鋭く書いていることに敬意を表します。
    著者の生真面目さが伝わってきて、日常生活はどうであれ目指す形を教えられます。
    今欠けているものは何か。今何が必要か。
    「父親はどうあるべきか」といった議論の仕方から脱皮して、父親が父親であるためには どんな性質を持っていなければならないのかという議論をする時期にきているのではないか と著者は書いている。



  • 「日本列島大地図館」 小学館 15330円

    地図は子供の頃から好きだった。
    授業の間の休み時間にいろんな地名を探しては、位置や名前を覚えていた。
    自分の頭の中の地名の位置と実際の位置の大きなギャップに時々愕然とする時がある。



  • 「世界大地図館」 小学館 14800円

    思いは果てしなく巡り巡ってゆく。



  • 「庭仕事の愉しみ」 Hermann Hesse 草思社 1900円

    散文と詩と絵、この取り合わせがいちばんわかりやすくて好きです。
    土いじりをしながら、緩やかな時の流れを相手にするというのは、とても思索的で 愛情溢れる行為だと思いませんか。



  • 「超勉強法 実践編」 野口悠紀雄 講談社 1500円

    英語、インターネットの勉強等には役立ちそう。
    完璧ではなく、8割でいいという言葉には納得します。



  • 「雨の日の釣師のために」 D&G・パウナル/開高健編 TBSブリタニカ 1942円

    ずっと読んでみたかった本。
    少しずつ、楽しみながら読んでいます。



  • 「7つの習慣」 Stephen R. Covey キング・ベアー出版 2000円

    ナポレオンヒルの「成功哲学」のような、啓発書なんでしょうね。
    「脳内革命」のようなものなんでしょう。
    特に感動なし。



  • 「考える力をつける本」 轡田隆史 三笠書房 1300円

    朝日新聞論説委員の著者が、サラリーマンへの教訓めいたことを書いている。
    特に目新らしいことも無いが、業界のちょっとしたエピソードが面白い。
    ウォークマン誕生のこと、オウムのこと等々。軽く読めます。



  • 「フランクリン自伝」 Benjamin Franklin 岩波文庫

    成功物語として外国では有名らしい。でも、彼の誠実と勤勉に注目したい。
    彼の十三徳はよく紹介されているが、実に合理的。


  • 「Macintosh high」 山川健一 幻冬舎 1648円

    久し振りにhighな気分になりました。この本はMac崇拝者のための本です。
    running highという言葉があります。これは毎日のように走っている人で体調の良い時は、走り始めて20〜30分後に脳から物質が出て、非常に爽快で清新で気分がいいのです。本当にhighになれるのです。 僕も毎日走っていた頃は、40分ぐらいたつと気分がよくなりいつまでもどこまでも走れそうな気持ちになりました。


  • 「INTERNET探検」 立花隆 講談社 1500円

    internetって何だろう。その入門書。



  • 「人間を幸福にしない日本というsystem」 Karel van Wolferen 毎日新聞社 1800円

    悲観的ということは後味が悪いのだが、よく見ているなあ。
    頭のいい人だ。



  • 「教科書が教えない歴史 1・2」 藤岡信勝、自由主義史観研究会 産経新聞社 1400円

    当り前のことを書いているのだが、やや国粋的である感じは否めない。
    日本国礼賛とまではいかないが、気がつくと日本も捨てたもんじゃないなあという意識の自分にはっとした。



  • 「竜馬がゆく」

    小説を何度も読むというのは滅多に無いのだが、この長編小説は3度読んだ。
    いずれの時も気持ちがはいっており、それなりに感動したし、新しい発見があった。
    人間が生きる最大のテーマは、やはり「愛」ではないかと思っている。
    竜馬は愛すべき人間という設定で追求されており、多くのファンを獲得した。
    でも歴史上の人物に憧憬を見るのではなく、今の自分の周囲が自分の全世界なのだから、それを充分に 認識して、竜馬に対すると同じ寛容な愛情をすぐ近くの人に降り注ぐことはできないか。
    そんな高邁な理想を考えてもみる。


  • 「聖書」 

    新約と旧約があるが、新約は殆ど読んだが旧約は冒頭でやめてしまった。
    面白そうなんだけど、いつか読んでみたいと考えている。
    しかも文語体で読めれば最高だ。





  • 「生きがいの創造」 飯田文彦 PHP研究所 1600円

    脳内革命の類の本は20年以上前から、たくさん出版されていた。
    マーフィ、カーネギー然り。その中でもカーネギーの「人を動かす」は多くの人に受け入れられている。
    そういう意味で「生きがいの創造」はどうだろうか。



                        
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