我輩はジュンである

      はれ
= 百花繚乱 =
今年は2月が暖かくて一足早く春の訪れを
感じていたら、3月になって冷え込んで震えたが
今は4月。野に山に百花爛漫。
仕事一途な無情な和尚さんに
散歩の催促をした。
本堂から出て今日の散歩は
境内のお花見をシャレこんだ。
まずは桜見物。
浄土院の上の桜満開。

さくらは昔、「櫻」と書いていた。
命はかなく消えていった嬰児の嬰の字に
木ヘンがついている。
花の命は短く、はかなさを思わせる。


「花の色は 移りにけりな いたづらに
 わが身よにふる ながめせしまに」
                ー小野小町
鐘楼門横の桜

毎朝6時に鳴らされる梵鐘の音色を
桜は諸行無常の響きと知るや否や。

猫2匹はこの梵鐘の響きにエサをねだりに
山門の石段をかけ登ってくる。

「さまざまな事 おもひ出す 桜かな」
              ー松尾 芭蕉
仁王門前の桜

「仏には 桜の花を奉れ
 わが後の世を人とぶらはば」
             ー西行法師

「願はくは 花のもとにて 春しなむ
 そのきさらぎの望月のこと」
             ー西行法師
「散る桜 残る桜も 散る桜」

桜吹雪の中の散歩ダ。
マッコト気持ちが良い。
登り口のしだれ桜

「見わたせば 春日の野辺に 霞たち
 咲きにほへるは 桜花かも」
              ー柿本人麻呂

「世の中は三日見ぬ間の桜かな」
              ー大島蓼太

純白の雪やなぎ

キンセン花

地蔵堂横の、つつじが咲き始めた

本堂の前庭

浄土院前庭のノースポール
名前も知らない花が境内に沢山咲いている。
日陰にそっと咲いているのもある。
地面をはうように咲いている小さな花もある。
けれどもみんなそれぞれが精一杯に巡ってきた
春を謳歌しているようだ。

浄土院前庭の金魚草
白い花は白い光りを、
黄色の花は黄色の光りを放っている。
他をうらやむこともなく
小さいからと卑下することもない。
大きいからと尊大ぶるそぶりもない。
自然だ。みんな自然体だ。あるがまま。
自分のカラーで、不平不満もなし。

第二駐車場のぐみの花

開山堂前のやぶ椿
「八重椿」にきれいな花。
小野さんが寄進して3本、境内に植えた。
東京の八丈島酒造が「八重椿」という
焼酎を売り出している。
一度飲んでみたいものだ。

もみじの一種。本堂東側
「花」草かんむりに化けると書く。
「草が化けて花となりにけりダ」と云ったら、
和尚さん「・・・。」

今日は花を眺めてまわって
花の姿からいろいろ教えられた。
これから、他をうらやむことなく
生かされて今日の命があることに感謝しつつ、
背伸びすることもなく、自然体で生きようと思った。
シッコをもよおしたので
ちょっと失礼してすませた。
和尚さんとお参りした信者さんの立ち話が
長くなったので
一足お先に失礼してお寺に帰って来た。

左が母親、右が娘
臨子とミルクがおやつを喰っていた。
こいつらはニャ〜ニャ〜と二、三回鳴けば
もらえて喰えるから幸せだ。
それに比べて僕なんぞは・・・いやいや今日は
他をうらやむ事はすまい。自然体だ!
胸の騒ぎをおさえて
表面だけは静かに「帰って来たヨ」と
一発「ワン!」をやった。


それでは、今日はこの辺で。

             おわり
                
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