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<ドストエフスキーの精神構造に影響を与えた出来事>

・青年期における、友愛的(空想的)社会主義(フーリエ主義)への心酔と、
その心酔・信奉に基づいて社会革命を目指すサークルへの参加と、
逮捕・流罪によるその活動の挫折
・その後のシベリア流刑期における無神論的社会主義思想からの転向(脱却)
・オムスクの監獄における、
旦那(=貴族)の知識人としての自己の、素朴な下層民衆との断絶感、
ロシアの囚人(民衆、ナロード)の善性・美性との接触、
「聖書」の熟読(身読)と、宗教(キリスト教・ロシア正教)への回帰、
・西欧に憧れていたものの、のちの西欧への旅行・滞在を通して、
西欧の文明社会・キリスト教社会に対して幻滅を味わい、西欧の文明社会やその根底
にある科学的合理主義やカトリック主義に対して批判的になり、
結果として、さらにロシアメシアニズムに傾いていったこと、
は、氏の精神の更生や形成において重要な過程を与えています。

・氏が18歳の時に惨殺された父親との、氏の終生に渡る心理上の関係
・処刑場において「銃殺刑」「死」を直前で免れた体験
・持病として、てんかんをかかえ、その発作のたびごとの、
死や発狂への恐怖・仮死体験(臨死体験)
・てんかん発作の直前に経験する生命の高揚・至高な神秘的生命体験、
・持病のてんかんからくる、てんかん気質
・最初の妻マリヤとの夫婦生活の失敗
愛人アポリナーリヤ‐スースロワとの愛憎の恋愛体験
第二の妻アンナと子供たちとの安らぎと喜びに満ちた家庭生活と、幼少の二子の病死
なども、
氏の精神構造(心の深層構造)や「生(生死)」観に、
独自な性格をもたらしていると思われます。

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