ドストエフスキーの小説 ()

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これから読む人は、以下、ネタ
ばれの箇所(
の箇所)に注意!    


『賭博者』 について

< 概要 >
中編。
本国ロシアに住む伯母(=お祖母さん)の死後の遺産相続を見込んでドイツの賭博町に逗留していた将軍の一家の貧窮の生活の援助のために賭博を始めたアレクセイ(将軍一家の子供たちの家庭教師をしていた青年)が、賭博で大もうけした日に結ばれたポリーナ(彼が家庭教師をしていた将軍一家の義理の娘)にはねつけられてからは、ブランシュ(将軍に取り入る高級娼婦)と共にギャンブラーとなってフランスの賭博の町々を転々とする。しまいには、賭博で一儲けした金もブランシュに巻き上げられてしまうが、たまたま再会したアストリー(ドイツで将軍やアレクセイと親しくしていたイギリスの実業家)からポリーナが彼のことを案じていることをアレクセイは聞かされ、賭博から抜けきれない自分に向けて新たな出発を誓うのだった
 
※、アレクセイによる手記という形式をとり、賭博癖のあったドストエフスキー自身の賭博体験や愛人スースロワとのヨーロッパ旅行の体験が生かされている。
※、『罪と罰』を連載していた時期に、期限までに一作品を書くことを出版人に約束し速記者を雇ってわずか27日間で書き上げたもの。その若き女性速記者(アンナ)とそのあとに結婚してアンナは生涯の良き伴侶となったことで知られる小説。

《所収》
新潮文庫(原卓也訳)
河出書房版全集(巻8)
筑摩版全集(巻5)
新潮社版全集(巻6・原卓也訳))



『永遠の夫』 について

< 概要 >
中編。
自分の妻を9年前に寝取られたことを知った中年男トルソツキーが、の死後、その娘(彼の妻とヴェリチャニーノフとの間にできた子)を連れて、その妻を寝取った相手である高等遊民ヴェリチャニ―ノフの住むペテルブルグを訪れ、彼と近づきになり、彼に復讐しようとする(一方で彼は相手との友情や和解も同時に求めている)物語。

※、題名の「永遠の夫」は、万年寝取られ亭主の意。

《所収》
新潮文庫(千種堅訳)
河出書房版全集(巻10)
筑摩版全集(巻5)、新潮社版全集(巻8・千種堅訳)



『おとなしい女』 について
 (、別のタイトル訳「やさしい女」)

< 概要 >
短めの中編。
聖像を抱いてアパートから投身自殺をしてしまった16歳のの安置された亡骸を前にして、彼女との出会いと彼女の自殺に至るまでの夫婦生活のありようを、彼女の自殺の原因を探りつつ、質屋をしている中年の夫わたしが回想していくという形式の心理小説・家庭小説(夫婦小説)

、「作家の日記」に掲載。

《所収》
講談社文芸文庫(「やさしい女」井桁貞義訳)
後期短篇集(「おとなしい女」米川正夫訳)
作家の日記(ちくま文庫・巻3「柔和な女」)

河出書房版全集(巻15「おとなしい女」)
筑摩版全集(巻14「柔和な女」)
新潮社版全集(巻18「やさしい女」川端香男里訳)

 


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