T<「
ロシア」「ロシア人」について>

1「他人の心は闇である。そしてロシア人の心は特に闇である。多くの人間にとって闇なのである。」
(
『白痴』より。)

2
.「自分の中にたくさんの矛盾を同時に仕舞って置けるのは、ひとりロシア人あるのみだ。」
(『賭博者』より。)

3
ロシア人の信仰、ロシアの正教こそ、ロシア人が自分の宝物と考えているもののすべてである。その中にこそ、ロシア人の理想、生活の真実と真理が、すっかりあるのだから。」
(『作家の日記』より。)

4
.「ロシアの民衆の最も重要で、最も根本的な精神的要求は――場所と対象を選ばぬ、飽くことを知らない不断の、苦悩の要求にほかならない。この苦悩の渇望にロシア人は、どうやら、何百年もの昔からかぶれているように思われる。」
(『作家の日記』より。)

5
ロシア人の心は極端な矛盾を両立させることができ、二つの深淵(しんえん)を同時に見ることができるのです。われわれの上にある天上の深淵と、われわれの下にある最も下劣な、悪臭を放つ堕落の深淵とを、見ることが
できるのであります。」
(米川正夫訳。『カラマーゾフの兄弟』の公判での検事イッポリートの言葉。第12編第6。新潮文庫では下巻のp361)

6
「どうして人間が(それも、ロシア人は特にそうらしいが)自分の魂の中に至高の理想と限りなく醜悪な卑劣さとを、しもまったく誠実に、同居させることができるのか、わたしには常に謎であったし、もう幾度となくあきれさせられたことである。これはロシア人のもつ度量の広さで、大(だい)をなさしめるものなのか、それともただの卑劣さにすぎないのか――これが問題である!」
(『未成年』のアルカージイの言葉より。第3部第3章の1内。新潮世界文学のp459)

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U<「金銭」について>

1.は鋳造された自由である。だから自由をすっかり剥奪(はくだつ)された人間にとっては十倍も尊い。がポケットの中でちゃらちゃら鳴っていさえすれば、彼はもう、それを使うことができなくても、なかば慰安を与えられているのだ。」
(『死の家の記録』より。新潮文庫のp27p28)

2.
は、どんなくだらぬ人間をも一等席にひっぱってゆく唯一のものである。」
「もちろんカネは絶対的な力である。と同時に、平等の極地でもある。カネの持つ偉大な力は、まさにそこにあるのだ。カネはすべての不平等を平等にする。」
(『未成年』のアルカージイの言葉より。第1部第5章の3内。新潮世界文学のp106)

3.が何よりも醜悪でいやらしいゆえんは、人間に才能をさえ与えるからだ。」
(
『白痴』のガーニャの言葉。新潮文庫の上巻のp234)

4
.はあっても理想のない社会は崩壊します。」
(
『未成年』のアルカージイの言葉より。第1部第8章の2内。新潮世界文学のp177)

5
.ってやつは鳩(はと)と同じでな、飛んでくるかと思うと、すぐ飛んで行()っちまうよ。」
(
『スチェパンチコヴォ村とその住人』より。河出書房新社刊・愛蔵決定版ドストエフスキー全集の第2巻のp25)

6.
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V<「」「」について>

1.「人間はまったく複雑な機械で、全然解明できない場合がある。その人間がの場合は、特別そうだ。」
(
『未成年』より。)

2.
「たとえがなんとそれに理屈をつけようと、の一生はすべて、自分の隷属すべき男性を探し求めること、つまり、隷属に対する渇望の一生である。しかもここで注意しなければならないのは――そこには一つの例外もないという事実である。」
(『未成年』より。)

3
.というものは、精神的に完全なの奴隷である、しかも心が寛大であればなおさら然(しか)りである。」
(
『未成年』のアルカージイの言葉より。第1部第5章の3内。新潮世界文学のp106)

4
.「よき妻、また、特によき母となること――これは女性の使命としては最高のものです。」
(
書簡より。)

5.
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W<「青春(若さ)」「子供」について>

1.青春は、それが青春という理由だけでもう清らかなのである。」
(『未成年』のニコライ‐セミョーノヴィチの言葉。第3部第13章の3)

2.
「たしかに若者の中には、慎重に心の印象を受け入れ、人を愛するにも熱烈にではなく微温的な程度にとどめ、知性にしても地道でこそあれ、年齢から考えてあまりにも分別くさい(したがって安手な)ような者もいるし、わたしに言わせれば、そういう若者なら、わが主人公の身に起こったようなこと(注:=ゾシマ長老の腐臭事件による信仰の動揺のこと。)は免れたであろうが、実際のところ、場合によっては、たとえ愚かしくはあってもとにかく偉大な愛から生じた熱中の対象に打ち込むほうが、まるきり打ち込まぬよりも立派なことがあるものだ。青年時代にはなおさらそうだ。なぜなら、あまりいつも分別くさい青年は、頼りにならないし、値打ちも低い――これがわたしの見解である!」
(『カラマーゾフの兄弟』の第7編第2章より。新潮文庫の中巻のp141※この分は、有容赦さんの投稿により掲載。

3
.「あなたはいままさに青春時代若さに満ちあふれて、人生がはじまったばかりです――なんとこれは幸福なことでしょう!人生を見失うことなく、ご自分の精神を大事にし、真実をお信じになることです。しかし一生かかってこつこつとそれを探し求めなければいけません。それでないと――道に迷うのはおそろしく簡単なことですからね。」
(書簡より。)

4
.若いうちは道を踏みはずすことも必要さ。」
(『賭博者』より。新潮文庫のp222)

5
.「おまえは、若いのだ、若さとは美しいものだよ。年寄りは墓に近いが、若い者は生きることだよ。」
(『未成年』のマカール老人の言葉。第3部第1章の3内。新潮世界文学のp427)

6
.赤んぼうを見たまえ、赤んぼうたちだけが完全に美しく笑うことができる――だからなんとも言えず可愛(かわい)いのである。わたしは泣いているはいやだが、楽しそうににこにこ笑っているは――これこそ天国の光りであり、人間が、ついには、子供のように清純で素朴になる日の訪れることを告げる、未来からの啓示である。」
(『未成年』より。第3部第1章の2内。新潮世界文学のp427)

7.
子供たちは――キリストの姿じゃないか。《天国はこのような者の国である》と教えてるじゃないか。彼は子供たちを敬い愛せよと命じた。子供たちは未来の人類なんだよ……―」
(『罪と罰』のラスコーリニコフの言葉より。第4部の4内。新潮文庫の下巻のp96)

8.
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X<「家庭」について>

1.家庭の幸福以上に大事なものはこの世の中にはなにひとつない。」
(
書簡より。)

2
.「もちろん、子供が悪くなるのは、ひとつには子供が持って生まれたよくない性癖にのせいでもありますし(人間は疑いもなくそうしたものを身につけて生まれて来るものだからです)また同時に、そのようなよくない性癖を適当な時期に制御して(お手本によって)よい方向へ導くことができなかった、あるいはその努力を怠った養育者の責任でもあります。」
(書簡より。)

3.
家庭というものは撓(たわ)(=反り曲がり)のない愛の努力によって創造されるものだ。」
(
『作家の日記』より。)

4.
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