■第9回ハイパーフォーラム報告■


●第9回ハイパーフォーラム会場風景

●状況報告(10−11月)
 9月25日、大分市内ソフトパークのソフィアホールで、約150名の参加者を得て、第9回ハイパーフォーラムが開催された。
 大分県情報化委員会準備会の事務局長 尾野徹氏よりマルチメディア地域利用実験の進捗状況として、メールサーバ、マルチメディア電子会議システムなど一部の実験アプリケーションの利用が可能となったこと、代金のオンライン決済が出来るシステムが整ったこと等が報告された。また米国スタンフォード大学で開催されたConnect'96への参加報告も行われた。

●実験システム利用、決済システム利用の案内
 当研究所の藤野幸嗣研究員より、メールサーバ、マルチメディア電子会議システムなどの概要の説明、利用方法の案内などが実際のデモンストレーションも交えて紹介された。詳細については本機関紙第6号、及び本号別記事にも紹介されているのでご参照いただきたい。続いて武本幹雄研究員から決済システムの利用の案内が行われた。インターネット上でのセキュリティ通信を確保し、ニューCOARAと(株)住友クレジットサービスとの提携により、商品紹介から注文、クレジットによる代金決済までの一連の処理がオンラインで可能となった。

講演:「インターネットウォッチあれこれ」

 つづいて、(株)インプレスのインターネット・ウォッチ編集長の山下憲治氏より、ご講演をいただいた。同社は昨年の12月1日よりインターネットの電子メールを媒体として、インターネット上で起きているさまざまな話題を届ける日刊の電子新聞、「インターネット・ウォッチ」サービスを開始した。今年の2月1日から有料サービスに移行し、現在の会員数は約2万6千人に昇る。これはインターネットをベースにした、数万人規模の個人読者向け有料サービスとしての最初の成功例と目されている。 続く5月7日には、wwwと電子メールを併用して、パソコンや周辺機器の情報を中心とした「PCウォッチ」を開始し、将来的な有料化に向けて模索を続けている。更にこれらのヘッドラインを電子メールで届ける無料のサービス、「フリー・ウォッチ」で約6万人の読者に配信している。
●講演いただいたウォッチ編集長山下氏
「我々には採算を取ろうという目標があった。そのために、サーバ等のインフラへの投資は徹底して削減する反面、兼務なしの専属スタッフを多く擁し、ネットサーフィンを楽しみとするウォッチャーを契約するなど、情報収集活動に投資した。“ためし"ではお客さんは離れてゆく。本気で儲ける算段をすることが、インターネットビジネスを起こすには重要である。」ということを実例を豊富に交えながら、解説いただいた。
 また、最近の1ヶ月間のインターネット・ウォッチの記事の紹介と合わせてインターネットの動向を解説いただいた。ドメイン名リセールの動き、JPNICのドメイン名割り当て条件の強化、ディジタルカメラから、ネットワークコンピュータ(NC)、通信カラオケ、インターネットテレビ、NSP/IXPの話題に至るまで、多岐にわたり説明いただいた。その中で「インターネットの広告は、社名でなく商品情報を読者は求めているという原則を見落としがち」、「電子メールのDMは、受け取るために金を払っているお客様にとって付加価値を持つ工夫が必要」、「WWWのデータベース、速報という2つの特徴を生かせば、リピーティングを産む」、「企業にせよ個人にせよ、ホームページを発信することは“出版"であり重大な責任があるのを認識、配慮するべき」など多くの貴重な考え方を示していただいた。
 インターネットは、ボランティアの時代から有料で情報提供するビジネスの時代へ次第に移行を始めている。

・(株)インプレスのURLは、
http://www.watch.impress.co.jp/です。