■第8回ハイパーフォーラム報告■

基調講演

 基調講演として公文俊平氏より、「情報革命のもたらすもの」と題して、「ハイパー」をキーワードに講演がありました。ハイパーとは本質は変わらないが、その機能が高次なものに変わっていくことを表す。現代の産業、市民、コミュニケーション、生活領域など10の分野を取り上げ、それぞれのハイパー化が説明された。なかでも、高次になったネットワーク=ハイパーネットワークを基盤として活躍する、ハイパー市民(ネティズン)が次の社会の主人公になり、理想や愉しいことの理解と実現を目指す社会が出現する。


第8回ハイパーフォーラム会場風景
コアラは、今までそれを先取りし実践してきたものであり、さらに成長することによりハイパーコアラとなってほしい。その拠点がハイパーステーションである、という話がありました。

NN地域ネットワーク連合リレー講演

 続いて、浜野保樹氏(ハイパーネットワーク社会研究所理事、放送教育開発センター助教授)、会津泉氏(ハイパーネットワーク社会研究所研究企画部長)の進行により、北海道、仙台、富山、名古屋、広島の各地域でパソコン通信を運営していらっしゃる方々のリレー講演がおこなわれました。
 浜野氏:ゴア副大統領や前国防省要人の話を交えながら、現在はコミュニケーションの力を全ての人にわたるようにする時代であり、自立分散型の社会が目指される。そこでは、核の傘に代わって情報の傘が国家の安全保障を担うようになり、魅力と合意が説得力をもつようになるだろう。ネットワークも集中化しないように、地域の情報化が大切になる。
 山田尭氏(中国データサービス):最近はアクティブな女性会員が多い。インターネットでは、「広島まとめて世界に発信」として、県、市町村、企業、カープ、サンフレッチェ、原爆平和情報など地域に密着した情報の発信をしている。今後、情報集積の新聞社としての役割をどう活かせるかが課題になる。
 大澤憲二氏(中日新聞社):今はインターネットに新聞の情報をどのようにして出していくかが課題。難しい点は、倫理の問題。インターネットでは、ある分校に全員IDを配布したり教育現場とのかかわりに力を入れている。医療とか高齢化問題は一企業での取り組みは難しいので、どうするかが今後の課題となるだろう。
 椎名久之氏(シー・エーピー):月刊のタウン情報誌発行、パソコン通信ライナー富山の運営をしている。インターネットは95年11月にスタート。現在は、公共情報のマルチメディア化に力をいれている。雪情報、春スキー情報など季節情報やグラフィックライブラリー、週末の過ごし方などの情報を提供している。今後は、いかにして情報を売っていくかが課題。
 真山久夫氏(コミネット仙台):パソコン通信、流通VAN、電子出版などの活動をしている。インターネットは、昨年11月から開始。現在、バーチャルモールを企画している。今後は情報をいかに集めていくか、市民の自発的な活動に期待してる。
 会津氏:アメリカやスコットランドの会議では、インターネットの爆発にどう対応するかや、ネティズン革命・情報革命で失われるものについて、例えば英語以外の文化が壊れるのではないかといった懸念が課題となっていた。今後は、シンガポールやマレーシアでの取り組みに見られるように、規制の方向と積極的な、光高速回線などの整備、活発な企業誘致活動などといった伸ばす方向の両方が大切になっていくだろう。
 尾野徹氏(ニューコアラ事務局長):大分のことでいうと、地域にいかにしてインターネット環境を提供していくかが課題。若者や企業への魅力提供は重要なことである。それを、NTTなどの企業サービスだけに期待した場合、需要があるところにしか供給がない。それではいけないので、企業・民間・行政が一体となった地域の情報サービス体構築を考えてコンピュータネットワークの普及を促進しなければならない。
 と、いった意見交換がリレー形式に行われました。