日時:平成14年1月4日(金)午後1時30分
場所:第一応接室

 皆さん、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
 昨年はアメリカにおける同時多発テロ、長引く不況、またBSE問題等非常に厳しい1年でありましたが、今年は心機一転、大分県の活性化のためにさらに頑張っていこうと、こういう決意を持って新年に臨んだのであります。
 特に昨年は、ゼロが一番いいんですが、交通事故死亡者数二桁台を4年連続で達成することが出来ました。これは県政始まって以来の快挙であります。引き続き交通安全、交通死亡事故ゼロということで頑張っていきたいと思っております。
 また年末年始、私は家でゆっくり静養いたしましてテレビを見ました。ラグビーの大分舞鶴高校、サッカーの大分高校共に健闘してくれまして、私は出発の前に「年末まで帰って来るな。正月のテレビで我々に姿を見せてくれ。」と激励したんですが、見事に応えてくれました。舞鶴は残念ながらベスト8で破れましたが、大分高校は、今日の「日刊スポーツ」に『大分5発』と、これが皆さん方の一般紙よりもっと読まれている新聞で恐縮ですが、この日刊スポーツにこういう記事が出ておりました。
 ですから、大分の名を全国に情報発信したわけで、非常に今年は元気づけられる、明るいニュースで年が明けたと、こう思っております。

今年のキーワードは『3つのH』
 今年は午年であります。安岡正篤さんの干支の解説書に、「午の年というのは、去年から抱えてきた問題がさらに大きな問題になってくる年。特にこれを決断と臨機応変の対応で解決していくことが望まれる。」と書いてあります。
 大分県もこれからいろいろと問題が起こってくるかもしれませんが、今年は午年、馬は英語でいうとhorse。私は今日の仕事始め式でこのHがイニシャルの3つのキーワードを職員の皆さんに伝えました。
 
■『Hope(希望)』
 第一番目のHは『Hope』、「希望」であります。依然として景気が厳しい厳しいと言われておりますが、正月の新聞をいろいろ読みますと、経済界では今年の後半からは景気が良くなるということを言った方が半分以上おられました。
 アメリカの景気もまだ同時多発テロの影響は残っても、軽微で推移しておりますので、徐々に回復をしていくでありましょう。日本におきましても長引く不況でありましたが、だんだんと在庫調整等が進んできて、今年の秋くらいから私は次第に景気は良くなると思っております。
 景気というものは気であります。多くの経済学者がいろんなことを書きますが当たったためしがないんです。みんなが景気がよくなるということになれば、一つのきっかけで景気は上昇していく。
 アメリカの有名なブラックマンデー、世界恐慌もただ一つの小さなニュースから世界恐慌に陥りました。経済というのは非常に微妙な成り立ちのものでありますから、景気回復はまず大分県から。希望を持って、『希望あるところ道あり』、『志あるところ力あり』、大分から景気を切り開いていくという気概で臨みたいと思っております。
 幸に昨年暮れの国の予算におきましても、大変厳しい予算の中で、東九州自動車道は、年末には津久見まで開通しました。これからさらに津久見から蒲江までの施行命令の出ているところの工事を着々と進めて、早期完成を目指して努力をしていくための予算も付きました。
 また大分から竹田に至る中九州横断道路についても、2008年頃までに犬飼・大野間を完成させる予算も付いております。
 また中津日田道路。特に中津港湾は全額予算が付いておりまして、ダイハツ工業鰍フ16年末操業に間に合うこととなりました。また日豊本線の大分・佐伯間のスピードアップ化の予算も満額付きましたので、15年度にはスピードアップ化が完成する目途も立ちました。
 また大分から国東、大分から中津、大分から日田と大分県にギガビットによる情報ネットワークを作り上げる予算も、補正予算絡みで付きました。大分県がいわゆるIT先進県になるという道もつくっております。
 その他社会福祉施設、また医療施設、また特に農業におきましては中国との生シイタケ、また白ねぎの構造改善の対策予算、BSEの予算、また林業振興、また間伐の予算、また水産業の予算、そしてまた一番大切な雇用・失業対策等についての予算も付きましたので、これを受け入れて21世紀のこれからの大分県、景気回復に向けて、県の予算も編成することが出来るようになりました。こういった意味で新しい地域づくり、地域の活力を呼び戻す施策を今年は進めていかなければなりません。
 市町村の合併問題もこれから山場にさしかかるわけですが、それぞれの地域が結束して一つの新しい地域づくりをやろうと、いわゆる地域戦略型合併でなければならないとかねがね申し上げているわけです。1+1が2ではなくて、一つと一つが合併すれば3になり4になる力になるような、相乗効果を発揮できる合併を進めていかなければならない、このように考えているところであります。
 
■『Hospitality(もてなし)』
 第二番目のHは『Hospitality』、「おもてなし」であります。今年はなんと言ってもワールドカップの年であります。このワールドカップでは世界の強豪が大分に集まって、世界の目が大分に釘づけになる。大分を世界に情報発信するまたとない好機でありますので、大いにこれを契機として大分県で試合をする各国チーム等との交流、地域間交流、観光交流、こういったものをさらに進めて行く必要があると思っております。
 私はかねがね一村一品運動を通じて、タイのタクシン首相やカンボディアのフンセン首相をはじめアジア各国といろいろ交流をしておりますが、国と国との利害の対立、例えば日本と韓国は、教科書問題や靖国問題、領土問題を含めて対立していますが、国と国との外交と並んで地域住民と地域住民がスポーツや文化、また地域づくりのノウハウ、こういったものの交流を通じて、お互いが相互理解、相互信頼、相互利益という関係を続けていくと、この国益の衝突、国益のずれを調整し、平和関係の維持ということに大変大きく役だっていると思っております。
 アメリカの同時多発テロも、私が申し上げているようにアメリカの文明とイスラム文明の衝突であります。「文明の衝突」とサミュエル・ハンチントンという人が予告しておりますけれども、こういった衝突も、もしアメリカ住民とアフガニスタンのイスラム原理主義の人とが交流しておれば、ここまではいかなかったように思います。
 したがって、ワールドカップの時も、ただこういった国をお迎えするだけではなくて、これを契機に大分県に来るチームの国との間の観光交流、また地域交流、こういったものを続けていきたいと考えております。幸いに大分に来るチュニジア、イタリア、ベルギーという国は同じ経度に並んでおり、非常に近いので、県と観光協会の皆さん、それから商工会議所の皆さん、また県民の皆さんで、チュニジア、イタリアのローマ、サッカーチームの強いベニス、ベルギーのブリュッセル、こういったところを訪問して、向こうからの観光客も「ぜひ大分県にいらっしゃい」ということで、「ウエルカム訪問団」を派遣したいと考えております。
 またこれを契機にイタリア料理と大分県の料理の品評会をやったり、大分の地域と北イタリアの地域との間でグリーンツーリズムの交流をするとか、ベルギーに有名なブルージュという町がありますが、そういう町と大分県にある町との間で姉妹都市を締結するとか、またカメルーンとの交流。まず最初に4月には大分発のチャーター便で150人ぐらいのウエルカムデレゲーション(ウエルカム訪問団)をチュニジア、イタリア、ベルギーに派遣したいと思っております。
 許していただけるならば私が団長で、観光協会の会長さんをはじめ、多くの経済団体の皆さん、また観光関係の皆さん、県民の皆さんも、また記者諸君もぜひそれに同行してもらいたい。そしてそれらの国から大分県にお客さんを呼んで、大分県の観光に資してもらいたいと、こういうことをいま考えているところであります。
 また同時に地域間交流。今年の秋にはワールドカップを記念して立命館アジア太平洋大学と大分県で世界の国際学生フォーラムということで、アジアの学生の皆さん、留学生の皆さんを中心にアジア太平洋地域の学生さんも含めて、これからの日本とアジア、またアジア太平洋地域の国々との平和関係、友好関係、また貿易の問題、これらをどう考えていくか、「新しいアジアの構築を目指して」というテーマでのシンポジウムも大分でやりたいと考えております。
 このワールドカップというのは世界中が注目し、また世界の国々の人がやって来ますので、一過性のものに終わらせずに、これを大分県の地域間交流、ローカル外交の起爆剤にする。アフターケアをする。それによってメキシコやカメルーンなどとの交流も行いたい。またこちらからこれらの国々へチームを派遣してお互いに交流していく。「大分県の一村一品運動と交流したい」とチュニジアの大使も言っておられますので、そういった地域間交流をこれを契機に続けていきたいと考えています。
 
■『 Heart(愛の心)』
 第三番目は『 Heart』、これは「志」というか、「愛の心」ということでありますが、地域を愛する心を皆さんに養ってもらいたい、という今年のキーワードであります。
 大分県の県産品を愛用する地産地消、地元で出来た産品を地元で食べることが一番身体によいということがよく言われております。ですから県産品、地域の一村一品を皆さんに召上がってもらう。地産地消運動を積極的に行う。
 また、大分県の美しい自然、別府の湯けむりが「21世紀に残したい日本の風景」で全国第2位になっています。また環境省の「かおり風景100選」に本県から4箇所が選ばれております。大分の自然を大切にする、自然を愛する、自然と人間との共生、環境立県、この施策を進めていく。それからまた青少年を愛するという青少年健全育成運動、こういった愛の心を持った運動を今年はさらに進めていきたい。
 これらのことを中心に新しい大分県、グローバリゼーションの中でグローバルに考えてローカルに行動する人間を作り上げていくという大分県政をさらにこれから進めていきたいと思っているところであります。
 
■行事等のお知らせ
 そのほかのニュースとしましては、ワールドカップの関連イベントして1月4日から6日にかけてビッグアイで「豊の国カップ九州少年サッカーフェスティバル」が行われます。これは韓国のチームや日本のチーム、子どもたちのスポーツによる国際交流の一環であります。
 また、6日の日曜日には「2002新春皿回し大会」がビッグアイで行われます。当日私にも出てほしいということで、これから練習して参加をいたします。そういったことでワールドカップの機運を盛り上げたいと思っております。
 それから、「大分県衛生環境研究センター」の新築工事の起工式が、いよいよ1月11日に行われます。いわゆる環境立県の一番の研究施設が着工します。
 また、PFI方式で作ります「大分県女性・消費生活会館(仮称)」、これも1月24日に着工することになります。
 最後に、来年行われる全国都市緑化おおいたフェアのマスコットキャラクターの愛称が『カボたん』に決まりました。別府中央幼稚園の清 宗平くんが名づけ親であります。ぜひ皆さん、いろんな時に、来年の緑化フェアの時に、大分県の一番の特産品のカボスを人形にしたキャラクターでございますので、『カボたん』をよろしくお願いします。
 
※知事発言内容については、単純ミスと思われる語句、重複した言葉づかい等を整理のうえ、作成しています。
[記録作成:企画文化部広報広聴課]

【もどる】