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 皇帝ペンギン

 この夏一番の涼しい映画が登場した、その名も「皇帝ペンギン」。南極大陸に生息するペンギンの生態を、美しい音楽と俳優の吹き替えで見せるドキュメンタリー映画である。監督に自らが動物行動学の研究者でもあるリュック・ジャケ。日本語吹き替え版の声の出演に 大沢たかお、石田ひかり、神木隆之。

昨年度、海洋生物を描いて大ヒットを記録したドキュメンタリー映画「ディープ・ブルー」についで、今回の「皇帝ペンギン」も人間の知られざる動物の姿を描いたドキュメンタリー映画である。本作のリュック・ジャケ監督は、この映画を南極大陸にてわずか3人の仲間と8880時間かけて撮影を行い、2005年1月に本国フランスで公開されると大ヒットを記録した


「皇帝ペンギン」は南極大陸の氷点下40℃の厳しい環境の中、母ペンギンは生まれる子供のために100キロ以上も餌を探し求め、その間父ペンギンは120日間、絶食して卵を温め続けるという不思議な習性をもつ。映画の中で描かれるのは、ペンギンのオスとメスの出会いから卵が誕生し、その卵から雛が孵化し、その子供が成長するまでを追った記録である。過酷な自然環境の中、ペンギンたちを通じて伝わってくるのは、生命の「生」と「死」の姿であった。卵ができ、そこから孵化して無事に雛として成長していくまでには長く険しい道のりがあり、無事に雛として成長しても多くの天敵から身を守らなければ生き延びられない現実をこの映画はドラマチックに演出してみせてくれる。

この映画を観て感じたのは、「皇帝ペンギン」の社会も人間社会もまた同じではないかということであった。人生の中で困難・障害にぶつかった時に、強い「生命力」がなくては生き延びることはできないという事実を改めて考えさせられたのである。複雑化した人間社会ではわかり難くなってきたこの事実を、単純なペンギン社会を通してみたときにストレートに実感させられたのであった。



今回の評価100点満点中、80点
(ペンギン親子のかわいい部分だけを描いた作品ではなく、現実の生き物としてしっかりと描いた動物ドキュメンタリーの秀作である。一昔前のTVシリーズ「野生の王国」を見ている感じはするが、映画館の大画面で南極大陸の風景を見ると、過酷な自然がすさまじい迫力でせまってくるので必見である。)

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