去年、2回の日本脳炎の予防接種を受けましたが、今年は、追加接種を受けていません。今年から、日本脳炎の予防接種は、中止になったと聞きましたが、注射の効き目に影響はありますか?

 

 日本脳炎の予防接種は、初回接種が2回、翌年に追加接種を1回受けることになっています。最初の2回だけでは免疫が十分に維持できず、ワクチンの効果が 下がってくる(抗体価が下がってくる)ため、1年後の追加接種を行います。追加接種後は免疫を発揮するに十分な抗体価が4-5年は保たれます。

そこで、ご質問の方のように、2回接種のみを受けて追加接種を受けていない方は、1年が経過した後はワクチンの効果が下がって日本脳炎ウイルスに感染する危険性があります。

対策としては、できるだけ蚊に刺されないように注意し(蚊の多いところに行かない、屋外では長袖を着る、虫除けスプレー、蚊取り線香等)、将来日本脳炎の定期接種が再開されたらなるべく早めに追加接種を受けるとよいでしょう。追加接種までの期間があいても、それで得られるワクチンの効果には問題はありません。

日本脳炎は現在のところ日本での患者発生は年間数名と非常に少なくなっています。またウイルスが体に入っても脳炎を発症するのは1000人〜5000人に一人と言われており、追加接種が遅れたからと言ってすぐに日本脳炎にかかるわけでもありません。
ただ、日本以外のアジア地域ではまだ毎年多くの患者が発生しており、また日本でもウイルスの感染源となるブタへの日本脳炎ウイルスの感染は多い事が分かっています(日本脳炎はウイルスを持ったブタを刺した蚊がヒトを刺すことで感染する)。将来的にはきちんと免疫をつけておいた方がよいだろうと思います(特に九州在住の方の場合)。

なお、日本脳炎定期接種の中止(正確には「接種の積極的勧奨の差し控え」)は、このワクチンによる重症の副反応が報告されたためです。来年にはもっと安全なワクチンができる予定ですので、定期接種が再開されるだろうと思います。

また、蚊が非常に多い環境に住んでいる、あるいは養豚場が近くにあるなどできちんと免疫をつけたい場合は、病院によっては希望すれば接種を受けることができます。その際は、副反応等につき詳しく説明を受けて理解した上で接種する必要があります。      

                          徳永洋一 


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