2004.8.27


 

情熱の季節 〜シカの角〜

<担当>角 健吾
◆情熱の季節到来

 ついに袋角が破れました。シカ本来の硬くて白い角が現れたのです。そして、それは恋の季節の到来を意味します。


◆皮むけたオスジカ

 毎年生え変わるシカの角は、袋角という血液の通った軟らかい角から、少しずつカルシウムを運び硬い角に変わって行きます。そのころベルベットという皮がはがれて、硬くて強い立派な角が誕生するのです。

『あのシカ、怪我しているの?』というお客様もいられますが、怪我ではありません。皮がはがれたばかりの時期、角にまだ血液が付着して赤く見えるときがあります。皮をはがしながら、先がとんがっている白い角が登場します。一皮むけた雄々しいオスジカの誕生です。




袋角がやぶれ、立派な角を見せるオスジカ



◆情熱的な季節の始まり

 この季節は飼育担当者も少し緊張する時期です。今まで袋角を傷つけまいと押さえていたパワーが、袋角が破れて角が完成した時期から一気に吹き出すのです。それは自分の子孫を残すためにメスを手に入れようと、他のオスとの熱い戦いが始まるからです。私たちもうかつに近づけない、シカたちの情熱的な季節が始まります。

草食動物セクションにはシカが二種類生活しています。いつも一緒に混ざって生活していると思っていたのですが、先日草食セクションを観察していると、二種類のシカ(ニホンジカ・ファローディア)がしっかりと二つのグループに分かれて行動をしていました。同じシカというカテゴリーで分けられていたとしても、やはり同じ種は同じ種で分かれていたのです。繁殖期を迎えていたからでしょうか。




立派な角のシカが集まり群れを作る。恋の季節到来です。



◆輝く秋、輝くシカ

 袋角が破れ本来の角が現れ始めています。そのなかで特に角の色が美しく感じるのがニホンジカです。オレンジに近い鮮やかな色です。できたてホヤホヤといった感じがします。 そして、秋色をいち早く感じさせる赤茶色の体は、夕日を浴びて輝いています。

この季節シカたちが一段とイキイキと美しく感じるのは私だけでしょうか。

 

メールアドレス   lion@africansafari.co.jp



アニマルトピックスは、アフリカンサファリスタッフが動物達との触れ合いや不思議な習性などを自分達の視点からレポートしているものです。(※今後の定期的な更新はありません)