2003.6.13

 

ふくろう飼育日誌 〜 動物園の役割 〜

<担当>角 健吾

 動物園の役割は、動物の生態や生息環境を知っていただく見学や体験学習など様々ですが、時として近隣の動物たちが保護をされる場合もあります。保護の目的は、事故などトラブルに遭遇し関係官庁などを経て、当園に運び込まれる野生動物たちが中心です。

 

 今回、かわいいふくろうがやってきました。
保護の理由は、飛べない幼鳥の為保護者が心配をし、搬送されたものです。
動物園の飼育下では有りませんが野生復帰までの間、飼育スタッフはそのふくろうを『小雪』と名づけ育てることになりました。

 今回、野生復帰のためにがんばる飼育スタッフと動物との関わりが垣間みられる「ふくろう飼育日誌」より、抜粋しながら皆さんにご紹介します。

 

 一度保護された幼いふくろうを現地に帰すには日にちと人の手が介在した為、一定の成長まで飼育してあげなくてはなりません。
たくさんの栄養が必要となり、エサをあげるのですが文字通り人見知りをしてなかなか食べてくれません。
無理やりでも食べさせなくては元気になりません。言葉は伝わらない為、一人が押さえ一人がエサを口に入れるという作業で少しづつですが食べるようになり予定量を食べるようになるまで、3日はかかったそうです。

 

 

 『小雪』も周囲の環境に馴れてくると、見るもの全てに興味が湧きます。日誌には「水槽のライトの上にのり、魚をよく見ていた。」周囲の環境になれた『小雪』の成長が見て取れます。また「ガラスに映る自分の姿にびっくりしていた。」と、始めてみる自分の姿に驚いたなどほのぼのとした様子が伺えます。

 

 

 「最近夜中によく騒いでいる。時に昨夜から今朝まではうるさすぎ」と昼間ほとんど活動せず休んでいる習性ですが、夜になると活発になることがわかります。
「エサが欲しくなると近くによって来るようだ。催促する時は足をつつき、時には噛んでくる。」エサをねだり、足をつついたり噛んだりする事から、『小雪』とスタッフとの信頼関係が見て取れます。お腹がすいたよと信頼するスタッフにコミュニケーションをとっているのです。
スタッフは時には声をあげるほどの痛さを我慢しながらも、エサを用意しているそうです。

 

 大変じゃないの?との問いに「元気なくなれば心配で眠れないし、元気がよくなればうるさくて眠れない。でもどちらにしても眠れないなら元気な方が良い」と答えてくれました。

 生き物を飼うという事は、かわいいだけでは飼えません。そう簡単な事ではないのです。 そして大変な中でその動物への責任また、信頼関係も生まれていくのです。スタッフが毎日の出来事を書き綴っているノートをみながらその文章のはしばしに、大変であるけれどもそのなかに楽しさが感じられます。

 まもなく、『小雪』の巣立ちの時が待っています。

   

 

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