2003.2.14

  ブラックノーズ
〜群れで生きるためには〜
<担当>角 健吾

 動物の社会も人間と同じように、群れの掟、があります。『野生の王国』といえど、何をしても良い世界ではなく、その中でも、仲間とのチームワークや親を敬う気持ち、子どもを大切にするルールなど社会的な秩序があります。

 王者『チャージャー』の周りには、常に多くのライオンがいます。メスの多くは発情がきたら、子どもを授かろうとするものとオスたちは『チャージャー』を慕っているものたちです。そのようなライオンの群れを、プライドと呼びます。

 ところが、その群れから離れた場所にいつも1頭のメスがたたずんでいました。鼻が黒く『ブラックノーズ』と命名されているライオンです。

 ある日、『ブラックノーズ』に発情がきました。その為か、少しずつ群れに近づいています。 いつもなら『チャージャー』の群れに近づこうものなら、他のメスたちに攻撃を受けてしまいます。これは仲間と認められない証明かもしれませんが、今回は違いました。

 『チャージャー』の周りのメスには1頭も発情がきておらず、それも幸いして『チャージャー』と交尾をすることが出来たのです。
 横に王者チャージャーがいるためか、傍にいる他のメスに思わず「どうだ、うらやましいだろう」と爪で引っかいたり、噛んだりとちょっかいをだしてしまいました。 他のメスたちは横に王者がいるため、『ブラックノーズ』に攻撃が出来ません。

 しばらくして、群れの一匹のメスに発情がきました。『ミニフェイス』という、ライオンの群れで言わばアイドル的存在のメスです。 今まで、発情がきていたのが唯一『ブラックノーズ』でしたが、『ミニフェイス』に発情がきたことを、『チャージャー』が見過ごすわけがありません。『ブラックノーズ』を残して、『ミニフェイス』の方へ行ってしまいました。
 その瞬間、今まで調子に乗ってちょっかいをだしてきたメスたちが、仕返しをしてきました。助けてくれるはずの『チャージャー』も、もう無関心です。

 仕返しを受けたあと、『ブラックノーズ』は群れから離れ、元いた場所に帰っていきました。
 実は、この『ブラックノーズ』は、以前は『チャージャー』の群れの一員でした。 しかし、協調性を守らず、攻撃的でいつも仲間を傷つけていたために、いつしか群れから追い出されるようになったとのことです。

 

 動物の世界だからこそ、生きていくためには、仲間を大切にするという「心」が必要なのです。
 最初、群れに近づいたときに、他のメスが攻撃をしなかったのは、群れに戻るチャンスをくれたのかもしれません。しかし、そのチャンスを、『ブラックノーズ』は自分から無くしてしまったのです。


群をなすライオン

 

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