2003.2.7

 

チャージャー
〜王者の威厳〜

<担当>角 健吾

 

 動物は、私たち人間の行動をよく観察し、この人はどういった性格か、自分よりも強いのか弱いのか、判断します。自分より弱いと判断すれば、スタッフでさえ甘くみられてしまいます。

 動物たちは、スタッフの「言葉のトーン」や「表情」などしっかりと観察しています。

 それは、スタッフだけでなく、ご入園の方にも言えることです。

 ジャングルバスでも、動物を小馬鹿にしたり、エサを上げる時に焦らしたりすると、その人のことをしっかりと記憶します

 


チャージャー


 以前、サファリには『チャージャー』と呼ばれるNo.1のオスライオンがいました。

 ある日、一台のタクシーが『チャージャー』に大接近のちょっかいを出してきました。

  『チャージャー』が眠っているのに、大きなエンジン音をだして起こしたりと、スタッフの注意も聞かずに、アクセルを踏み続けます。

 『チャージャー』はまるで無視の状態です。あきらめて立ち去るタクシーを見る『チャージャー』の目は、何か考えているようにも見えたそうです。

  数日後、同じタクシーがやってきた時、くつろいでいるライオン達のそばで、またもや車を急発進して脅かし、スタッフも困っていた時、その車を遠くからじっと見つめる一匹のライオンがいました。王者『チャージャー』です。

 猛スピードでタクシーへ走り出しました。スタッフに緊張が走ります。

 悪いのがタクシーとは言え、『チャージャー』の攻撃を見逃すわけにはいけません。動物と車両の事故を防ぐのも、大事な仕事の一つだからです。

 『チャージャー』はタクシーの前で、大きく立ち上がりました。二本足で立ち上がった大きさは3mです。鋭い目は、フロントガラス越しに、運転手を見下ろしています。振り上げた足を、ゆっくりと振り下ろしてきました。でも、着地した場所は地面でした。

  さすが王者です。無駄な、攻撃はしません。相手が戦意喪失ということがわかるや否や、車に傷をつける事なく、丘に駆け上がっていきました。

  突然の出来事とその大きさに運転手はびっくり、足早に去っていきました。

 立ち去るタクシーを見る『チャージャー』の目は、まるで王者の威厳と風格を誇示しているかのように満足そうでした。

 よく考えると、ジャングルバスやマイカーに乗った私たちは、動物を観察しているのでなく、観察されているのかもしれません。

 

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