2002.5.27

飼育担当者に求められること(動物の清掃編)
 <担当>角 健吾

 飼育担当者は、動物の名前や担当動物の好き嫌い、性格などを把握しなければいけません。そしてもう一つ大事なことがあります。動物の健康管理です。
 健康管理の一つが動物舎の清掃です。動物舎清掃は動物が快適に過ごせるように、私たちが寝そべることが出来るほどきれいに清掃します。糞を取り、水洗いをするのですがこの清掃で回収される糞の量は、ゾウだけで1日なんと、軽トラック2台分です。きれいにするだけではありません。


堆肥の山・・
しかし、これが食物連鎖に
必要不可欠なのだ。


「食べ残しはないか?体の調子はどうか?」

 ゾウの1頭1頭の糞の硬さやにおい、糞の内容量を目と鼻を使って健康管理をしているのです。違いをわかるためには、健康時の糞の硬さや形、においを知らなければいけません。
 余談ですが、このにおいが強烈で、新人の頃、この動物舎掃除を毎日のように行っていると、 においが鼻や体に染み付き、自宅の冷蔵庫をあけても「ゾウのにおい」、お風呂から上がっても「ゾウのにおい」と実際には、臭くはないのでしょうがどこからかにおいが漂ってくるような気がした経験があります。
 慣れてきたのか今では、あまり臭いとは感じません。そのにおいから、草の香りもわかるほどです。ジャングルバスを運転していて、動物セクションを走っていると時々「くさい!くさい!」としきりに言うお客様がいます。
 確かに動物の匂いがするのかもしれません。けれども、糞は臭いだけではないのですよ。清掃のとき集められた糞は、動物舎内の1ヶ所に蓄えられ『堆肥』として生まれ変わります。
 最初は、牧草などが入っている糞は次第に水分が蒸発し、バクテリアなどによって分解され次第に匂いもなくなりさらさらの栄養たっぷりの土に変わります。この栄養を含んだ堆肥はセクションにまかれ、また新しい草が芽吹きます。この草は、動物たちのエサとなるのです。(サファリの中の小さな食物連鎖です。)

堆肥アップ

 飼育担当者の仕事は、名前を覚えることも、好き嫌いを知ることも、動物舎の掃除をすることも全て、動物たちが生き生きと生活してもらうために行っています。
 しかし、担当動物のことを知り尽くしたと思ってもまだまだ動物の行動は予想つかない事がたくさんあります。今まで知らなかった動物の未知なる能力に驚き、感動し、また学んだことが、飼育担当者を一人前に育てていくのです。

 今日もどこかで僕の知らない、『アニマルトッピクス』が生まれているはずです。

 


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