リング









昨夜、「学校へ行こう!」を見終わると
プロレスが始まった。










と思っていたらボクシングだった。










いや、よく見るとそれは「K−1」というスポーツだった。





そう、私は皆さんの想像以上に
奇跡的と言えるぐらい「K−1」を知らないのである。



ロックコンサートばりの派手な演出、
湧き上がる観衆。
「ほう、これが「K−1」というものか・・」

一瞬、チャンネルを変えてしまおうとしたが
最近のミワリー掲示板が脳裏をよぎる。

鹿天狗、カメカワ氏、鈴鹿御前
みんな「格闘技」の話題で盛り上がっているが
レスラーですらタイガー・マスクジャイアント馬場ぐらいしか知らない私は
いつもその話題について行けず管理者でありながら返答に困っていた。

「よーーーーし、今日はこれを見よう!そして格闘技通になろう!」


だが、まてよ・・
そもそも「K−1」って何の略なのだろうか?

キック一発
ケンカ一番

いろいろ考えたが自分なりにたどり着いた結論は
たぶん、格闘家ナンバーワン・・・

まあそういう事にしておこう。



きっと今から外人の司会者が現れて
「レディース エーーーンドゥ ジェントルメン!」と始まるのだろうと思っていた



が!




激しい稲光とともに現れたのは




俳優の渡辺いっけいだった




なにやら大袈裟に世紀の決戦かのようなご紹介。

気合いが入りまくっている。



そして私の謎は解けた・・・・








渡辺いっけい












渡辺いっけい







渡辺1-K?






K-1?




そうか、彼こそがこの格闘技の創始者だったのか!
俳優業のかたわら、こんなサイドビジネスをあみ出し
今や私以外は誰でも知っている超人気スポーツにまでのし上げたとは、

恐るべし渡辺いっけい


聞くところによると本日の試合は
日本人選手外国人選手の戦いが数回繰り広げられるらしい。

まあ つまり、キン肉マン率いる正義超人VS悪魔超人の対戦と思えば分かりやすい。


でも今考えれば悪魔超人と称しながら





正々堂々リングの上で決着をつけるヤツラのどこが悪魔だったのだろう・・・




逆に言えば




なんて男っぷりのいい悪魔だろうアシュラマン!


いかん いかん  試合を見なければ・・

画面には今日の取り組みについて解説が流れる。

それぞれのレスラーたちの諸事情など知ったこっちゃない私・・

もちろん全てはじめて聞く名前・・

名も知らぬ外国人選手

名も知らぬ日本人選手

何をどう楽しんでいいのやら分からぬ私

己の無知と優柔不断を打破すべく



一つの決意を表明した







とりあえず・・









がんばれ ニッポン








そして始まった第一試合・・

闘志むき出しの日本人選手





私の記憶が正しければ









名前はたしか













小比類巻かおる







聞いたばかりのデータによると彼は
この試合が復帰戦らしく
完全復活に向けてメラメラと戦闘意欲を高めているのがわかる・・



さきほど「がんばれ ニッポン宣言」を誓ったばかりの私が
応援するにふさわしい選手だ。






だが






試合が始まるなり、私のハートを射抜いたのは




小比類巻
選手ではなく











だった





中途半端なアフロヘアブルース・リーの服

戦士と言うよりもジャズシンガーのバックコーラスをやっていそうな顔

まるでキルビルに影響されたボヤッキーのような全体像

彼はそのアホンダラなコスチュームも然る事ながら

幼稚園児のようにぎこちないカンフーアクションで観客を沸かせ

それでも「オレ、ニホンデモ ニンキモンジャン」みたいな不敵な唇。



やばい 憎めないではないかコイツ・・・




だがしかし ここは日本人を応援しとこう



第一ラウンドは終わり、お互い相手の様子をうかがっていたようだが

さもなくば

あのチュッパ・チャップス選手(仮名)の儀式を堪能するためのラウンドだったに違いない。




第二ラウンドになると
チュッパ・チャップスは先ほどのカマキリ拳法が嘘のように
やられる一方だった・・



何となく予想通りの展開




ボコッ!
ドコッ!

とチャップスが容赦なく打たれる。




気がつけば私はチャップスを応援していた。




反撃しようと今にも泣きそうな顔でちっちゃい抵抗をする彼を見ていると



まるで




カンフー好きの親戚のおっさんがぶちのめされているようで耐えられなくなった。


そしてほんの一瞬のうちにチュッパチャップスはリングに沈んだ。




よくやった・・・
負けはしたものの、K-1初体験の私をここまでのめり込ませた君の動きと風貌

ナイスファイトだ・・



がしかし・・


試合が終わり立ち上がったこのスットコドッコイは









負けたくせに










ニッカリ笑いやがっているのだ!








私が心の中で自分を非国民扱いしながらもお前を応援してやったのに・・










自分を打ちたい放題打ちのめした相手に向かって







何がニッカリだ!大馬鹿野郎!










私はつくづく自分に勝負事や賭け事に運がないことを悟った。




こんな感じで観戦しつづけたが


私にとって驚愕の出来事ばっかりだった



第二試合の小さい日本人対スマートな外国人では



小さなボディにみなぎるファイトのその選手を真剣に応援する私


きっと敵は



「チビなジャパニーズ」と思ってナメてかかっているに違いない・・



負けんな!小さな巨人!







あんなプラトーンで一番最初に死ぬ兵士役みたいな青二才をぶっ飛ばせ!



第3ラウンドまでけっこう白熱した戦いが続き
打たれては打ち返すの連続







いいぞ いいぞ 




まだまだいける!まだ大丈夫





次のラウンドがある!





第4ラウンドまでスタミナを蓄積しておけ〜!








〜試合終了〜


え?









いっけい、
K-1が3ラウンドまでしかない事ぐらい
私心者のために説明しておいて欲しかった。






こんな私でもK-1を見てもよいのだろうか?

まあ とにかく 
鹿天狗やカメカワ氏らがいつも言っているように

この手に汗握る興奮だけは味わえた気がする




ちなみにこんな私でも


途中で唯一知っている選手がリングにあがった








それは













であった