要望書

 大分県知事平松守彦 殿

 日出生台で米海兵隊が民間人に実弾砲撃をさせた事件に関する米軍自身によ
る釈明会見の実施、米海兵隊の集団外出と「ボランティア」と言う名の米軍P
R活動の中止、即時撤収を米軍に求めるとともに、日出生台での米軍演習の中
止、日本からの海兵隊の撤退を日本政府に求めて下さい。

 平成十三年二月九日に日出生台で実施された、米海兵隊の公開実弾砲撃訓練
において、見学した地元町議らに米軍が一五五ミリりゅう弾砲を発射させると
いう前代未聞の事件がおきました。

 これは米海兵隊の実弾砲撃演習が日出生台では三回目、本土では十六回目と
なる中で、米海兵隊及び防衛施設局の訓練に対する緊張感、規律、モラルの低
下、演習と隣り合わせに暮らさざるを得ない周辺住民に対する配慮の欠如に原
因があると言わざるをえません。

 ハワイ沖では、宇和島水産高校の生徒を乗せた実習船が、緊急浮上した米海
軍の原子力潜水艦に衝突され沈没、多数の行方不明者が出るという大事件が起
きました。この事件でも米軍が民間人を潜水艦の操舵室に座らせていたことが
明らかになり、問題になっています。

 今回の日出生台での一件でも、一五五ミリりゅう弾砲の実弾砲撃において、
取り扱い資格も何もない一般民間人に砲撃をさせるなどという、一つ間違えば
大事故を招きかねない危険きわまりない行為でした。今、私たち周辺住民の不
安と怒りは頂点に達しています。

 しかし、今回の事件で、最も許せないことは、りゅう弾砲を撃つよう民間人
に誘いかけた、その原因当事者である米海兵隊から公の場での釈明会見が未だ
一言もなされていないということです。これが日頃米軍が自ら名乗っている
「良き隣人」の態度なのでしょうか。どうか大分県から米海兵隊自身によるこ
の件に関する公の場での釈明会見を開くように求めてください。

 このような不誠実きわまりない対応に終始する米海兵隊に、私たちのふるさ
と、大分・日出生台を使わせるわけにはいきません。昨年まで演習終了後に米
軍がおこなってきた集団外出や「ボランティア」という名の米軍PR活動も、
このような米軍の非常識な姿勢を考えたときに、社会通念上、認められるもの
ではありません。外出やボランティアを中止し、日出生台から即時撤収するよ
う米軍に求めて下さい。

 今回の事件は、ひとたび米軍が事件や事故を起こせば、国内法が適用される
のか否かといった、沖縄で問題になってきたこととまさに同じ主権の問題、警
察権、裁判権の問題が日出生台でも起きるのだということをはっきりと証明し
ました。しかし、もし国内法が適用できないというようなことがあるのだとす
るなら、まさしくそのことこそが、米軍という存在が私たちの日本の法にのっ
とった地域社会と相容れないということを端的に示しているのではないでしょ
うか。さらに防衛施設局は今回の事件を目の前で見ていながら、それを制止す
ることさえできませんでした。

 「国の責任でやらせていただく」は、4年前、国が地元首長らに米軍演習移
転を無理矢理受け入れさせた時の言葉でした。しかし、日出生台では、米軍が
何をしても、地域住民が日本の法律によって保護をされないなどというのな
ら、先の「国の責任」なる言葉がまったくのまやかしに過ぎなかったのだ言わ
ざるをえません。

 今年になって、沖縄ではまたもや米海兵隊員による女子校生へのわいせつ事
件が発生、さらに沖縄米軍幹部による沖縄県知事らへの中傷メール事件、海兵
隊員による連続放火事件と米軍が身柄引き渡しを拒否という事件がおきまし
た。沖縄県議会では全会一致で「海兵隊削減決議」を可決、その後、沖縄県北
谷町議会でも全会一致で「海兵隊撤退決議」が可決されています。「痛み」は
分け合うのではなく、なくさねばなりません。日出生台の米軍演習を中止し、
さらに根本的解決のために、日本からの米海兵隊の撤退を日本政府に求めて下
さい。

二〇〇一年二月十九日

米軍基地と日本をどうするローカルネット大分・日出生台
日出生台周辺住民一同

HOME