軍事力によって本当に平和が来るのか? gunnoronri.count

このページでは、「武力による安全保障」という論理の持つ矛盾について、
皆さんとともに考えてみたいと思っています。


皆さんからのご意見や参考資料、参考となるホームページなどご教示いただけますと幸いです。

yufukiri@fat.coara.or.jp


<戦争の甘いワナ〜高揚感>

東京新聞3月28日より抜粋

戦争報道 メディアの危うさとは 
ピュリツァー賞記者 ヘッジズ氏に聞く

 イラクでは大量破壊兵器未発見のまま戦争が一年以上続き、イスラエルとパレ
スチナでは暗殺とテロの応酬が止まらない。時の権力の主張を無批判に受け入れ、
結果として戦争遂行に加担したメディアにも厳しい視線が向けられる。戦時下で
報道が陥る危険性は何か−。世界各地の戦場を渡り歩いた米紙ニューヨーク・タ
イムズのクリス・ヘッジズ記者(47)に聞いた。 (聞き手=ニューヨーク・
寺本政司)

■高揚感は『麻薬』

 ――八年近く中東の特派員だったと聞くが、現地の反米感情は根強いか。

 「当たり前だ。米国がイスラエルに武器と金を与えて、パレスチナの抑圧に手
を貸しているのだから。彼らの批判は正しい。ショッピングセンターで自爆テロ
を行う人たちは抑圧され、打ちのめされ、懲らしめられている。責任の一部はわ
れわれにある。しかし、米メディアはその事実を無視するか、知っていても伝え
ようとしない。だから米国民はなぜ、自分らが非難されているのか分からない」

 ――イラク戦争では、米国防総省が「エンベッド方式」と呼ばれる、一線の兵
士と寝泊まりする従軍取材を認めたが、戦争の事実をゆがめたとの批判もある。

 「従軍記者は、戦場で独自の交通・防衛手段を持たない。米軍が望んだり、見
せたいと思う所に連れていかれ、それを全体像であるかのように伝えた。疑問や
批判は起きず、結果的に米軍を応援する報道になる。米軍の圧倒的な力や戦略、
兵器の能力などだ。米国民や前線の兵士の利益ではなく、戦争を仕掛けた人間の
利益にかなうことだ」

 ――湾岸戦争直後にイラク警備隊に拘禁され、セルビアでは狙撃手に襲撃され
たそうだが。

 「戦場で陸軍や海兵隊と多くの時間を過ごすと、自分を守ってくれる彼らを助
けてあげたいというごく自然な気持ちが出てくる。うそは書かないが、多少のこ
とには目をつむる。他の戦争記者もきっと同じ気持ちだと思う。しかしそれは、
事実を封印する非常に危険な考えだ」

 ――なぜ、戦場取材を続けたのか。

 「弾に当たらずに、銃撃される経験ほど刺激的なものはないからだ。『今度こ
そ死ぬのではないか』という恐怖に駆られながら、覚せいし、そのスリルを味わ
う。三十分か一時間の戦闘が終わると、恐怖は冗談に思えて、思考のゲームに
勝った気分になる。人々が危険なカーレースに熱狂するのと同じ理屈だ」

(中略)

■一種の連帯感 恐怖和らげる

 ――「テロとの戦い」は日本も同じ。罠(わな)に陥る可能性はないか。

 「戦前の日本軍国主義、アルジェリア侵攻時のフランス…。米国同様、盲目的
な愛国主義が国をゆがめた例は過去にもたくさんある。戦時下では現代社会で味
わえないような一種の連帯感が生まれる。個々人ではなく、集団として死と向き
合うから恐怖が和らぐ。そこに戦争を受け入れる土壌が生まれる」

 「戦争は、人々に、刺激的で奇妙な世界に生きることを可能にする。緊張と熱
狂は、ちっぽけだと思っていた人生を意味あるものに変え高尚とすら感じる。戦
争がなくならないのは、誰もが魅了される『ダーク・ポイズン(暗い毒)』だか
らだ。われわれはこの誘惑に対して、強い警戒心を持たなければならない」

 ――イラク戦争の大規模戦闘終結宣言直後、イリノイ州の大学で講演した際に、
反戦的な内容だとして学生や父母から強い反発を受けたそうだが。

 「『米国の占領はいけない。イラク自らが改革すべきだ』と言ったと思う。こ
の発言に怒った出席者らが突然立ち上がって国歌を歌い、壇上から私を引きずり
降ろそうとした。講演を途中で切り上げ、警察の護衛で退場しなければならな
かった。米国民の多くが戦争の勝利に酔っていた中で、発言は水を差した。開戦
前、欧州の同盟国は米国を支援しなかった。考え直すきっかけにすべきだった。
ところが、米国の行動はフランスの人間性や文化を非難することだった。熱狂と
無知は人種差別と同じだ」

■『神話』でっち上げ加担

 ――メディアが「戦争の英雄」をつくり出し、正当化に手を貸しているのか。

 「湾岸戦争ではシュワルツコフ司令官、イラク戦争では女性のジェシカ・リン
チ上等兵がそうだった。戦争は残酷で、汚くてうんざりするものだ。そんなもの
は誰も見たくない。栄光や名誉、英雄が登場すると、戦争は途端に、神聖で力強
くて、立派な行為にすり替わる。人々は思考を停止し、でっち上げの神話に自ら
を納得させる。メディアは商業的な理由から、そうした読者の期待に応え、戦争
の神話化に加担している」

(後略)



<「武力による安全保障」の行き着く世界>

「有事法制ち、何なん?」 岡本篤尚氏 <講演要旨>
2002年5月3日 大分文化会館講演より抜粋

そして、そのような「備え」は我々に、新たな「憂い」をもたらします。

どういう憂いか。今後、もし有事法制三法案が成立し、
次の段階でグローバルな米軍の武力攻撃活動を日本が全面的に支援するということになれば、
おそらく報復テロを招く危険が出てきます。


それから朝鮮半島有事、台湾海峡有事の場合に、日本がアメリカと共同歩調をとって、
カギかっこ付きの「集団的自衛権」の行使に踏み切れば、相手からの反撃で
ミサイルが飛んでくる危険性が高まるということを声高に強調し始めるはずです。

そしてそのあげくに待っているのはなにか。テロ防止対策立法であり、
限定的散発的なミサイル攻撃に対して対処するための法整備。

まさに民主党が要求していることとまったく同じになるわけですが・・・。


そして、この段階で本格的に出てくるのが、国家による全市民監視のための法制度です。
なぜか。テロというものは従来の戦争と違って、誰がテロリストであるかわからない。
外国から来た人間がテロリストなのか、それとも日本国内にそのシンパがいてテロをやるのか、まったくわからない。

だから、すべての市民を監視しなければならなくなるんです。
すべての市民の電話、電子メールを盗聴、監視しなければいけない。
普通の市民がテロ組織に資金カンパするかもしれない。
あるいはテロ組織の隠れみのになって資金を調達しているかもしれないので、
すべての市民の銀行口座の特定と資金の移動を監視できるようにしなければいけない。


アメリカは九月十一日以降に「二〇〇一年アメリカ合衆国愛国法」というすさまじい名前の法律を作ったわけですが、
その法律でやったのがまさにこれです。全市民のすべての情報、お金の流れの監視。

そして、テロリストの容疑、もしくはテロ組織に関連している疑いがある者については、
裁判所の令状なしに七日間は無条件に拘留できる。
戦前の日本の国家総動員体制など比べものにならない監視体制がやってくるだろうと思います。


でも私たちがテロの被害に遭いたくない、と望む以上、それを避けることはできないことになります。

「テロから身を守ってほしい」「政府は我々をテロの攻撃から守るべきだ」と要求したとたん、

そのような監視体制を全面的に受け入れざるをえなくなる。


<軍隊は何を守るのか>

 「罪なき民間人を無慈悲に殺戮するテロリストと戦うため」始まった訓練が、

結局「罪なき民間人を無慈悲に殺すことが出来るかどうか」、そ

の練習になってしまった。軍の論理の行き着く先はここ。


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共同 2003.10.04 News

 米軍が民間機撃墜訓練実施
 本物借り上げ週3、4回

 【ワシントン3日共同】米国防総省スポークスマンは3日、中枢同時テロのよ
うな惨劇の被害を最小限にするため、テロリストにハイジャックされた民間機を
戦闘機などで撃墜する訓練を定期的に実施していることを明らかにした。

 同時テロでハイジャック機が世界貿易センタービルと国防総省に突入、犠牲者
数が飛躍的に増えたことを教訓にした。訓練実施を明らかにしたのは、ハイジャッ
ク防止効果の狙いもありそうだ。

 同時テロ後、同省はハイジャック機に対応できるよう交戦規則を改定。訓練は
航空会社から借り上げた本物の民間機を使い、週3、4回の頻度で行われている。

 訓練に参加する戦闘機パイロットや地対空ミサイルを操作する兵士は、民間機
撃墜を命じられた場合、ちゅうちょなく行動できるかどうかの心理鑑定を義務付
けられる。しかし、撃墜は「最後の手段」であり、地上にいる多数の市民らが犠
牲になる場合に限るよう徹底されているという。


<「軍事による安全保障」は民主主義を窒息させる>

『人道的停戦を呼びかけよう実行委員会』(外部リンク)の憲法9条に関する論文>

『憲法 9 条と近代民主主義と軍隊』(外部リンク)

>憲法9条は、武力を用いることを認めていません。
>「有事」を想定してそれに備えることを認めていません。
> つまり別の見方をすると、民主主義の適用除外が起こることを防いでいるのです。

>北朝鮮問題の本当の脅威は、北朝鮮ではなく、
>北へ対抗する為に構築される安全保障システムが、
>日本の民主主義を窒息させ、さらには腐食させてしまう事にある


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<警察官に自国民の殺害を指示>

<沖縄タイムス2004年4月25日 朝刊 23面>

警察官に住民殺害指示/旧日本軍文書の英訳資料
関東学院大・林教授入手

 沖縄戦当時、旧日本軍が警察官に対し、米軍に協力した住民の殺害などを指示
した文書の英訳資料が二十四日までに明らかになった。同文書は、旧日本軍文書
とみられ今年三月、関東学院大学の林博史教授がイギリス国立公文書館で入手し
た。文書には、軍への協力のほか、ゲリラ戦など戦闘への参加も指示している。
林教授は「旧日本軍が警察を作戦に組み込むことで、住民の戦争への動員や住民
虐殺に利用しようとしていた実態がうかがえる。戦争における警察など行政組織
の役割をきちんと明らかにしていく必要がある」と話している。

 文書は、警察官に対する七項目の指示を記載している。敵占領地域にいる住民
については「秘密裏に捜査を行うべし。もし敵への協力者を発見すれば、殺すか、
他の適当な処置をすべし」と米軍に協力した住民を殺害するよう指示している。

 また、「変装した警察官や民間人から選抜した密偵は、敵の占領地域に潜入し、
状況を偵察すべし」「敵の掌中にある国民を利用して敵の幹部を暗殺し、敵陣営
を混乱に陥れよ」などと軍の作戦への協力を指示。

 資料は米第一〇軍司令部が一九四五年六月十九日付で作成した旧日本軍文書の
抜粋。米軍から情報提供を受けた英陸軍省文書の中から見つかった。日本軍文書
の現物は見つかっていない。

 文書の内容などから、米軍が上陸した四五年四月から六月にかけ、旧日本軍あ
るいは警察組織が作成したものとみられる。

 林教授は文書の内容や沖縄戦の状況から、北部地区を対象に出されたと推定し
ている。本島北部では、翼賛壮年団を中心とした「国士隊」が結成され、住民を
スパイ視した虐殺・虐待事件との関連が指摘されている。

 林教授は「住民虐殺では、軍が米軍に保護された住民を特定して殺害している
ケースもある。文書にあるように、警察官や一部の住民による軍への協力が、住
民虐殺などにつながっているのではないか」と指摘する。

 沖縄県警察史などによると、沖縄戦当時の県警は、住民の救護や避難誘導、ス
パイ取り締まりなどを行っていたが、軍の作戦への協力に関する記載はない。ま
た、これまで作戦参加や協力を裏付ける資料は見つかっていない。


特権階級はイラクに派遣されない。
戦争で死ぬのはいつも・・・

<イラク戦争>死亡米兵の45%は貧しい小さな町の若者

 【ロサンゼルス國枝すみれ】イラク戦争の開始(昨年3月)から今月15日ま
でに死亡した米兵の約45%が、人口4万人以下の小さな町の出身者であること
が、米メディアや毎日新聞の調査で分かった。これらの町の総人口が米国全体に
占める割合は27%に過ぎず、大都市から離れて経済的に恵まれない小さな町ほ
ど戦争のしわ寄せを受ける実態が明らかになった。

 国防総省によると、この期間にイラクで死亡した米兵は893人。このうち、
(1)人口4万人以下(2)人口10万人以上の都市から少なくとも40キロ離
れている――という条件に当てはまる「小さな町」の出身者を抽出したところ、
398人(45%)を占めた。

 調査はミズーリ州セントルイスのポスト・ディスパッチ紙の今年5月の報道を
ベースに、毎日新聞がその後の死者数を加え国防総省統計や人口統計を参考に最
新のデータを計算した。

 例えば、人口370万のロサンゼルス市の死者が5人なのに対し、人口2万2
000人のアリゾナ州キングマンで2人、人口518人のイリノイ州ハモンドで
も1人が死んでいる。犠牲者数が多いのは、カリフォルニア(107人)、テキ
サス(78人)、ペンシルベニア(47人)、フロリダ(40人)などの大規模
州だが、人口比で計算した場合、バーモント、ノースダコタ、ワイオミング、サ
ウスダコタと、小規模で平均給与水準が全米平均を下回る各州がトップ4となる。

 米経済をリードするIT(情報技術)産業や金融業と無縁の農村部や小さな町
では、若者の就職口は限られており、大学進学の学費援助や海外勤務のチャンス
を求めて軍に入隊するケースも多い。米国では高校3年に在籍中から入隊が可能
だが、結果的に経済的に恵まれない小さな町が多くの兵士の供給元になり、戦死
という最悪の形でしわ寄せを被ることになる。

(毎日新聞)[7月18日21時26分更新]



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