性行為感染症 | 福岡市中央区の婦人科 イリスMORIウイメンズ 女性のプライマリーケアの専門医を目指して


性行為感染症

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その他のよくみられる重要な性行為感染症

膣カンジダ症(膣外陰炎)

非常にポピュラーな真菌(かび)感染症です。必ずしも性交後におこるとは限りません。疲労等で免疫力がおちたときに性交した場合や風邪をひいて抗生剤服用した後にも起こりやすいです。

典型的な症状は膣に白いべたべたした帯下が増加し陰部の皮膚が赤くなり炎症をおこし痒みがひどいのが特徴です。細菌のような子宮への上行感染はありません。皮膚炎症は慢性化すると治り難いので最初にきちんと治癒させることが大切です。

治療は膣洗して抗真菌剤の膣内投与が基本ですが洗い過ぎてはいけません。プロバイオティクスの対象になります。痒みにたいしては抗真菌剤の塗布だけではなかなか軽快しません。皮膚炎に対しての効果的皮膚治療が必要です。医師として腕の見せ所です。

症例1-1

▲症例1-1

症例1-2

▲症例1-2

症例2

▲症例2

帯下増量と外陰部の痒みを訴えて来院されました(上記症例1-1・1-2)。典型的なカンジダ膣炎です。白くてべたべたした大量の帯下が膣に充満しています。3回の膣洗浄とプロバイオティクスで完治しました。

膣トリコモナス症

昔から有名な膣の性感染症ですが最近はそれほどみられません。トリコモナス原虫の感染で嫌な悪臭ある白黄色の帯下が増加します。子宮や膣が発赤し出血することもあります。

治療は膣洗浄と抗菌剤(抗トリコモナス剤)の膣挿入と内服で治ります。パートナーの治療も同時にいたします。

図1

▲図1

図2

▲図2

図3

▲図3

図4

▲図4

図2 黒川幸徳 Trichomonas vaginitisによる膣炎 より
図3、4 Frank H.Netter The CIBA Collection of medical illustrations vol.2 より

性器ヘルペス

単純ヘルペスウイルスの感染症です。外陰皮膚、小陰唇、膣、子宮膣部に感染します。典型的なものは、最初陰部皮膚粘膜に小さな発赤・水泡ができ、それが破れて浅い潰瘍を形成します。非常に痛く、排尿も困難になるときがあります。

治療は抗ウイルス剤の内服外用です。ひどい時は点滴も使用します。初感染は殆ど2W以内で治ります。陰部末梢神経に侵入し再発もしやすい疾患です。同時にパートナーの治療が必要です。

症例1

▲症例1

症例2

▲症例2

症例3

▲症例3

症例1 熊坂高弘 カラーアトラス外陰・膣疾患 より

単純疱疹(ヘルペス)を治療する薬の治験にご協力いただけませんか?

単純疱疹は単純ヘルペスウイルスというウイルスの感染によって引き起こされる感染症です。 この治験*1で使用するお薬は単純ヘルペスウイルスの増殖をおさえる単純疱疹の治療薬として開発中の治験薬です。
下記の条件を満たす方にご参加をお願いしています。

  • 16歳以上、80歳未満の方
  • 単純疱疹による皮膚症状が現れてから48時間以内に来院可能な方
  • 治験参加期間を通して当院へ通院可能な方 等
    <再発型口唇・顔面ヘルペスまたは再発型性器ヘルペスの方>
    治験参加期間:約1年
    来院回数:症状再発ごとに10回程度/29日間(約1ヶ月)

この他、症状、現在の治療などの条件により参加いただけない場合もあります。
「治験」に興味のある方、「治験」についてお知りになりたい方は当院の医師又はスタッフまでお問い合わせ下さい。

※1 新しく「くすり」を世の中に出すためには「有効性」と「安全性」を調べる試験を行い、国(厚生労働省)に「くすり」として認めてもらうことが必要です。この認めてもらうために行う試験を「治験」と言います。

クラミジア感染症

(Chlamydia Trachomatis=CT、Chlamydia Pneumoniae=CPn、Chlamydia Psittaci=CPs) CT・CPsは性器・眼粘膜に感染し、CPn・CPsは気道や血管壁、関節に感染するといわれています。これは重要なSTD(性行為感染症)です。あまりに有名で皆さん周知のとおりですから、簡単に主に婦人科系の注意点だけのべます。

現在でも感染率は高く婦人科では生理痛、卵管性不妊症の大きな原因になっています。膣内感染の初期は帯下の増加くらいで殆ど無症状です。しかし、この細菌は非常に小さく容易に子宮頚管に上昇して子宮頚管炎をおこします。これが子宮から子宮付属器(卵管、卵巣)から骨盤内臓器に炎症が及びます。男性では睾丸炎、副睾丸炎、前立腺炎等をおこし男性不妊の大きな原因になっています。

今後注意してほしいのは、クラミジア感染が婦人科系のみならず、眼科系、呼吸器系、心血管系、関節痛等の整形疾患等々全身疾患になりうるのです。

治療はテトラサイクリン(TC)系、マクロライド(MCL)系、キノロン系の抗生剤が著効するので、初期治療が大切です。

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