生理痛と感染症|福岡市中央区の婦人科 イリスMORIウイメンズ 女性のプライマリーケアの専門医を目指して


生理痛と感染症

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炎症・癒着

盛んに卵管造影していたころ写真を手にとって見ていると1つとして子宮が正中にないことに気がつき、なぜと疑問がわきました。かならず子宮は右か左に曲がっていてしかも子宮腔は全く二等辺三角形にはなっていません。こう思われた人は私1人ではないでしょう。

しかし、それが自然なのですね。 主に帝王切開術と子宮全摘術ですが、開腹手術を盛んに行っているとき卵巣や卵管が卵巣−卵管、卵管同士、卵巣卵管と子宮や腸、腸間膜等に癒着していることがなんと多いことかと感じておりました。索状に1・2箇所を含めると殆ど全例癒着があったようです。

しかし、今考えるとこれもまた自然なことですね。 子宮は骨盤底支帯によって支えられていますが、そこを支点として45度の前方に軸を決め、前後に長く左右に短い楕円平面を想定します。すると軸を中心に子宮は360度いずれの方向にも傾斜している可能性があります。

膣プローブでみると、子宮の傾きには前後の傾きに前傾前屈(正常位)(下写真1・2)、後傾前屈(下写真3・4)、前傾後屈(下写真5・6)、後傾後屈(下写真7・8)があります。 これに横方向の傾き(decline=decと略)と軸回転(rotation=rotと略)が加わります。その記述はたとえば前傾前屈左20度側屈回転0度の表現はavaf(anteversio-antefrexio)dec20°rot0°と表現します。

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写真1(前傾前屈)

▲写真1(前傾前屈)

写真2(前傾前屈)

▲写真2(前傾前屈)

写真3(後傾前屈)

▲写真3(後傾前屈)

写真4(後傾前屈)

▲写真4(後傾前屈)

写真5(前傾後屈)

▲写真5(前傾後屈)

写真6(前傾後屈)

▲写真6(前傾後屈)

写真7(後傾後屈)

▲写真7(後傾後屈)

写真8(後傾後屈)

▲写真8(後傾後屈)

なぜこのようなことを最初に述べるのかというと細菌等の上行性感染により子宮周囲の炎症癒着がおこると子宮はそのほうへ傾くのです。

その為には、子宮の内膜をきちんと描出し腹部の正中線(恥骨-臍)からの変位を計ります。
次に卵巣を診るためにプローブを動かしますが、このとき子宮の端と卵巣の端が接近あるいは癒着しているかどうか注意を払ってください。

接近とは間に結合組織が入って癒着している状態をいいます。(下写真9〜11)のようにはっきりわかることはあまりありません。決め手は内診です。癒着しているサイドは明らかに痛がります。 なかには内診指で飛び上がるほどの痛みを訴えることもあります。

そのうちに膣プローブの角度と方向性で子宮と卵巣の癒着だけでなく骨盤やS状結腸や回盲部等の腸との癒着もわかるようになります。癒着を図解(下図1〜3)。

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写真9

▲写真9

写真10

▲写真10

写真11

▲写真11

図1

▲図1

図2

▲図2

図3

▲図3

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