避妊について|Dr森龍平(婦人科)女性のプライマリーケアの専門医を目指して(旧イリスMORIウイメンズ)


避妊について

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OC(ピル)とは

ピルとは、女性ホルモン(卵巣ホルモン)である、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の両者が入っている錠剤のことをいいます。OC(Oral Contraceptives)とも呼ばれます。多数の製品が認可されており、いずれの製品も服用方法しだいで避妊効果を得ることが可能です。

1999年8月までは、月経異常などの治療用のピル(中用量〜高用量ピル)が使用されており、避妊の為のピル(低用量ピル)は日本では認可されていませんでした。(一部、治療用ピルが避妊目的に使用されていました。)

1999年6月に厚生省が避妊の為のピルとして低用量ピルを承認、1999年9月2日発売されました。つまり、目的に応じて2種類のピルが存在します。ここでは、中用量〜高用量ピルを「治療用のピル」という言葉で表現し、低用量ピルの「避妊の為のピル」とは区別します。

含まれる卵胞ホルモン量の多い順に、高用量(0.05mg/1錠以上)、中用量(0.05mg/1錠)、低用量(0.05mg/1錠未満)という言い方になり、卵胞ホルモン量が少なくなる程、新しいピル(一部の低用量ピルには、黄体ホルモン高含有の製品も存在する。)であり、総ホルモン量が少なくなる程、副作用も少ないのです。

「治療用のピル」は、短期間の服用を目的とします。成分が沢山入っていますので、治療効果も高く、避妊効果もありますが、長期間の服用は、副作用が心配です。

「避妊の為のピル」は、長期間の服用を前提として作られています。「治療用のピル」の10分の1程度のホルモン量ですが、避妊目的には充分な成分が入っています。

治療用のピル(中〜高用量ピル)

ピルを服用するメリットはたくさんあります。たとえば、

  • 月経不順で子宮出血が止まらない時、短期間服用して出血を止めます。
  • 妊娠以外の理由で月経が来ない時、短期間服用した後に月経を起こします。
  • 次の月経日と旅行日などが重なる時、前もって服用して月経日をずらします。
  • 月経の量や月経痛の予防には月経5日目から3週間服用後、1週間休薬します。

この間排卵を抑制してほぼ100%の避妊効果も得られますが、長期間服用する避妊用には副作用のより少ない低用量ピルをお勧めします。また、閉経後や卵巣機能不全症に対して、長期間服用すれば女性ホルモンの補充治療になります。

副作用については以下のようなものが考えられます。

  • 服用開始時に多少の吐気を起す事がある。(慣れが必要)
  • 月経前に起こる症状、例えば多少のむくみなどが生じる。(服用中止ですぐに消えます)
  • 長期間服用すれば食欲が増す(カロリーを控えれば体重増加を抑えることができます)
  • 長期間服用すれば肝機能異常が起こることがある。(定期的に採血検査を勧めます)
  • 長期間服用すればヘビースモーカーに血栓症が起こりやすくなる。
  • 高血圧、糖尿病、心臓病、血栓性静脈炎、乳癌、子宮筋腫等の病気をした方は服用不可。

避妊の為のピル(低用量ピル)

「避妊の為のピル」は、避妊目的での薬(病気の治療ではない)ですから、治療用の薬とは違い保険適応がありません。さらに避妊目的では長期間服用することになりますから、安全に服用するための様々な条件(服用してはいけない場合や、効果に影響を与える場合についての注意点、メリットやデメリットなど)があり、婦人科医師の処方せんが必要です。

また、性感染症(STD)の予防にはなりませんから、必ずSTDに対する正しい知識を持って、きちんと予防を行って下さい。

効果については、ほぼ100%の避妊効果がありますが、お薬ですので下痢や他の薬(風邪薬の一部など)との併用、飲み忘れ等により効果が減少(妊娠の可能性)することがあります。

副作用については、上記の「治療用のピル」に準じますが、成分が治療用よりも少ない(10分の1程度)ので、安心して使用できます。

また、副効用として、

  • 生理不順が治り28日周期になります。
  • 数ヶ月服用すれば生理が軽くなります。(生理痛に悩んでいた方に喜ばれています)
  • 服用方法の調整により生理の来る日の調整が可能。(週末に生理が来ない様にする等)

服用開始より3ヶ月は、10人に1人くらいの人に、服用中に出血が起こる事がありますが、心配いりません。 これは「子宮内膜が、通常の厚い状態から、経口避妊薬に含まれるホルモンの作用で相対的に薄い状態に変化する過程で内膜組織の崩壊が起こる」ためなのです。

簡単に言えば、生理を軽くする準備のための出血です。また、服用中止(服用忘れなど)により出血が起こることもありますので、服用を中止する際には必ず医師に相談してください。

参考サイト

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