かがみもちについて

 昔の日を数える言葉は、ふつか、みっか、よっかのように「か」を使って数えております。単位というわけですね、日を数える。ですから「かかみ」とは「ひひみ」という意味なわけです。

 谷川志清(ことすが)は暦(こよみ)は日読み(かよみ)であったと書いております。それによると鏡が日を数える意味あいで使われる例として万葉集より何首か出てまいることがわかります。

 古事記の中にこういうことがございます。倭建の命(やまとたけるのみこと)が東国を征伐の帰りに酒折(さかおり)の宮でお付きの、御火焼(みひたき)の老人(おきな)に筑波山を超えてから今日まで何日経っただろうかと聞きます。老人は「かかなべて日には十日を夜には九夜(ここのよ)」という返事をいたします。この「かかなべて」が「日を並べてみて」という意味であったこと、すなわち日をかぞえてという意味で「かか」という言葉が使われていただろうということがわかります。

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