2001年06月24日
薬害エイズ 安部英・不当判決をはね返す市民集会

大分県総合社会福祉会館・大ホール 13:00〜15:30

主催:薬害エイズ 被害者の立場にたった責任追求を求める連絡会

第1部 『安部英・不当判決に対する怒り』
遺族、原告の思い
  
支援者のひとりとして
  茅野 明(一人芝居「冬の銀河」)
医師として
  西村 有史(HIVとつきあう開業医の会)
弁護士として
  清水 勉(東京HIV訴訟弁護団)
会場発言

第2部 『真相究明・薬害根絶への願い』
      〜支援と連帯のアピール〜  
櫻井よしこ(ジャーナリスト)
原告(東京HIV訴訟原告団の一人として)
集会アピール
これからを見つめて(弁護士 徳田靖之)


集会スピーチ抜粋

伊川さん(大分県スモンの会・代表)
 私は38年前にスモン被害を受けたが、いまだに薬害がなくならないのは非常に残念だ。日本の医療の中では皆さんも被害者予備軍だ。自分も当事者だと思って一緒に闘ってほしい。

大井弁護士(東京HIV訴訟弁護団)
 この判決には患者さんのことがどこにも一言も出てこない。当時、クリオや治験薬にかえてほしいと切実に訴えていた患者さん達の危機感、実情が一切出てこない。この判決は絶対おかしい。控訴審で絶対ひっくり返したい。

北海道原告
 無罪判決を聞いた法廷から出たとき、怒りと悲しみで胸がいっぱいになった。あらゆる取り組みを通じて安部判決の不当性を訴えることで世論を作って、本当に被害者の立場に立った公正な判決につながるよう、自分も地元の仲間と運動を起こしたい。

清水さ弁護士(東京HIV訴訟弁護団)
 安部だけを有罪にすれば済む問題ではない。しかし、歴史的な薬害をおこした責任者だった人間が刑事責任を問われないということになれば法律家としてはあまりにも無念だ。
北海道からのメッセージ  
薬害エイズ 安部英・不当判決をはね返す市民集会に寄せて


 3月28日、薬害エイズ事件・安部英判決の傍聴に北海道からは9人の原告・家族・支援者が参加しました。法廷には6人が入りましたが、安部の無罪判決をじかに聞き、大きな衝撃を受けました。
 6月5日に札幌で学習会を開き、「もう少しで加熱製剤が承認される時期に、なぜ非加熱製剤を打つ必要があるのか?」「最高権威として認めているのに、なぜ一般血友病専門医と同等に裁かれるのか?」など、知れば知るほど判決に対する不当性が浮かびあがり、その怒りは日増しに大きくなっています。
 この思いを多くの人々に知らせ、世論をつくっていくことが今私たちに求められていることです。和解から5年がたち、社会の中から薬害エイズが風化されようとしていますが、私たちは真相究明を求め、被害者の立場から安部不当判決をはね返す取り組みを北海道からも起こしていきたいと考えています。
 今回、九州・大分で開催される不当判決をはね返す市民集会から学び、北からも大きな風を起こして行くことを決意し、北海道原告団からの連帯のメッセージと致します。

                      2001年6月24日(日)
                      北海道HIV訴訟原告団

「安部英先生」に捧ぐ
               東京HIV訴訟原告団 九州支部のニセモノ詩人
                           瀬戸信一郎

あなたは「good doctor=良い医者様」だった
1967年8月 東大病院 蒸し暑い半地下の研究室
九州からわざわざ上京して来た田舎の小学生を歓迎し、親切に診てくれた
あと数年したらとてもいいクスリが使えるようになるかもしれませんよ(それがクリオ製剤だった)
12年後 腫れの引かない左膝を抱え再度上京したとき
あなたは帝京大第一内科の教授だった
膝の手術の可能性を探るため入院していた整形病棟まで様子を見に来てくれた
診察室では高いお茶を持参であいさつに行った田舎者母親をうるさそうにあしらい
東京の奥様方にはざあます言葉で猫なで声で応じた
1982年 自分の患者が日本のエイズ患者第一号と確信しながら認められなかったあなた
患者会で感染も発病も危険性も「思いすごしでしょう」と述べたあなた
奈良か何かの大会で「加熱製剤ができました!みなさんは、救われました!!」と胸を張ったあなた
厚生省が治験を半年に大幅短縮しようと言っていたのにそれを故意に2年以上遅らせたあなた
帝京だけですでに20人以上感染していることを知りながら、ウィルス入り製剤を漫然と打ち続けさせた「血友病治療の権威」
ものすごく好意的に見るならば
普及し始めたばかりの「濃縮製剤による家庭療法」を「後退」させたくなかったのか?
だが、その一方でなぜ患者たちの感染のプロセスを克明に記録し、
得意然と論文にまとめあげ発表していたのか?
製薬企業から多額の献金をもらっていたのか?

帝京大学医学部という「現場」に
明白な客観的事実・証言 ころがっているのに
医学界の「神学論争」ばかりにかかずり合う東京地裁の裁判官たち
「白い巨塔」の中でいかなる人間関係、権力関係、利権がうずまきからみ合い
その中で致死的ウィルスがまんえんしていたのか
ちっとも考えようとしない「司法の巨塔」の住人たち
被害者の苦しみ、悲痛、少しも考えようとしない
法廷の「神学者」たち
裁判官を被告人有利の土俵にまんまと引きずり込んで
ほくそえむ代理人
私たちは絶望的な無力感、脱力感に打ちひしがれた

かつてgood doctorだったあなた
本気になれば(「エイズ患者第一号の主治医・発見者」の「栄誉」を奪われた意趣返しに!?)
厚生省を動かし、超法規措置で、加熱製剤の即時輸入承認を行えたあなた
判断さえすれば、クリオへの一時回避をなしえたあなた
日本におけるエイズのまんえんを食い止めた「国民的英雄」に
なりえた「安部英先生」!!
なのに
都合のいい「もうろくじじい健忘症」を装い
「クリオは詰まる」「副作用大きい」「治療が後退すると患者が死ぬ」と嘘に嘘を重ね
自分であちこちにばらまいてきた「証拠」否定にやっきになり
弱々しくかわいそうな「被害者」を演じる
醜い「子泣きじじい」になり下がったあなた!!
「子泣きじじい」のうしろに隠れ、自分たちの「作為的不作為」をわすれようとしている血友病専門医たち!!
あなたは
あなた方は
なぜ素直に(率直に)
自分たちの判断ミスを認め、
当時の内情を明らかにし、
被害者に、今なお甚大な苦悩に苦しむ遺族に
涙ながらに謝罪できないのか?
「無罪」を勝ち得てほっと一息のあなたに今望むことは
本当の刑事責任が問われる日まで
元気で長生きして下さいということだけ
自らの過去に目を閉ざし、歪曲し、隠そうとする者に
安眠の日は決して戻らないのだ!!



集会アピール  
薬害エイズ 被害者の立場に立った責任追求を求めます


 2001年3月28日、東京地方裁判所は安部英帝京大学元副学長の業務上過失致死事件に対し無罪判決を言い渡しました。
 この判決は、加熱製剤承認目前という当時の血友病治療を取り巻く状況を無視して医学的論争に終始したうえで、血友病専門医の権威としての安部被告の注意義務はほとんどなかったとしました。これは被害者を無視しているとしか考えられません。
日本ではこれまで、サリドマイド被害に始まりスモン、クロロキン、そして薬害エイズ、さらには薬害ヤコブという形でくり返しくり返し世界に例がないほど多数の薬害被害が起きたにも関わらず、どこに責任があったのか全くあいまいなままにされてきました。その責任不問の構造こそが日本を世界一の薬害大国にしたという、薬害の歴史上の視点がこの判決には全く欠けています。
その意味で、本件薬害エイズの刑事責任が明確にされなければ、本件被害者のご遺族をはじめ、私たちやこれまでの薬害被害者の願う薬害根絶はなしえません。
私たちはただ単に無罪判決が許せないということではなく、私たちの命を守り、子どもたちの未来を守りたいという決意から、安部控訴審や厚生省ルートの松村刑事裁判において、「真相究明」「薬害根絶」につながる被害者の立場に立った責任追求が行われるよう、強く求めます。
2001年6月24日

薬害エイズ 安部英・不当判決をはね返す市民集会 参加者一同
薬害エイズ 被害者の立場にたった責任追求を求める連絡会