罹患率・有病率・死亡率について
医学・医療の統計を読むには統計に使われる言葉を理解する必要があります。
罹患率(りかんりつ)
罹患率(Incidence;I)とは、一定期間内に新たに発生した患者の、単位人口に対する割合のことです。一定期間内とは、年や月、週などです。単位人口とは10万人あたりとか、100人当たり(この場合は%になります)などです。
たとえば、ある年の一年間に保健所に届け出のあった、結核の新たに発生した患者は、6万人だったとすると、日本の人口を1億2千万人とすれば、罹患率(人口10万人対)は、
I = (60,000/120,000,000) X 100,000 = 50.0
となります。つまり、「その年の我が国における結核罹患率は、人口10万人当たり50.0である」ということになります。ちなみに、平成10年の全結核罹患率(人口10万人対)は、32.4です。
有病率(ゆうびょうりつ)
有病率(Prevalence;P)とは、一時点における疾病異常者の単位人口に対する割合のことです。単位人口は、10万人当たりとか、100人当たりです。
たとえば、ある町で、高血圧検診を実施したところ、受診者2000人のうち高血圧者は200人であった場合の高血圧有病率(%)は、
P = (200/2,000) X 100 = 10.0
となって、「この町における検診実施時の高血圧有病率は10.0%である」ということになります。
死亡率
死亡率は、疾病発生状況の年次比較や国際比較でよく用いられる指標です。死亡率(Mortality;M)とは、一定期間内における死亡数の単位人口に対する割合のことです。一定期間とは、通常1年をさします。また単位人口とは1000人とか10万人とかといった数を使います。
たとえば、ある年1年間の我が国のがん死亡数は22万人であった時、我が国の人口を12000万人とすれば、がん死亡率(人口10万対)は、
M = (220,000/120,000,000) X 100,000 = 183.3
となります。つまり、「その年の我が国におけるがん死亡率は人口10万対183.3である」となります。ちなみに、平成10年の悪性新生物(がん)の死亡率は人口10万対226.7です。
また、平成11年の日本人の死亡率(人口1000人対)は7.8です。一般に、疾病ごとの死亡率を比較する場合は人口10万対を、全死亡率を年ごとに比較する場合は人口1000人対を用います。
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