呂人窯入門


”やきもの”を通して感じたこと、思うことなどをご紹介し
皆様のやきものを見る眼の御参考になればと思います。
この機会をご縁に是非大分の竹田にお越し願えたら幸いです。

なお、このコ−ナ−は機会あるごとに更新していきます。



当窯からの朝霧の風景です。


”やきもの”とは

簡単に説明しますと、土を焼いたものを陶器といい、 石を焼いたものを磁器というようです。

陶器は不透明、磁器は半透明。 広義にいうと磁器以外は陶器といってます。



土は火成岩類の風化したものが粘土になったもので、 いい土とはカオリン性の高い土で 瀬戸、美濃、伊賀、信楽などが主要産地。

私は主に信楽の土を使って作品を制作していますが、 以前は土の産地が”やきもの”の産地でしたが 最近は加工度の高さも産地になり得るようになりました。 メイドイン ジャパンのように。

釉薬は薪の”灰”がやきものに被って、 それが高温の熱で反応して生地に溶け出したものが 最初で、それを応用してきたものです。灰釉はそのいい例です。


窯は穴窯、登り窯などの薪を使ったものとガスや灯油、 電気などの近代的なものがありますが 比較的コントロ−ルしやすいガス、灯油、電気などの窯が今は主流です。 薪窯は薪を大量に使うのでこれからは難しいですね。


成形は主にロクロで作る事が多いのですが、 型ものも最近は大量生産に向くので最近は盛んに使われています。 私は”ひねりもの”も結構作ります。ユニ−クなおもしろいもの はこれに限ります。


彩飾はその国、その時代の特徴をよく顕すものでした。したがって 現代を表現するやきものの文様とははたしてどのようなものか、 それを感じながら眺めるのも面白いですよ。


この機会に<モノ>というものの使う立場と、創る立場の違いのことを 知っていただきたいと思います。このことは他のあらゆる場合にも ありえる設定だとおもいます。一寸と硬めなおはなしです。

まず、モノを創るということはどのような事でしょう。分かり易いように、 料理に例えてみますと、身近な和食の場合には、まず材料の選びかた、 活かしかた、包丁の使い方、だしのとり方、揚げ物、焼き物、 蒸しもの、煮物、茹で方、乾物のもどし方、薬味の用い方、食卓の演出など、 様々な準備と物事が出来あがってお客さまに出せる料理ができあがります。 しかし一方でもっと簡単につくることもできます。 たとえばインスタント食品。これは空腹を満たすにはよいでしょうが、 心の満足度は期待できませんね。 やはりモノつくりは多くの準備と、こころと、そして技術が不可欠です。 またそれを味あう側、使う側は作者の想い、メッセ−ジなどを感じながら 眺めたり、味あうことでより一層楽しめるのではないでしょうか。 このようにモノをとうして豊かになれる身近な存在に”やきもの”はあります。



”やきもの”をとうして眺える”せかい”は私の場合たくさんありました。 まず、”時間”の果てしない永さを感じることができました。 私の生命としての制限時間 80年というのも、物事のほんの一瞬だとの想いをいだいたとき、何千年、 何万年、何億年の時間の存在の恐ろしさも感じられました。そのことによる意識の ありようは私にとっては重要であり そのことがモノの見方を新しい別の観点から見れるようになりました。






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竹田焼 呂人窯 田中 洋



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