Last Update : May 24, 2000(初版)
かっぱ伝説

河童を負かした生地玄蕃
 昔、豊後国木付の庄に、生地玄蕃という武士がいた。たいへんな力持ちであり、また息の長いことは大変なもので、水中に 二十四時間も潜ったままでいることができたそうだ。 ある時、玄蕃が八坂川に牡蛎うちに行ったところ、河童が出た。玄蕃は持っていた金槌でその河童を退治した。それ以後、村の 人たちは、その金槌を小さく分けてそれぞれ金槌を作り、それを持って川へ行った。こうすれば河童に悪さをされることはないと いうのである。


鬼を負かした生地玄蕃
 昔、豊後国木付の庄に、生地玄蕃という大変な力持ちで、息の長い武士がいた。 玄蕃の話を聞いた別府亀川の鬼の岩屋に棲む鬼たちが、力比べを申し込んで来た。玄蕃は鬼の岩屋に出かけると、鬼の鉄棒を 借り、それをぐいと岩に挿し込んだ。鬼は鉄棒を抜こうとしたがどうしても抜けず、とうとう玄蕃に降参した。その時、玄蕃が 言うには、「わしは力比べなら誰にも負けぬ。ただ、この手を木綿の反物でぐるぐる巻にされると、絶対に手が動かぬから、わ しの力でもどうにもならぬ」 それを聞いた鬼達は、その夜玄蕃の眠った隙に、たくさんの木綿の反物を持って来て、玄蕃の手をぐるぐる巻にしてしまった。 朝になって目を覚ました玄蕃は、「おのれ卑怯な鬼め、よくもわしをこのような目に合わせたな」と言いながら、その反物を引 きずったまま、亀川の海の方へどんどん歩いて行った。鬼たちは反物をつかんで引きずられながらついて来たが、玄蕃が海へ入っ て行くので、仕方なく手を放してしまった。海に入った玄蕃は、(しめ、しめ)とほくそ笑みながら、海の底の方をどんどん歩 いていき、木付の加貫の沖を通り、納屋を通り、丸山の淵まで帰って来た。 こうして玄蕃は、家族みんなの着物をいっぺんに手に入れたと言う。



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