緒方三郎惟栄 研究室
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 豊後の英雄緒方三郎惟栄とはどんな人物?
 「平家物語」にも出てくる『大蛇伝説』とは?
 豊後を支配していた大神一族とは?
 緒方三郎惟栄が九州武士団の棟梁になれたのはなぜ?
 三郎はどこで活躍していたの?(マップ)
 緒方三郎惟栄に関わる遺跡はあるの?
 緒方三郎惟栄のことがすぐわかる年表
 緒方三郎惟栄と関係のある人物はどんな人?
 「三郎プロジェクト」って,何してるの?

「平家物語」にも出てくる『大蛇伝説』とは?


夜な夜な通ってくる男と華御本


岩屋の中に声をかける娘


傷ついた大蛇が現れた


たくましく育った御本と大蛇の子ども

       『平家物語』 第八巻 「緒環(おだまき)」

昔、豊後国緒方郷にいた緒方三郎惟栄という者は、おそろしき者の末裔なり。

と申すは、当時、豊後国の或る片山里に住む夫をもたない独り身の娘がいた。ところがいつの頃からか、素性の知れぬ不思議な男が夜な夜な娘のもとに通いつめ、やがて、娘が身ごもったため、母が不審に思い娘に問い尋ねると、娘は、「男の来るときにはわたしの目にも見えるが、帰るときは何も見えない」と語った。


そこで母は、娘に男が帰るとき針で「緒環」(おだまき)を通して、そっと男の襟に刺しなさい、と教えた。娘は、その夜、母の教えどおり、男の襟に針を刺した。男が何も知らずに帰ったあとをたどると、日向国の境にそびえる嫗岳(うばだけ)の大きな岩屋の中に糸が続いていた。


岩屋の奥では、一種異様な唸る声がしていたので、岩屋の前に立った娘は「一度、お姿をお見せ下さい」と言うと、奥から「わしは人間ではない、見ないほうがよいだろう」と、答えが返ってきた。

それでも娘は「見たい」と、重ねて求めると、声の主が奥からはじめて姿を見せた。それは、嫗岳の主と思われる巨大な大蛇で、針が喉笛に突き刺さっていた。

苦しい息の中から大蛇は、「お前のはらめる子は男なるぞ、弓矢打物を取らせば、九州九国二島に並ぷ者はあるまい」と告げた。

間もなく娘は、大蛇の予言どおり男子を産んだ。男の子は偉丈夫で、母方の祖父大太夫は、自分の名に因み大太と名づけた。大太は、夏冬にも手足にアカギレができたので、〃アカギレ大太〃と呼ぱれた。死んだ大蛇は、高千穂大明神だったという。

惟栄は,この大太の五代の孫であるという。このように恐ろしいものの末裔なので,九州の武士たちはみな惟栄に従ったという。


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