| 平家物語と惟栄 瀬戸内紀行 |
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■豊後の英雄緒方三郎惟栄とはどんな人物? ■「平家物語」にも出てくる『大蛇伝説』とは? ■豊後を支配していた大神一族とは? ■緒方三郎惟栄が九州武士団の棟梁になれたのはなぜ? ■三郎はどこで活躍していたの?(マップ) ■緒方三郎惟栄に関わる遺跡はあるの? ■緒方三郎惟栄のことがすぐわかる年表 ■緒方三郎惟栄と関係のある人物はどんな人? ■「三郎プロジェクト」って,何してるの? |
![]() 夜な夜な通ってくる男と華御本 ![]() 岩屋の中に声をかける娘 ![]() 傷ついた大蛇が現れた ![]() たくましく育った御本と大蛇の子ども |
『平家物語』 第八巻 「緒環(おだまき)」 ■昔、豊後国緒方郷にいた緒方三郎惟栄という者は、おそろしき者の末裔なり。 ■と申すは、当時、豊後国の或る片山里に住む夫をもたない独り身の娘がいた。ところがいつの頃からか、素性の知れぬ不思議な男が夜な夜な娘のもとに通いつめ、やがて、娘が身ごもったため、母が不審に思い娘に問い尋ねると、娘は、「男の来るときにはわたしの目にも見えるが、帰るときは何も見えない」と語った。 ■そこで母は、娘に男が帰るとき針で「緒環」(おだまき)を通して、そっと男の襟に刺しなさい、と教えた。娘は、その夜、母の教えどおり、男の襟に針を刺した。男が何も知らずに帰ったあとをたどると、日向国の境にそびえる嫗岳(うばだけ)の大きな岩屋の中に糸が続いていた。 ■岩屋の奥では、一種異様な唸る声がしていたので、岩屋の前に立った娘は「一度、お姿をお見せ下さい」と言うと、奥から「わしは人間ではない、見ないほうがよいだろう」と、答えが返ってきた。 ■それでも娘は「見たい」と、重ねて求めると、声の主が奥からはじめて姿を見せた。それは、嫗岳の主と思われる巨大な大蛇で、針が喉笛に突き刺さっていた。 ■苦しい息の中から大蛇は、「お前のはらめる子は男なるぞ、弓矢打物を取らせば、九州九国二島に並ぷ者はあるまい」と告げた。 ■間もなく娘は、大蛇の予言どおり男子を産んだ。男の子は偉丈夫で、母方の祖父大太夫は、自分の名に因み大太と名づけた。大太は、夏冬にも手足にアカギレができたので、〃アカギレ大太〃と呼ぱれた。死んだ大蛇は、高千穂大明神だったという。 ■惟栄は,この大太の五代の孫であるという。このように恐ろしいものの末裔なので,九州の武士たちはみな惟栄に従ったという。 |
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