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日本の焼畑

椎葉村(宮崎県)の事例を中心に

 平成17年(2005年)の台風13号で中心部にある鶴富屋敷と歴史民俗資料館との間で土石流が発生し、亡くなった方がでました。ほかにもあちこちで家が流されました。
 電話も通じにくくなっています。
 道路も、去年の台風16号・18号の被害で不通になっていた箇所の復旧がすまないうちに、また被害が拡大してしまいました。
 現在、復旧工事が進んでいますが、不通箇所が多く、迂回路があっても大型車が通行できなかったり、時間制限が設けられていたりします。
 お出かけの場合は椎葉村のホームページにある道路情報にご注意ください。

雲南省の西双版納』にも行ってきました

伝統的な焼畑は自然破壊とは無縁 』生態系に配慮した利用方法

環境の許容力を超える限界』陶山訥庵(すやまとつあん)の木庭作停止論

火を使った伝統的な疎林環境管理』オーストラリアアボリジニの場合

サクラソウの保全にむけて』野焼きで保存された自然

草原の野焼き』阿蘇・九重の春の風物詩

キレンゲショウマ』ブナ林の貴重な植物


上から火を着ける。 平均に焼き下ろす。
写真 ソバを作付ける前に焼畑を焼く「ヤボヤキ」の様子(7月下旬〜8月初頭)


九州山地の集落の多くは、かつて焼畑に依存して生活していました。宮崎県椎葉村・高千穂町・諸塚村・西米良村・熊本県泉村・五木村・水上村などはその中心地です。

 

なかでも宮崎県・椎葉村の(旧)向山地区などでは、現在でも一部に焼畑が残っていて、小学校の体験学習もおこなわれています。

 

 焼畑を続けておられる、椎葉秀行・クニ子ご夫妻にお話をうかがってみましょう。


椎葉村に伝わる焼畑の営み

ヤボキリ

こちらでは、焼畑のことを「ヤボ」といいますよ。

 

秋の落葉の前に来年焼こうとする場所の木を切ります。奥山で木が太い場合は、木に登って枝だけ落としていました。

 

ヤボヤキ

一冬越して、梅雨の終わり頃になると、スズタケや「ひこばえ」が生えてきますので、梅雨の合間に刈っておきます。

 

梅雨が終わって良く乾いたら夏の土用の頃(7月下旬)に火をつけて焼きます。それを「ヤボヤキ」と言いますが、炎が渦巻いてそれは壮観です。

 

はじめ、まわりの立木に火が燃え移らないように周囲をきれいにかたづけておきます。

 

山の神に御幣を捧げて 、生き物に逃げるように、また火事にならず焼けるように祈ってから、斜面の上の方に火を付けて、徐々に焼き降ろします。

両側を先に焼いて行って、最後に下側にも火をつけると火は消えます。

 

このようにすると、山火事にはなりません。それでも山火事は恐ろしいですから、周りに人が立って、火が燃え広がりそうだったら手にした枝でたたいて消します。

 

 燃え残りは集めて焼きなおします(きざね焼き)が、切株はそのままですよ。

 

ヤボサク

最初の年は、焼いたらすぐに、土用の終わり(8月5日)頃に ソバを播きます。

 

播いた後、小さい山鍬を使って、ざっと地面を掻き均す程度に打って土を掛けます。「巻っこみ」 といって、スズタケで作った即席の竹箒ではいて、灰の中に巻き込むこともあります。

 

9月下旬、秋のお彼岸ころが ソバの花盛り です。「75日の夕飯にかけ合う(まちがいなく準備できる)」といって、10月中旬には収穫できます。

 

次の年は、5月に ヒエ を蒔きます。

 

6月と8月に除草して10月にヒエちぎり(穂刈り法で収穫)します。株刈したときは束ねて一山に積んでおき、あとで穂刈りします。

 

収穫したヒエの穂は、家まで持って帰って、別棟のヒエ倉に入れておきます。

 

冬の間に乾燥して脱穀し(ヒエこうかし)、臼にいれて杵で搗(つ)いて殻をむきます(ヒエつき)。このときの歌が民謡「ひえ搗き節」です。

 

その次の年は小豆、最後の年は大豆を播きます。

 

アラシ

 20年〜30ほど放って置い(アラシ)たら、地力が回復して木も大きく育つので、また焼けますよ。


的射と神楽

毎年、春の祭りは「御武射(おぶしゃ)祭り」とも呼ばれ、一年の願をかけて(豊作と無事を祈って)弓を射ます。

 

冬の祭りには豊作と無事を祝い、神楽を奉納して、かけた願をときます。ですから遠くから見にくる人は多いですが、神楽は見世物じゃぁないですよ。


焼畑栽培のことを椎葉では「ヤボサク」といいます。30年くらい前までは皆ヤボサクしてソバやヒエを作っていました。ヤボサクでは、農薬はもちろん肥料もいっさい使いません。

 

急な斜面での作業ですから重労働です。それでもヤボサクで採れたものを食べるとき、やっぱり続けてきて良かったと思いますよ。

 

味噌仕立ての汁に、焼畑でとれたソバ粉を練って入れた“ワクドウ(蛙)汁”なども、香りが良くておいしいですよ。


 

“ワクドウ(蛙)汁”

味噌仕立ての汁にソバの団子が入っています。 ソバは、最初に少しの湯で練って、粘りが出てから水を加えてちょうど良い硬さに練るのがコツです。汁の中にワクドウ(蛙)が浮いているように見えるのが、名前の由来です。カエルは入っていませんよ。

 

焼畑をやりながら、民宿も営んでいますから、泊まっていただくこともできます。一度、訪ねて来て下さい。

 

時間があれば、焼畑の作業、食べ物、昔の生活なども、お話しできます。

また、ご希望なら、焼畑などの農作業を手伝っていただくこともできます。

 

いずれも、あらかじめご連絡ください。(Tel:0982-67-5516)


 

私が語って聞かせた話が、本になりました。読んでみて下さい。

 

椎葉の中心部から40分ほどかかります。

山の中の曲がりくねった道ですから、村内の地図を良く見て、気を付けておいで下さい。

道が狭く車がすれ違えないところもありますから、対向車にも十分に注意して下さい。

それでは、

山の幸を用意してお待ちしております。

椎葉までの交通は、

椎葉村の HP にある案内を見て下さい

自家用車を使わない場合、日向からの路線バスや村内のバスもあります

(民宿「焼畑」;椎葉クニ子)

宮崎県 東臼杵郡 椎葉村 向山 日添  Tel:0982-67-5516

 

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水田の起原と伝播;初期水田ノート

プラント・オパール;植物起源の土粒子


椎葉の焼畑関連リンク

焼畑の里・椎葉の正月(ダジアンNo38 特集 山)コスモ石油が発行していた環境に関する雑誌

椎葉村の公式ホームページ

日本上流会議1997 in 宮崎県五ヶ瀬町

日本上流会議1999 in 南アルプス

Harapanさんの「クニ子さん聞き書き:1」

Harapanさんの「クニ子さん聞き書き:2」

Harapanさんの「クニ子さん聞き書き:3」

Harapanさんの「クニ子さん聞き書き:4」


焼畑リンク

焼畑に関連するページを集めてみました

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last update:22,Sept,2005

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