Essay


エッセイというよりも雑文です。

  • 「シャンソン歌手 古賀 力さん」 ・・・・・・・・・2003.3.7
  • 「きっと忘れない」 ・・・・・・・・・2002.8.17
  • 朝焼け ・・・・・・・・・2002.7.14
  • ランニング登山 ・・・・・・・・・2002.7.14
  • 西村義弘監督 ・・・・・・・・・2001.3.30
  • 物見山団蔵について ・・・・・・2001.1.20
  • 己と他人・・・・・・・・・・・2000.1.17
  • 静けさについて・・・・・・・・1999.9.2


    <シャンソン歌手 古賀 力さん> 2003.3.7

    30年前、僕は東京世田谷の下北沢という所に間借りしていた。
    学生時代は山ばっかり登っていて、都会の喧噪を逃れるように自然の中に 入っていった。
    FM東京の朝の番組で、古賀力さんの歌を始めて聞いた。
    寒い冬の早朝、暖かな布団の中でうつらうつらしていた僕は、思わずこの曲に 魅入られてしまい、
    咄嗟にテープ録音しても間に合わない状況だった。
    その時の昂揚をリアルに憶えている。
    後日何度も録音を試みたが、曲が流れなかったり、そして僕の合宿の都合で 留守にしたりで、とうとう録音が出来なかった。
    悔やんだ。
    それから約30年という月日が流れた。
    僕のホームページで、この曲のことをタイトルも分からないまま書いていたら、 一昨年の12月に埼玉の佐藤敏男さんからメールをいただいた。
    何度かやりとりしている内に、テープの録音があるというので、お言葉に甘えて お送りいただいた。
    30年来の曲は、涙が出るほど嬉しくて、懐かしくて、素晴らしい感動だった。
    そして、今年の春。
    何となく「古賀力」さんで検索したら、僕のページも含めてヒットした。
    たぐり寄せていき、やっと赤坂の「ブン」にあたった。
    すぐに東京に電話を入れて、CDをお送り下さるようにお願いをした。
    そして再び古賀さんの新しい「ふるさとの山」に出会った。

    「旅の途中で」というアルバムには、シャンソンの19曲がはいっており、原曲で歌う1曲を除いて古賀さんが訳詞している。
    そのどれもが感性溢れる素晴らしい訳詞だ。

    「旅の途中で・古賀 力」 3,360円  CAC-5005
    1.BONSOIR JOLIE MADAME ボンソワール・ジョリー・マダム
    2.PIGEON VOLE 鳩が飛ぶ
    3.FIDELE 誠実
    4.LABBE A LHARMONIUM 先生のオルガン
    5.LE VIEUX LEON アコルデオン弾きレオン
    6.LA MONTAGNE ふるさとの山
    7.LA NON-DEMANDE EN MARIAGE 独身主義者のバラード
    8.DANS LEAU DE LA CLAIRE FONTAINE 澄んだ泉のほとりで
    9.IL PLEUT DANS MA CHAMBRE 僕の部屋に雨が降る
    10.MES EMMERDES わが友・わが恋・わがつきあい
    11.AU BAL DE LA NUIT 夜のディスコ
    12.LES CHIENS LOUPS 狼犬
    13.LE LETHE 忘却の河
    14.ELSA エルザ
    15.LANCETRE 長老
    16.JE ME SUIS FAIT TOUT PETIT 絶対従順主義
    17.HIER ENCORE 帰り来ぬ青春
    18.VOIR UN AMI PLEURER 泣く友を見る
    19.CEST TOUJOURS LA PREMIER FOIS とうとう君を

    6曲目の「ふるさとの山」の古賀さんの訳詞をご紹介しておきます。

    「ふるさとの山」LA MONTAGNE
    詞・曲 Jean Ferrat
    訳   古賀 力

    青く澄んだ山に 囲まれたふるさと
    その土地を捨てて
    長いこと夢みてた 都会の暮らしに
    彼らは出て行く
    素朴な土のにおい のどかな陽だまり
    うまい水があるのに
    モダンなカフェテリアや 都会の秘密に
    彼らは魅かれるのだろう

    今も山は美しい
    春は花が咲き乱れ
    空に小鳥さえずる
    ふるさとの山は

    豊かな自然の 潤いを与えて
    山は長い月日
    ぶどうの根のように 節くれた素朴な
    人を育ててきた
    今はもうぶどうのつるも森の中に
    伸びっぱなしのまま
    昔からぶどう作りで 生きてきた老人を
    嘆かせるのだろう

    今も山は美しい
    夏は谷間を流れる
    せせらぎの響きが
    こだまする山は

    国を捨てた若者は 都会の片すみで
    何をしてるのか
    ある物は会社勤め 何の気がねもなく
    帰りのベルを待つ
    自分の好みもよく知り モダンなアパートの
    部屋にくつろいで
    ジャズに酔いしれたり うまい料理に
    生きがいを見つけるのだろう

    今も山は美しい
    燕の群れを眺め
    もうそこに秋が来たのを
    告げる山は









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