report & photo by Ryoji Matsumura
 Part.3
路地裏の源泉を見入る参加者
一つの隣保班に一つの源泉と協同浴場。そこにコミュニケーション。まさに風呂端会議の路地裏文化

第二時大戦で戦災にあわなかった別府には、こうした温泉を軸とした路地裏文化が残っている。
中浜地蔵尊。
古い歴史を持つ地蔵尊。庶民の信仰を集めている。
今日も、おばあさんがじっと手をあわせている。
日常の中のお地蔵様への信仰。
大晦日が近づいた時だけ、峠の地蔵さんに笠をかぶせに行く、どこかの零細HP制作会社の人間とは大違い。
休憩所
地元の人が振る舞ってくれたお煎餅とお茶がとても美味しかった。
楠温泉、楠町公民館。
地区の市営温泉と公民館が一緒になっているところは別府に多い。
温泉がパブリックな場所となっている。
路地裏の別府方言研究家
楽しい語り口で別府方言を紹介してくれる
昔懐かし、路地裏の駄菓子屋


古い歴史あるたたずまいの「いろは寿司」


竹瓦横町を抜けると終点の竹瓦温泉。

スナック「岸」には、別府のいろいろな写真の展示が。   別府を代表する市営温泉「竹瓦温泉」がこのウオーキングツアーの終点。このあと、竹瓦温泉前の「たけや」で名物の「だんご汁」を食べて終了でした。


京都・奈良とならんで第2次世界大戦のとき戦災を免れた別府の街。街中には大正昭和と受け継がれてきた庶民の路地裏文化、大正から昭和初期にかけての貴重な建築文化が残っている。
破壊からはじまった戦後の高度成長。私たち日本人は多くの富を得た。高度成長が幻となった今、私たちが富を得る過程で失ってきたものを、私たちは初めて気が着きかけている。
ブルドーザーで破壊していったものを、一つ一つ手で修復していく作業。そんな気が遠くなるような作業を、別府の人達は自分たちの手で自分たちの力ではじめている。
今回の旧別府市内「竹瓦倶楽部」、多くの泉源が集まり湯治場文化を受け継いでいる鉄輪地区、大正から昭和の別府の栄華を偲ばせる別府山の手地区の貴重な建築物。
それぞれの場で、地元の人達の手で「散策ツアー」がはじまった。
ただ、古いものを懐かしむツアーではない。「暮らし」という人間の根底となる文化を肌で感じる、心で感じるツアーなのだ。
そして参加した私たちにとっては、「別府の暮らしを知る」というだけでなく、自分たちの「暮らし」という文化をあらためて見直す大きなヒントとなった。
「文化」とは権力や権威で作り上げられるものではなく、人それぞれの心の中に、そして暮らしの中に存在し、それは心と身体を通じて継承されていくもの。
「竹瓦界隈路地裏散歩」に親子で参加し、親子とも稔りの多いものとなった。

Photo by 松村亮司


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