八千枚護摩前行
  10月18日



護摩行とは、特別に造られた清浄な木に、
信徒の厄難をたくして焼きつくす。
手に印契(印相)を結び、
口に真言を誦しながら不動明王を念じ、
諸願の成就を祈る行法。
この護摩行の一つに「八千枚大護摩」
という大法がある。


八千枚護摩は「不動立印軌」を典拠とするもので、
次のような事が述べられている。
「菜食をし、真言を数十万遍繰り返し、
護摩木を焚く。
苦錬木(護摩木)は八千枚を限とする。
これを行満(完成)すれば、
心に願う事はことごとく成就せり」と。
八千枚護摩行とは、無上の効験があり、
密教の崇行な行法。
比叡山では千日回峰行満行の大阿闍梨に
限って毎年秋に焚かれ続けられている。


臨済寺の現住職がこの秘伝を伝授されて、
昭和六十二年の秋以来、毎年厳修している。


十月十一日から前行に入って、
十一月八日に結願の八千枚大護摩を修法。
この間、住職には、塩断ち、五穀絶ちで、
ごく僅かなそば粉と菜葉等の野菜を食し、
水行し精進潔斎して、
「不動立印供」を毎日三座修法し
お護摩を焚き続ける。
そして結願の日には、午前四時から
八千枚の護摩木を九時間かけて、
聖火に身を焦がしつつ
一本一本願い事の成就を祈念しながら
焚焼する。


まさに峻厳極まる捨身修法が、
この尊勝院護摩堂で毎秋行われている。


文 「不動の祈り」より
写真提供 三ヶ田町 佐藤 萬寿雄氏


護摩堂御本尊

護摩行の 燃える炎に 合わせ打つ
太鼓の響き  いや高まれり
                  −小池原 川岸 藤子 詠







つどいきし 信者は年令(とし)を
忘れいて 庫裡にはたらく
八千枚のまつり
                  -深河内 佐藤 フクヨ 詠




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