我輩はジュンである

     8月3日  はれ
早朝7時。
上田町の加藤組の恒例の、
会社と社員50人の厄祓い。
9時から府内町の会社の
社員と営業用車20台の
交通安全祈願祭。
仕事始めの会社の社長さん以下
主だった社員の皆さんの厄祓い。
気合を入れて頑張ろう!
境内の屋台で、
交通安全や学業成就の
お守りを求める信者さんたち。
ご本尊厄よけ不動様に
心願成就の祈りを込めて、
ローソク献灯。
四大明王様の中の一体が
あら彫りが進んでいる。
本堂内陣に五大明王様が
おまつりされる日が楽しみ。
和尚さん達皆がテンテコ舞いしているので、
孝ちゃんと三階で遊ぶようにとつめ込まれた。
僕が日頃から可愛がっている人形を
孝ちゃんが欲しがって取り合いになった。
「あ〜腹が立つ。
コンチクショウ!
死んでも離すものか。」
孝ちゃんの腕力に負けてしまった。
残念、無念だ。

「どうだ、コウサンか?」

「それは僕のだョ。孝ちゃんの意地悪!」
「・・・しかし、その人形さんは
僕がいつももって遊んでいるから、
今日は孝ちゃんに貸してあげるョ。
孝ちゃん遊んでいいョ。」
「ジュンはやさしいんだネ。
いいョ。これはジュンの人形さんだ。
ジュン、ごめんネ。」
僕に返してくれた。
僕のだ、僕のものだ、
俺が俺がと我が欲をはるとけんかになる。
孝ちゃんどうぞと相手をたてると、
自分が生かされる。
世の中ゆずり合いが大切だと教えられた。
ベランダの赤い花、
白い花、黄色い花・・・
みんなそれぞれ無心に咲いて
俺が美しいだのお前みにくいだの
争い競うこともなく、
みんなそれぞれ無心に咲いている。
僕もこれから、もっともっと大きな心をもとう。
それでは今日はこの辺で。

             おわり  
                
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