我輩はジュンである

     8月3日  はれ
いよいよ大晦日。
平成18年12月31日午後11時40分
本堂で去りゆく年に感謝の思いを込め、
迎える新年の平安を祈って
お護摩の修法が始まる。
時刻を同じくして、
鐘楼の梵鐘が静寂な闇を破って、
新春の訪れを告げて鳴り始める。
今年こそはの願いを込めて、
夜のしじまに次々に鳴り響く。
頬を寒風にさらし、
凍える手を合わせて祈りをささげる人人人・・・。
平成19年 丁亥の元朝を迎えた。
中国福州の林 進丁さんからの
年賀状です。
神奈川県秦野市にお住まいの
命徳寺ご住職 多田孝正さんの年賀状です。
大分県の名山 九重山の雪景色。
(玖珠郡九重町の弘蔵祐夫さんの年賀状から)
鐘楼門前のロウ梅が芳香をただよわせて、
お参りの人々の心を癒してくれている。
夏みかんの葉の濃い緑色と
みかんの黄色が陽に映えて、
新年を迎えた命が輝いている。
眺めるものに勇気と希望を与えてくれるようだ。 
仲良し地蔵さんの前の名も知らぬ小さな花が、
新年を愉しんでいる。
小さきは小さきままに
寒さにめげず咲いて命の尊さを知らしめている。
その花の可憐さにしばし見とれて、
立ち尽くす僕。
平成19年 新春の天地自然の輝きだ。
本堂では早朝より、
終日ご祈願が続く。
1月2日 PM6時より、
大分に居る弟妹そして家族がお寺に集まって
恒例の新年会。
僕のは野菜一杯のヘルシー食だ。
減量用の特別メニューで和尚さんの手作り。
奥さん曰く
「私のは一度も作ってくれないのに・・・。
将来病気になったら、
ジュンに看病してもらいョ。」
 
おいしくないけど、
腹が減ったのにはかなわなくて
喰うのだ。
和尚さんの姪のだんなさんが
子どもを連れて僕の側にやってきた。
ちびっ子が僕をさわりたいのだろう。
皆はうまい物を喰っていて、
僕はまずいものでガマン。
腹のムシの居所があまりよくない。
「ウルサイ奴だ。あっちへいけ。」
「ウ〜」といっておどしたら
びっくりこいて逃げ出した。
「ジュン駄目だよ!」
孝哉の奴が気取って僕に説教する。
「お前さんの生まれるズーッと前から、
僕はこのお寺に居るんだゾ。」
「ジュン、三階にあがって寝ようゼ。」

「うまい物喰って、腹がふくれたから、
眠くなったんだろ。」
「ジュン、さっきはゴメンネ。」

「・・・・・」
頭をなでてくれる。
孝ちゃんはやさしい子だなァ。
僕はだいぶひねくれている。
皆の食べているのを喰わしてもらえないので、
素直に受け取れなくなっているようだ。
和尚さんも僕の健康を気遣ってくれるが故に、
心を鬼にしてヘルシー食にしてくれているのだ。
それが証拠に
わざわざ忙しいのに調理してくれている。
僕のひがみっぽくて、
素直に人の忠告を受け取れない根性を、
今年は入れ替えようと決心した。
「孝ちゃんが一緒に寝てくれた。
「孝ちゃんありがとう・・・。」

それでは今日はこの辺で。

                おわり  
                
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