〜わが輩はジュンである〜
7月29日 晴れ・時々曇り

今日もうだるような暑さダ。
昨日から夕立が来そうで来ない。
もう沢山だ・・・・という位降り続いて
散歩も出来ない日が続くかと思えば、
近頃は雨が欲しくても降らない。
暑くて散歩もままならない。
すべてに思い通りにならない
世の中ダと思う。
こんな暑い日は
山の湧き水にノドをうるおしたい。
近所の人が「山の水を汲んできました」
と言って時々持ってきてくれる。
これでお茶を飲むと美味しいと言って、
和尚さんが喜ぶ。

お寺では、
信者さんとお話ししている時は
和尚さんがお茶を入れて、
お接待している。
お寺のお茶は、信者さんが
お供えしてくれた物なので
特別上等なのもあれば、
並の物もあって、
まことに美味しい時もあれば、
そうでもない時もあるのは、
この為なのダ。
お茶には、美容によいビタミンCや、
口臭を消す作用があるんで、
デートには欠かせないんだっテ。
だから 「ジュンも沢山 飲めヨ」と
和尚さんに言われる
けども、内緒なんだけどモ
僕には彼女がいないんダ。
残念ダ。

お茶には、精神を安定させる
効果もあるとのこと。
今度、カラアゲに飲ませてやろうっト。
僕は熱いのは駄目ダ。
冷たく冷やしたやつがいい。
ビタミンCの効果も、
僕にはあまりない。
これも残念ダ。

「和尚さん一服しましょうヨ」
僕が誘っても知らん顔。
・・・・・・暑いときにシャクダ。
PM13:00

ギラギラ照りつける、真夏の太陽。
本堂から煙が出ている。
そっと中をのぞいて見た。
和尚さんがお護摩を焚いている。


臨済寺は、お護摩の修法を
大切にするお寺なのだ。
暑い日も凍える寒い日も
ご真言を繰って、お護摩を焚いて
ご本尊様にご供養し、
ご祈念するお寺なのダ。
僕は、マイペースで
例の如く涼しい処で
大切な物をさらけ出して午睡スル。

PM15:00

お兄ちゃんを連れて
和尚さんの姿を探した。
このクソ暑い最中に、丸山さんと
東門に御影石を敷く作業をしていた。
汗がタラタラ グショグショ・・・・

「丸山さん、熱射病になりますヨ。
麦茶をガブガブ飲んだ方が
よいですヨ・・・」
心配になって声をかけた。
お二人の姿を見ているだけでも
僕は体中が燃えるように暑くなる。
平素、口やかましい和尚さんが、
汗をビッショリかいて黙々と
仕事をしている。
こんなお姿を見るとアリガタク感じる。
「和尚さん、お暑いでしょう・・・・」
と声をかけたら、
「心頭滅却すれば 火もまた涼し。
 喝!!」
と言った。 
昔、織田信長に攻められた
甲州恵林寺の快川和尚が、
お寺の燃える山門の上で
言った言葉だそうダ。
物事に徹底すれば、
照りつける真夏日和も
そよ吹く風よ、というのでしょう。
こんなことを聞かされると
アリガタク無くなって
コンチキショ!ダ。
太陽が、西の山の端にかかる頃
僕とお兄ちゃんは
やおら駐車場に連れてゆかれた。
有無を言わさないという顔で
広瀬の兄貴にくくられた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
日が沈んでそよ風が吹く頃
下の駐車場から、
何とも言えないよい香りが
ただよってくる。
お兄ちゃんと「ムムム・・・・・・・・!」
カラアゲが
「ジュンちゃん ジュンちゃん!
これから浄土院の前庭で
・・・・・・があるのヨ。
ケッケッ コケッ ケッ・・・」
と言う。
「ジュンちゃん、いつも私を馬鹿にして
カラアゲにするゾ って言うから
教えないワ・・・コケッ ケッ」
「うるさい! オカマ野郎!」
俺様達を遠ざけて
何をしたのか?
広瀬の兄貴から写真を見せてもらって
実態が把握できた。
「蓮華を賞でる会」をPM18:30から
開いたとのコト。
造園工事や東門の建設に
携わった人や、
和尚さんの高校時代の友人達が
集まった由。
何事にかかわらず、進歩発展
そして存続のためには
「天の時 地の利 人の和」が大切。
なかでも「人の和が最重要」は
和尚さんの口癖ダ。
「人の和」を大切にしながら、
それぞれ集う。
集う人が、それぞれの持っている力、
特色を発揮させる。
それぞれが輝いてこそ
全体がより一層に輝く。
・・・・・・・
和尚さんの受け売りダ。
「皆集まって
静かにお茶を飲んでいるのかナ?」
と思った。
・・・・・そんなはずは無い・・・・・と思って
よく眺めたら
・・・・・ムムム・・・・
最初、和尚さんは反対したそうダ。
「流しそうめんか寿司に
オードブルを取り寄せて・・・・」
けれども多勢に無勢。
若い人が汗をかいてくれた
ご苦労分に応えて・・・
ということで、目をつぶったそうです。
今年は本堂の解体作業に始まって
造園工事、休憩所、東門の建設・・・・・
お寺の行事の合間をぬって、
気ぜわしく作業が続いた。
梅雨があけて、連日の猛暑
8月を目前にして、
お盆行事に入る前に蓮の花を眺め、
一杯やって英気を養い、
頑張りましょうという集い。
みんな、蓮の花をダシにして
飲んで喰って笑って・・・・。
造園の西田社長や
鶴原住建の社長も居るゼ
源氏物語に
「女はやわらかに
心うつくしきなんよき・・・・」
の一節があるが、
そんな女はいないようダ。
やっと俺達も呼んでくれた・・・・・・。
何もかも終わって
後始末をしている頃だっタ。
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
人間どもの意地悪さの一面を見た
「コンチキショ!クソッタレ!
アホ!バカタレ!・・・・・・・・・・・・・・・」
阿南さんが
お兄ちゃんをなぐさめていた。
俺に、「水を飲めヨ」とくれたけれど
ノドが乾いていたが、飲まなかった。
蒸し暑い夜の、
ムシャクシャする出来事だっタ。
お寺の人の、俺達に対する
好意でしてくれた処置だと
わかっていても腹が立つ。
これが修行が足りない点だろう。
世の中には、こんな自分の人間性が
出来ていない故に、つくり出す誤解や
腹立たしい出来事が一杯にある。

明日は仕事をさぼることにした。

          おわり