〜わが輩はジュンである〜
棟上げが済んでから
化粧タル木や屋根裏地板と
次々に取り付けられていった。
境内に清楚な白い花が
咲いている。
仕事に疲れた体を休めて
こんなソ〜ッと咲いている花を眺めると、疲れがとれる。
僕に似て、慎ましやかな花が好きだ。
5月30日頃から6月7日にかけて工事が進められ門の格好が整えられていった。
毎日、日誌をつければよいが仕事の都合で疲れて寝込んだりして時々抜けてしまう。
何も書かないお兄ちゃんよりは僕の方がましだ。

臨済寺の宗祖様は、
伝教大師最澄様だ

このお方が 「一寸の陰(トキ)半寸の暇を惜しむ」
とおっしゃったそうだ。

ほんのわずかな時間も大切にして、粗末にするなという意味だ
皆の仕事ぶりを見ていると、この教えを生かしていることが感じられる。
大変いいことダ。

近頃、僕は半寸の暇をみつけては勉強しているのだ。

また、こんな教えも一心戒文というご文章の中に述べられている。
「一身弁じ難し、
   衆力 成じ易し」と。

独りの力では、出来難いことも、皆が力を合わせれば出来るということなのだ。
皆の仕事をする姿を眺めているとよくわかる。
僕も、お兄ちゃんやカラアゲなんかと仲良くして、日々頑張ろうと思う。
PM3:10
事務所の土谷さんが
3時のオヤツを持ってきた
工事のことよりもオヤツの方が気になって仕方がない。
 
 
皆、仕事の区切りがつかなくてなかなかオヤツの処に来ない
「ハエや猫が寄ると悪いので僕が番をするヨ」と
お兄ちゃんに言って、オヤツの処に行く。
 
 
ひょいと前の方を見ると
仏様がジーッと僕を見つめてる
「ジュンはさもしい男だなア」
と言ったような気がした。
いや〜ナ気分になった。                 
 
こんなに豪華ではないけど・・


加えて、オヤツに僕の好物は無かった
メロンやトウキビとか西瓜
果物ばかり・・・・
土谷さんはキライだ
それでオヤツの処から離れて龍の髭の上に寝そべった。 
 
そこへお兄ちゃんが
やってきて
「ジュン。うそは泥棒の始まりというゼ見え透いたウソは言うナ!!」
「・・・・・・・・・。」
フテクサレルナと叱られた。

なんとなく気持ちが沈んで
お寺に独りで帰った。
坂道がいつもよりきつく
足が重かった。
                   

あア〜 いやになった
涼しい板の間で夕飯まで寝た
思えば今日は仕事らしい事をしなかった。
明日は門の両側の塀に
生コン注入作業だ。

明日こそは・・・・。
                         おわり