「通信3」(95年1月)より抜粋


 被災動物保護活動を始めてすでに3年半。微力ながら皆様のご協力を得て590匹の犬、猫を保護することができました。全国の新しい家族に迎え入れられた動物は450匹にのぼります。現在施設には、犬90匹、猫50匹が過ごしています。

 土石流跡にたたずむ放浪犬

被災地はすでに復興事業が本格化し、残された動物たちは行き場を失って右往左往逃げまどっています。現在私たちは大きな捕獲器を作り最終捕獲を試みています。一方で、「美しい島原を取り戻そう!」とのスローガンの下、法律に従って放浪動物の掃討殺処分も実施されています。私たちの力不足を実感する毎日です。

 そうしたなか、3年半にわたって放浪し続け、再三再四捕獲に失敗してきたユリ子さんをついに捕獲できたことがささやかな喜びです。捕獲時には住民によって仕掛けられたと思われる違法トラバサミによって、左後ろ足の爪先がえぐり取られ不自由な体となった後でした。しかしユリ子さんはすでに心暖かい里親さんが決定し、3月には福岡の地で新しい生活を送る予定になっています。

 そして順次捕獲されたユリ子さんの子どもたちも日毎にスタッフに慣れ親しんできています。人間に接していないため極端におびえ、当初私たちは里子に出すことができるのか、大変心配しました。しかし熊本に里子にでたボビーははじめこそ震えていたものの、今ではすっかり甘えん坊になったとのお便りが届いています。

捨て猫捨てられていた猫

 有家町に移転し2年。最近、動物を捨てていかれることが重なり、またどういうわけか行き場をなくした動物たちが迷い込んでくることもあります。このように私たちが判断を下すこともできないまま何の断りもなく動物を捨てていく人々に囲まれて、活動を続けていくことはもはや不可能ではないかと考えています。「よそもの」の私たちは、住民感情を考慮し、積極的には理解を求める活動を行ってきませんでした。しかし、一部の理解者を除いて、最後の最後まで住民に裏切られ続けてきたことは本当に残念に思います。


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