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三上 次郎
管弦楽のための「遙かなる幻影〜Illusion Far Beyond」
 延フィルからオリジナル作品の委嘱を受けたのは、もう5年以上も前でした。椛山先生との出会いがその始まりで、ファミリーコンサートのための唱歌の編曲と、宮崎民謡の編曲を依頼された後、オリジナル作品ということになったと記憶しています。当時、私は神楽音楽の研究をしており、それを基にした作品をいくつか作曲していました。このような素材を使って作曲する場合には、いくつかスタンスが考えられますが、大まかには2つに分けることができます。それは、素材そのものを編曲に近い形で使って書く場合と、あくまでもそのイメージを基礎にして創作を行う方法です。この作品において、私は後者のスタンスをとり、創作の根底に神楽のイメージを置いています。神とともに舞い遊び、すべての人が何かひとつの世界に吸い込まれていくような、あるいはシャーマニズムの世界のようなものを表現しようと思いました。
 オーケストラに技術上の大きな負担をかけずに、しかしながら私の創作上の妥協のない到達点を探ることは、決して楽なことではありませんでしたし、果たしてそうなったかどうか定かではありません。しかし、神楽の世界を私の創作の上にパースペクティブ(遠近法)に描き出そうという意図が少しでも聴いてくださる方々に伝われば幸いです。
 今回、上演に際してお世話になりました方々に心よりお礼申し上げます。
(解説にかえて−
三上 次郎

A Horita House Production
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