第15話 不安と哀しみ | ドラマ「春のワルツ 2007/07/29 05:14
第15話  「墓前の誓い」

 

「イ・スホ あなたは何者?」思いがけない声が聞こえた!

誰だ、僕の名前を知っているのは、そして名前を叫んだのは

 

ウニョンさんがソ・ウニョンだと確信した僕は、イ・スホに戻りたい、でも、ウニョンはもうスホのことは許せないと言った、その言葉を聞いてしまった僕は、スホという名前をどう考えたらよいのか、真夜中の菜の花畑でそのことばかり考えていた。そんな時に、イナにイ・スホと言われるなんて。

 

そしてイナさんは、駆け出して行った。その様子をテラスからウニョンが見ていたなんて、僕はしらなかった。知らせたくは無い、今はまだ!

 

(浜辺に走って行ったイナは、幼い頃のチェハとの約束を思い出していた、回想シーンが増えていました。カナダへ移住するチェハに、我が家に住むと良いと言ったり、電話かけるよ、手紙も書くよ、とチェハが言ったり、ほほにキスするイナ、私の方が積極的だったとインタビューで答えたイナがここに居た!と思いましたよ、そしてたくさんの手紙や写真がチェハの元にもあったことがここで立証されていますね)

 

風に激しく揺らぐ菜の花、それはまるでチェハの心と同じ、美しい菜の花畑全体が大きく揺らぎ、僕の細い体を倒してしまいそうな勢い。濃いピンクのセーターが、トヨンさんの白い顔に映えて、ほんのりとピンク色になっている。ユン・ソクホ監督がピンクに反応されるっていう話を聞いたばかりなのでなおのこと、このこだわりの画面が、美しく、見ていてもドキドキとしてしまう。

トヨンさん、いえいえ、チェハさん、ピンクがとっても似合ってますよ〜素敵です。

 

(翌朝の出来事?チェハの宝物のウニョンの貝殻細工をイナが持ち出していたこと、カットされていますね、ウニョンさんにこれを見せようと思ったイナでしたが、ウニョンさんが見る前に、スタッフに呼ばれていってしまって見せる機会を失しました。撮影用の絵コンテの説明を聞くチェハの姿もとっても不安一杯、でもここもカット!)

 

今朝の食事の時に、ミジョガのお母さんから「会ったことがある」と言われてたじろいだ僕、夜にはイナからイ・スホと呼ばれてしまった。まだウニョンにはこのことは知られたくない。何とかしなくては。イナを掴まえて、何とかしたいと思ったけれど、「撮影が先よ」と言われてしまった。そうだとは思うけれど、なんとも不安。そして、ウニョンさんが怪訝そうな顔で僕を見ている。

 


 

いよいよ撮影がはじまる、僕は黒のタキシードに着替えた。

(そうよ、着替えて良かったわ、紫のセーターはとっても色が素敵で似合ってるんだけれど、襟の感じが似合ってなかったのよ、着心地悪かったでしょう?スタンバイしている時に、ウニョンさんが心配して来てくれたよね、ウニョンさんは、ちょっとは怪訝に思っていたけれど、それでもチェハさんの撮影がうまく行くように、心を配ってくれている、ファイティーン!なんて言ってくれて、その時のチェハ、あなたの笑顔?クシュっとする笑顔、とっても素敵だったのに、これもカットされてしまったのね。きっとこの笑顔は、チェハじゃなくて、トヨン君の笑顔だったからカットになったのだと思うよ、きっとそうだよ、あの笑顔は、この場には相当不似合いだったもの、、、、)

 

一面の菜の花に囲まれ真っ白のピアノに向かって僕は演奏を始めた。波打つ菜の花を見ていると、幼かった頃のことが走馬灯のように浮かんできた。石積みのベンチで泣いていたウニョン、僕の顔を見て、素敵な笑顔で「お兄ちゃん」と呼んでくれた〜そのウニョンが、今、ピアノを弾く僕を励まし心配して見つめてくれている・・・・船でこの島を出ようとした僕を心配して追い掛けてきたウニョン、ぐったりしたウニョンを背負って病院へ駆け込んだときのこと、次々と思い出されて、とうとう僕はピアノの上に倒れ付してしまった。


僕は浜辺に来て、砂浜に「ごめんウニョン」と木切れで書いた。幼い頃にも同じように書いたことがあった、あ〜あ、頭の上で声がした「大丈夫ですか?」やっぱりウニョンだ、ウニョンでなきゃ、この砂浜がわかる訳がない、『ウニョンって私のことですか?」って聞いたウニョン、そう君だよ、決まっているよ、ウニョンだよ、ウニョンさんじゃないんだよ、って言いたかった、僕は。でもそうは言えない「僕のこと許してくれる?ウニョンさのことを幸せにしてあげたかったのに、二度も悲しませたくなかったのに・・・」だからって、撮影用の洋服のまま、砂浜に寝転びますか?まだ撮影は終わってないのよ、本当に困った人ね。あなたは。

 

ウニョンもこの浜のことはよく覚えていたね、虹を見たこと、覚えていたね、僕も覚えているよ、でも虹を見てウニョンがそんなこと思っていたなんて。幸せがずっと続くと思っていたのに、そのすぐ後にウニョンさんのお母さんが亡くなった。今また幸せだのに、何か不安、またなにかありそうで・・・ってウニョンさん、あなたは・・・・

僕のこと許してくれる?ウニョンさんのこと幸せにしてあげたかったのに、二度も悲しませたくなかったのに・・・・「こんな風にあなたの手をにぎれてしあわせなんです。」ってウニョンは言ってくれている、でも、イナが怖い顔で見ていたなんてしらなかったな。

僕は一人でウニョンお母さんのお墓に参った。「おばさん、スホです。たった今、この世からスホを消します。だからチェハとしてウニョンを愛せるようにして下さい。スホが苦しめた分よりたくさんウニョンを愛したい、愛していいですか。許してください」僕は心底、祈った。決心した。スホを捨てて、ああ、僕はカナダへ行って、ウニョンが死んだと聞かされたその時に、一度スホを捨てたはずだった、でも、ウイーンでウニョンさんにあい、もしかして、、、と思ったその時、スホは生き返った。そして、韓国へ帰ってきた、ウニョンを探して探して、ようやっとウニョンが生きていると判った、でもその時には、またスホを捨てなくてはいけなくなった。でも、今度は僕がスホを捨てたいと思った、スホを捨てて、チェハとしてウニョンを幸せにしてあげたいと思った。

 

「許せる訳ないでしょう」ああ、またしてもイナが・・・・

 

そして

偽者でない本物のチェハはどこ?と聞く、初めに言えばいいのに、何故だましたの?

本物のチェハは死んだ、でも、僕もチェハだよ、イナが知るチェハじゃないけれど、でも、僕もユン・ジェハとして生きると決めた時、スホを殺したんだよ

イナは僕が「ウニョン」と呼び捨てにしたことを咎めた。そう、ソ・ウニョンと判ったときから、僕のウニョンになったんだ。

イナは怒った、私の15年を返して、私のチェハを返して、イナの気持ちも判るよ、でも、僕は君と幼い時の思い出を語れないチェハ。

 

一生、ユン・ジェハとして生きてもらう、イナはそう言った、それはどういう意味なんだろう、

 


この時のチェハさん、素敵です、チェハというより、俳優;ソ・ドヨンさんが素敵!ってことです。

本当にチェハそのものになりきって、辛い選択をしたチェハを演じています。このチョンサンドでの撮影では、トヨンさんじゃなくて、チェハとしてスホを殺したチェハとして、過ごし、また周りの皆さんもそう感じてそう接したと書かれていましたね。迫真の演技とはこのようなことを言うのでしょう。

 

ウニョンにスホのことを聞いてみるイナ、皆の幸せを祈っていると石を積んでいたウニョン、夫々に眠れぬ夜を過ごした4人だった。

眠れぬベッドを抜け出して僕は昔父と一緒に住んでいた家に来てみた。ここに住むと父が言ったときはうれしかった、何度もなんども念を押しながら、僕は家の修理を手伝った、そして、一緒に住んだときはどんなにうれしかったか。クレメンタインを歌いながらジッと座っていたよ、そうしたら、ウニョンさんの言ったことが次々と思い出された。チェハさんのお陰で今はとっても幸せなの、でも、また何かありそう・・・・一生許せそうにないの、   とげみたいに心にささっている、イナの言った言葉も頭の中を駆け巡る。 イ・スホを殺してユン・ジェハとして生きれば?

ああ、僕はどうしたら・・・・流れ落ちる涙と共に僕は心を決めた・・・

 

ソウルに帰ってきた。

僕はタクシーに乗り込むなり、ドアを閉めてしまった、ウニョンさんを拒絶したんだ。ウニョンさん驚いただろうな、きっとなみだ目になっているだろうな、でも、見られない、辛くてそんな顔見られないよ。

その足で僕は父の所へ行った、いつまで隠し通すのか、父に聞きたかった、何故、隠し続けるのか聞きたかった。やはり父は慌てていた、つい僕も声を荒げた、そして、昔のスホのように荒い声で荒い言葉で、父に向かっていた。そんな僕を見て、母はオロオロしていた。(ここで、父と子の対話がはめ込まれているんですね。昔を思い出しながら、スホがチェハになっていったことを判りやすくまた説明してくれています。でもその前のチェハは迫力があったわ、お口の上のおひげも今までになく濃くて、男らしくて、哀しみの中、ちょっとすごんでみせるスホ・チェハだったわ)

 


ウニョンさんがあくる朝、指輪を作って持ってきてくれた。指がきれいだから、指輪が似合うと思って作ったという、はめてみて、っていうのに、僕は冷たく「後ではめる、車の用意して」といってしまった。

フィリップ、それ何?って言って、韓国版では戻って勝手に箱開けて、指輪を見てしまうんですよ、ちょっとね〜それはね〜って言いたい行動ですね。

 

イナは、チェハオンマにさぐりを入れたり、友達の記者にしゃべってしまったり、、、

 

僕は、ラジオ番組に出たよ、恋人は?と聞かれて、機転を利かしたフィリップ「ピアノが恋人」と答えてくれた、その時のウニョンさんの顔を僕はチラリと見たけれど、悲しそうな顔だった、僕もとっても辛かったよ。スタジオ出るなり、自分で運転するとウニョンを拒絶した。いつも心と反対のことをしなくてはいけない僕。

フィリップからもそんな態度は止せといわれたけれど、ほっといてくれ、って答えたよ、でも、ほっとけないわよ〜ユン監督さんの好きなピンクセーター、私も大好きになったこのピンクセーター、でも、中にはシャツを着たほうがいいわね。鎖骨が見えて、素敵って言いたい所だけれど、今回の雰囲気ではそんなことはいってられないわよね。

 

今度はイナとインタビューを受ける、やっぱり初恋の話になる、逃げ出したい気分、イナは、積極的だ、とうとう僕は逃げ出してしまった。そしてウニョンさんに話があると声をかける。不安になる僕にイナは「私をみじめにさせるとウニョンさんのためにならないわよ、」と言う、

 

指輪を取り出して指にはめかけて、ウニョンのところへ駆けつけるチェハ、でも、飲んでフィリップと帰ってきたウニョンを見る、ああ、いつも良い所で、お邪魔虫になってしまうフィリップ。そのせいで、なかなかウニョンさんの家に行き付けないチェハですよ。ここもカットですね。

 

チェハさんがサインしています。カッコよいサインです。ああ、このウイーンでのチェハの写真、緑のタートルセーターのチェハ、素敵ですね。

 


このサイン、ユン・ジェハって書いてあるんですか?私がサインを書いて頂いたCDのサインと同じだと思うのですが、では、私はチェハさんから頂いたの?どうなの?何だかよく判らない・・・・「夢の扉」に書いてくださったサインも同じですし、もう何て勿体無いこと言ってるんでしょうね。

 

この時のブラウン系のシャツにジャケット姿も今の状態のチェハの心を思うと、とってもよく雰囲気の出ているファッションだなって思います。

 

ウニョンに出かけるよって声はかけたけれど、ドアは自分だけ出てしまった。ウニョンさんが手を添えていたこと思わなかった、あっという声で、思わずわれに返った僕、ああ、僕が買ってあげたコンパクトを落とさなかったので、良かったというウニョン、もう、そんなもの大事するなよ、手を怪我したらどうするの?もう何てバカなんだ、思わず僕は本音が出たよ、心配一杯のチェハのお顔はやっぱりいいですね。そうでなくっちゃ。それが自然というものですよ。

 


なんだ?あれは、あの傘は、何だ?雨も降ってないのに、紫の傘をさしてウニョンさん、クルクル回している。僕は不思議に思って声をかけた。

覚えていますか?一緒に探した私のスニーカー、もう一つ見つけたの、しらないでしょう。それはチェハさんの笑顔、あ〜もう一度この人を笑わせたいな、毎日こんな風に笑わせて上げたいな〜と思ったの。最近どうしたんですか、笑わないし、目をあわせようともしない。私を嫌いになった?違うでしょう。チェハさんの目が違うって言ってる。私、チェハさんの胸のうち、全部知りたいんです。何故こそうなったのか、何を悩んでいるのか、なぜ笑ってくれないのか、どうして一言も言ってくれないの?

 


僕はやっぱりウニョンが好きだ、イナに僕の本当の気持ちを言って判ってもらおう、それしかない、イナに会う、「チェハならウニョンさんを愛さないわ、」イナのこの言葉は、辛かった。そう僕はチェハじゃない、スホだ、スホに戻りたい、でも、戻れない、チェハのままでウニョンさんを愛したい。

僕はホンキでイナに謝った。

君には心から謝りたい、僕がチェハになったこと、これからもチェハでいること、ユン・ジェハとして愛せるのはウニョンさんしか居ないこと、すまない・・・・

 

ああ、傘を持って走って練習室の庭に来て、クルクルと傘をまわすウニョン、本当に好きなのはウニョンだと心が言ってるのを聞いてしまったチェハ、何とかイナに判ってもらいたいと謝るチェハ。辛い場面です。

イナも、自分の固執していることがおかしいことだと気付いているはず、二人が共に哀れです。

ウニョンにはスホだとばれたくないチェハ、その心のうちには平安はありません。

 

何時の日にこの二人、いえいえ、フィリップもイナも含めて4人に平安が訪れるのでしょうか。見守りたいこれからです。