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9月議会 一般質問 原稿
梶原九州男
はじめにまず、私の現在における時代認識について述べます。
昨年の政権交代は、ある意味必要必然だったと思っております。
それは、現代が世界のグローバル化が進む中で、人々の生き方や尊厳、もっと言うならば、幸せとは何なのか問われている時代だからであります。
農業社会から、工業社会へ、そしていま知識社会へと変わっていると言われております。大量生産、大量消費、大量廃棄の時代は終わりを告げようといたしており、それらに変わっての知識社会では、知識によって「質」を追求する産業、より人間的な生活を送るために生み出していく産業、つまり知識産業が求められていると言われております。先進諸国ではそれらの産業創りに取り組み始めていると言います。もちろん発展途上国にはまだその事、つまり工業化が必要な場合もありましょう。しかし、先進国では競争社会から、分かち合いの社会へ、助け合うことによる、より人を大切にする社会へと、変わろうとしていると言って良いと考えます。イギリスのサッチャー首相に象徴されるように、一時期、時代を謳歌した新自由主義は、今や通用しなくなったと言えます。新自由主義は強いものがより強くなり、弱いものを踏み台にしてまで、競争に勝ち抜こうとする社会を生み出し、社会に大きな格差を生じさせました。日本においても失われた20年という言葉が示すとおり、この間経済の格差はもちろん、地域間の格差、教育の格差など、もろもろの格差を生じさせ、人々の心まで荒廃させました。その反省の上に立って世界の進む方向と相呼応しながら、分かち合いの社会へ、助け合いによる、人を大切にする社会へと、変わらねばならないと感じたのだと思います。その結果が政権交代につながったと思っております。
私は、民主党が勝ったとか自民党が負けたという次元ではなく、政治全体に対する国民の怒りにも似た行動であったと考えます。いま国民の皆さんが何を考え、何を求めているかを、今こそ政治はしっかり捉えなければならないと考えます。
国際社会で、人間らしく生きるための新しい社会づくりが急がれている中、私たちはこれまで日本という社会の中で、発展途上国モデルの取り組みをしてまいりました。それはそれで意味があり、大きな成果を上げてきたと考えております。しかし、バブル崩壊後は政府のいろいろな施策を通じながら、景気の回復、経済の発展を期してまいりましたが、それが思うようにいきませんでした。
この20年間、新自由主義とでもいいましょうか、市場原理に任せれば全ての経済社会はうまくいく、自己責任で生きていくことが大切である。このような施策を通じて出来上がった社会は、繰り返しになりますが、格差の大きい社会でありました。一方では国や地方に大きな借金だけが残るという極めて残念な結果になっております。
私は、政治の原点はそこに住む人の幸せ向上作りだと考えております。もちろんそこには、個人個人の努力も必要であります。しかし、努力しても報われない人々を多く作り出しては、格差の大きい社会となってしまいます。そこにセーフティネットが必要であります。そこを作るのが政治の役割ではないでしょうか。しかし、今の政治は強い者がより強く、弱い者はいつまでも弱く、このような社会になっているように感じているのは私だけでしょうか。
そこで今私たちがなさなければならないことは、人を大事にすること、人々の幸福度を上げることの原点に立ち返ることではないでしょうか。
その方策の一つが、地域主権の取り組みであります、住民に一番近いところで政治が行われること。そして、人を大切にする政治であります。大分県の全ての施策がそれらにつながる事が大切であります。
いま述べました事柄を念頭に、大分県の将来、そして今生きている人々の幸せ向上に向けた、県の取り組みについて質問してまいります。
1 財政運営について
(1)中期行財政運営ビジョンについて
中期行財政運営ビジョンについては、それまでの5年間の行財政改革の実施の上に立って、さらなる業務の効率化を求めて、策定されました。厳しい財政運営はもちろん、経済情勢も一段と厳しさが増している中、政治の果たす役割も大きなものとなっております。平成21年度を初年度とする取り組みの現在までの成果と、今後の取り組みについて伺います。
<再質問>
成果が上がっていますが、景気の低迷が続いている中、基金の積み立てと同時に、財政出動(景気対策)も大切と考えますがいかがでしょうか。
昨年も同じような質問を致しましたが、中々景気の回復の見通しが立たない中、知事も提案理由の説明で「景気・雇用の厳しい状況に鑑み」と言う表現を致しております。県独自の景気対策が必要ではないかと考えますがいかがでしょうか。
(2)各種交付金の執行状況について
ア きめ細かな交付金及び経済危機対策交付金について
次に、本年2月の補正予算での、きめ細かな交付金・経済危機対策交付金約70億円の活用状況について伺います。現在までの執行状況はどのようになっていますか。
<再質問>
7月末での執行率は約53,9%と成っております。緊急経済危機対策であります速やかな執行が求められますが、何故執行が遅れているのか伺います。
少し細かくなりますが、防災情報伝達体制整備事業は0%、県単の治水事業は3,3%、港湾事業は2,5%、大規模施設計画保全事業2,1%、庁舎営繕事業8、1%、に比べ流通拠点整備推進事業100%であります。これらのアンバランスについてどの様に考えているのか伺います。
また、公共事業が減額されたと言いながら、それらの事業の進捗が良くない、中小零細事業者が仕事ができるように、発注を急ぐ必要があると考えますが、景気対策の一環として、地場中小の事業者が受注できるような、事業の発注が求められていると考えます。お答えください。
イ 社会資本整備総合交付金について
次に、平成22年度予算での社会資本整備総合交付金について、執行状況と、これまでの補助金とどのように違いがあるのか、使い勝手はどうあるのかを伺います。
ウ 農山漁村地域整備交付金について
また併せて、農山漁村地域整備交付金についても同様に伺います。
<再質問>
社会資本整備総合交付金、農山漁村整備交付金の二つについては、地域主権改革の中で、これまでの補助金から、一括交付金への始まりの一部と考えてよいと思います。
勿論この一括交付金制度については、全国知事会はじめ、地方6団体が要望してきたものでありますが、使い勝手はどうあるのいか、改善点があればどの様に改善していくのか、どの様に国に意見提言していくのか伺います。
農山漁村地域整備交付金は、6月末次点で1,1%の執行率であります。8月末ではもう少し進んでいると思いますが、どうして進まないのか伺います。
2 地域主権への取り組みについて
地域主権改革については、現政権の目玉的政策ではありますが、地方分権はこれまでの政権も標榜し、あるいは本県をはじめ地方自治体がこぞって、要望し続けてきた事柄であります。しかし、現実にはなかなか進んでいないのが現状であります。そんな中、政府は地域主権戦略会議を立ち上げ、国と地方の協議の場を設けました。
さる6月21日には、第三回の国と地方の協議が行われました。それらを通じて、もろもろ論議もされているようでありますが、義務付け・枠付けの見直しなど、これから具体的に進んでいくものと考えます。その時に、県としての意向が大切になることは言うまでもありません。そこで、お尋ねします。
(1)地域主権への取り組みについて
県はこの間どのような論議をしてきたのか。また、今後どのような取り組みをしようとしているのか伺います。
(2)国と県の関係について
次に、地域主権改革の中で地方へ移譲してほしい、事務事業の整理はできつつあるのか。それとも、その項目は国が一方的に決めるのか伺います。
例えば、国の出先機関の廃止における国道や河川整備の一元化、課税自主権の拡大などについて、どのような検討を行っているのか伺います。
<再質問>
国の地域主権改革の方向は、基礎自治体重視であります。そしてそれは補完性の原理に基づいて、考えようと言うことであります。そうであるならば、地方自治体の意見を良く聞くことから、始めなければ成らないと考えます。その中から、国から地方への権限・財源の移譲がなされるべきと考えますが、いかがでしょうか。
(3)県と市町村の関係について
次に、県と市町村との関係においても、二重行政が行われており、住民から見た無駄が生じているのではないでしょうか。
例えば、子育てや生涯学習、土木・建築などにおいて、同じような事業がなされているようですが、一本化することが地域主権の始まりではないかと考えます。県の事業と市町村の事業のすみ分けはどのようにしているのか伺います。
<再質問>
金額や事業規模などですみわけをしているようですが、そこに住む住民にしてみれば、その事業を、国、県、市町村どの自治体が行おうと、目的に適っていれば良いわけであります。そこのところを、大分県から改革していくことを考えてみたらいかがでしょうか。
3 森林環境税について
県は、平成18年度に県民の理解と協力をいただき、森林環境の保全と森林を全ての県民で守り育てる意識の醸成のための財源として「森林環境税」を導入しました。以来、税収約15億円を活用し、様々な事業を展開しております。その内容は、先月末、森林(もり)づくり委員会より、これからのあり方も含め提言をまとめた報告書が知事に提出されました。
報告書については、森林を取り巻く現状や課題、森林の有する多面的機能の発揮など、県民の期待を踏まえたものとなっていると感じていますが、知事の評価を伺います。
また、引き続き森林環境税として県民に負担を求めるとするならば、今後はどのような方向に重点を置くとしているのかお尋ねします。
<再質問>
ここに、大分県森林づくり委員会の報告書があります。この中の県民意識調査では、約85%の県民が森林環境税の継続について、賛成と理解を示しております。一方治事業については50%くらいの人が承知をしていない状況であります。事業内容を県民にもう少し周知することが大切であります。事業の継続については、一昨日の知事の答弁で明らかになりました、そのことは私も賛成であります。繰り返しになりますが、継続するとしたら、今後どのような事業を行っていくとしているのか伺います。
4 入札方式について
(1)総合評価落札方式について
総合評価落札方式を導入して数年が経ちますが、この方式を導入してのメリットとデメリットについて、どのように捉えているのか伺います。
また、入札要件について経験や過去実績を求めているようですが、初めての入札参加者にとっては、大きな障害となってはいないか併せて伺います。
<再質問>
いくつか問題点がありそうですが、評価支店の中に、配置予定者の能力のというのがあります。県や国の発注工事の経験が必要ということになりますが、このことにより、新卒者つまり若者の雇用を阻害してはいませんか。
自然と各実績ということになれば、年配者に頼らざるを得ないことになります。中小の業者はそのことが人事の停滞、技術の継承に支障をきたしていないでしょうか。伺います。
(2)指定管理者の更新について
施設の指定管理者の指定期間満了に伴う更新についてでありますが、管理会社は変わっても、そこに働く従業員は変わっていない現実があると聞きます。その場合、前業者に比べてコストダウンをして入札した場合、そのしわ寄せが従業員に来てはいないか、調査したことがありますか。
同じ仕事をして、4月から給料が下がるなどのことがあってはならないと考えますが、いかがでしょうか。
5 社会資本整備の状況について
新年度概算要求の時期であります。既に本県も「政府予算等に関する提言書」を提出しています。その中で、生活排水対策(下水道事業など)や河川整備など九州で最低の整備率、東九州自動車道整備では西九州に比べて大きく遅れている、などという表現になっていますが、現実にそうであろうと思います。その場合、新年度予算要求は良いとしても、何故これらの事業がここまで遅れてしまったのかの検証が必要ではないでしょうか。なぜなら、遅れた原因がわからずして、新しい予算が簡単に付けられるとは考えにくいからであります。
何故これらの事業が他県(地方)に比べて遅れているのか伺います。
6 治水対策とダム建設について
このことについては、すぐる6月議会で土井議員から質問がありました。そのことを踏まえつつ、私は、少し視点を変えて質問します。
国土交通省では、昨年12月に「今後の治水対策有識者会議」を設置し、「できるだけダムに頼らない治水」への政策転換を進めるという考えに基づき、新たな評価軸及び総合的な評価の考え方を検討し、これを踏まえて、今後の治水理念を構築し、提言することを目的として検討を進めています。本年7月には全国84ダムの検証手順を定めた中間取りまとめ案を作成し、対象ダムに本県の玉来ダムも上がっています。この秋にも国土交通省が事業主体に検証を指示・要請し、作業が始まることになっています。
そこで玉来ダムについて伺います。
(1)玉来川の治水対策について
治水対策については、ダムありきではなく、堤防のかさ上げ、遊水池の設置など幅広く論議すべきと思います。すでに川幅の拡幅、河床掘削など河川改修は進んでいるようにありますが、玉来川における治水対策はどの程度進んでいるのか、その現状を伺います。
(2)玉来ダム建設について
ア 県事業評価監視委員会の検討状況について
次に、県事業評価監視委員会の検討状況について伺います。玉来ダムの検討については、平成15年4月の検討時点では、総工費222億円、その後詳細設計で変わることがあるということになっていますが、その後の検討結果があればお答えください。
イ 経費の支出状況について
また、現在建設予算総額の9%を支出しているとのことですが、支出の内訳は何でしょうか。
ウ 地元説明について
ダム建設に当たっての地元説明会はどのように行われているのでしょうか。地元の意見は必ずしもダムありきではないようですが、流域の皆さんとの話し合いは、どの程度行われたのか伺います。
エ ダム建設の現状について
ダムによる治水対策は、建設費が高額なこと、将来にわたりメンテナンスが必要なこと、ダムそのものの耐用年数が限られていること(例えば建設後100年とか150年)などで改築あるいは、撤去しなければならないことなどのリスクが大きいのではないかと考えます。
玉来ダムは治水対策としてのダム建設ですが、そのほかの方法(治水対策)について、検討されたのか。また、事業採択は平成3年度と聞きますが、その後20年経っています。時代の変化及び環境の変化についての、見直し・検証は行っているのか伺います。
<再質問>
治水対策では、河床掘削、河川清掃などによる流量確保も一助ではないでしょうか。その点からすると玉来川の河川清掃は、まだまだやることがたくさんあるようであります。葦が至る所に繁茂している、中には大きな気が茂っているところもあります。これらを取り除くことも治水対策になると考えますがいかがでしょうか。伺います。
また、山林・里山の荒廃も目立っている、これらについても治水対策として、手入れをすることにより、山林や里山の保水力をた高めることにつながると考えますが、いかがでしょうか。
7 大入島架橋について
次に、佐伯の大入島の架橋について質問します。
唐突な質問に見えますが、県の考える公共インフラの整備をするときの優先順位について、考えてみたいと思います。
大入島の架橋構想については、1979年(昭和54年)に地区の会長さんが、佐伯市長、市議会議長、佐伯土木事務所に陳情したのが始まりです(玉来ダムは1985年)。この間、平成6年から8年度に調査費6千万円をかけて、建設費160億円でルートなどの試算ができています。平成9年6月には佐伯市議会において、架橋の早期着工を求める決議を採択。また、県議会においては昭和57年に架橋の請願を採択しております。
大入島では、昭和30年に3,750人いた人口も、現在では1,000人を切る状況となっております。救急医療、通学、通勤いずれも不便を感じ、対策が必要な状況であります。要望を始めてから30数年が経ちます。地域のインフラ整備について、もろもろ考えはありましょうが、ここらで何らかの結論を出すべきではないでしょうか。
現在までの検討経過と今後の取り組みについて伺います。
8 ひとり親家庭の医療費助成について
最後に、ひとり親家庭の医療費助成事業について伺います。
重度心身障害者医療費給付事業については、昨年の第4回定例会で佐藤議員より質問がなされました。今回私は、ひとり親家庭について、質問をいたします。
いずれも、償還払いとなっておりますが、両者とも現物給付を求める声が多く聞かれます。償還払いでは、障がい者を抱えていたり又はひとり親家庭の場合、勤めがあれば昼間の勤務時間に、役所への申請は非常に困難な状況にあります。これらの解消策としての現物給付であります。ひとり親家庭の医療費助成については、全国的にも28都道府県が現物給付を導入しております。是非、ひとり親家庭への現物給付実現に向けての検討をお願いしたいと思いますが、県の考えをお伺いします。

<再質問>
国民健康保険の対する国庫支出金、減額処置がとられるとのことでありますが、このことは、国に提言し変えさせることが必要ではないでしょうか。伺います。
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