平成19年3月 第1回定例県議会 一般質問

 42番県政クラブの梶原九州男です。今期最後の一般質問をいたします。

 本日一番の質問でありますが、後の3名がそれぞれ今季限りで、ご勇退を表明されております、今期を限りに、ご勇退されます先輩議員の皆さんの、これまでのご指導にお礼を申し上げますと共に、今後のご健勝とご活躍を県政クラブ一同と、お祈りいたします。あわせて、退職される職員の皆様方にも感謝申し上げます。私はもう一回挑戦を致しますのでお間違いの無いようによろしくお願いいたします。 また、その他の議員の皆様方には、次期の議席を目指して日夜努力していることと拝察いたします。広瀬知事におかれましても、再出馬されるとの意思決定をされ、県民が主役、県民党を標榜する中での、連日の活動ご苦労様です。議員・知事それぞれに、ご健闘をお祈り申し上げます。

 それでは早速質問に入ります。

まず、今後の県政についてであります。 広瀬知事は、4年前、就任以来「安心・活力・発展」をキーワードに、その基盤となる行財政改革に取り組み、多くの成果を挙げてまいりました。また企業誘致も、これまでにない成果を収め、大分県に活気を取り戻してきました。そのことについて高く評価をいたしております。 そんな中、今次、県知事選挙に出馬表明をされ「安心・活力・発展」の大分県を創るために「挑戦」をすることを宣言されました。「安心」は「安心して心豊かに暮らせる大分県」、「活力」は「知恵と努力が報われる活力ある大分県」、「発展」は「人材あふれる発展の大分県」とあります。そのことも良く分りますし、同意できます。
 ただ、未来の大分県をどのようにしていくのか、「安心・活力・発展」の施策を展開した後の大分県はどんな姿になるのか、どんな大分県を創るのかを、もう少し分りやすく、私たちがイメージできるように、ご説明いただければと思います。例えば、あくまでも利便性を追求し、都市化を目指すのか。又は、田舎を逆手にとって、ロハスやスローフードなどの拠点として、癒しの里としての大分を目指すのか、その他の目指すべき大分の姿があるのか、ということであります。
 私たちは、今回の統一地方自治体選挙において、大分コントラクト(ローカルマニフェスト)をつくり発表いたしました。初めての試みであり、すべての政策を網羅することは出来ませんでしたが、思いを伝えることは出来ていると考えます。これからも県民の皆様方のご意見をお聞きし、変更するところは変更し、修正を加えながら県民の皆様方の政策として、県民中心の大分県づくりに、まい進いたしたいと考えています。
 そこで質問ですが、「安心・活力・発展」の大分を創るために、向こう4年間に知事が行おうとする、重点施策についてどのように考えているのか。また、将来の大分県の姿をどのようにイメージしているのか、知事の思いをお聞かせください。

次に、県内景気について伺います。

 さて、景気は回復基調にあるといわれております。大手製造業を中心に確かに利益を出し好調に推移しているようです。県税収入も予想を上回る勢いで伸びていると聞いております。それらの皆さんの頑張りには、敬意を表しますし、感謝いたしております。しかし一方で地場中小零細企業を中心に、景気の回復感が薄いし、感じていない業種もあるようであります。
 そんな中、知事は今年の新年互例会の挨拶の中で、これまでの景気回復は大手製造業中心に、設備投資などで担ってきたが、これからは個人消費を喚起することで、景気回復の勢いをさらに続けなければならない旨のご挨拶をされたと記憶しております。私も個人消費を喚起することで、景気の下支えをすることには異存はありませんし、むしろそれが健全な経済活動ではないかと素人ながらに考えます。
 ただ問題は、個人消費をどのように喚起していくのかということであります。
 最近の消費不況といわれた原因は、ひとつにはゼロ金利政策、一説には1991年の家計の受け取り利息が38.9兆円で、2002年には4.7兆円といわれており、超低金利で取りそこなった利息は、約10年間で180兆円から300兆円といわれております。
 他方で最近の税制改正により、「配偶者特別控除の見直し」「老年者控除の廃止」「定率減税の廃止」など全体で4兆円の増税になったといわれております。これらも消費を抑える要因となり、さらには年金をはじめ社会保障制度に対する将来不安があります。
 また、労働者の賃金は減少傾向にあると同時に、労働分配率が低下し、特に資本金10億円以上の大企業では、労働分配率を55%まで落とし、他方では、株主に対する支払金と、役員給与は手厚くしたといわれております。支払い配当金は10年前の3倍となり、役員給与は過去のピーク時を12%も上回ったと伝えられています。しかも「偽装請負」「サービス残業」など、大企業の「法令違反」が目立ち、いずれも「二極化・消費不況」の要因となっていると分析している方もおられます。
 そこで、大分県における景気の現状をどのように分析しているのか、内閣府が調査した平成15年度の都道府県別の経済成長率では、大分県は5.1%で日本一、県民一人当たりの所得も九州一といわれております。これらは非常にありがたいことでありますが、その実感が県民に果たしてありましょうか疑問であります。
 それとも、富裕層と貧困層の格差が大きくなっており、私は貧困層の方たちの立場だけ見ているのでしょうか。
 私は、平成18年第一回定例会で代表質問を行い、格差社会に対する認識について伺いました。その際、知事には、経済のグローバル化の中で日本企業がこれに勝ち抜くことが大切である。しかし、企業は競争に勝ち抜き利益を上げることを目的としているわけではなく、株主への利益還元のほかに、従業員福祉、社会への貢献ということも目的としているはずです。従って企業も地域社会の発展に、貢献していただかなければなりません。二極化していく社会は、私も好ましいことではないと考えます。と答えていただきました。
 景気回復を名実共に感じるには、県内中小零細企業の皆さんが、元気を取り戻すために、経済活動へ積極的に参加することが必要であり、そのための方策が求められていると思います。
 そこで、質問ですが県内景気の現状と、個人消費喚起の方策並びに、その他の景気対策について、お伺いします。

次に行財政改革について伺います。

 知事の行革に対する取り組みに対しましては、よく理解をしているつもりでありますし、取り組む姿勢についても高く評価しております。そこでその成果と今後について伺います。
 先ず県債残高についてでありますが、平成18年度当初予算では、前年度比マイナスになる、つまり36年ぶりに県債残高が減少するとの発表でありました。予算段階ではその通りで評価できるものでありましたが、決算見込みではどのようになるのかと、関心を持っていましたが、わずか3億円ではありますが減少するとの報告であります。このことは高く評価いたします。一方、平成19年度予算では骨格予算との関係で、県債残高は9,870億円と一兆円を切ることになっておりますが、肉付け後には一兆円を超えると想定されているようであります。平成19年度肉付け予算後の残高見込みについて、さらには県債残高を減少させる、行財政改革の取り組みについてどのようにしていくのかお尋ねします。
 次に、県職員の退職後の再就職について、その就職先を公表するとの事であります。また、人材バンクを作り再就職希望者の情報を外部からの求人に対して提供するとしています。再就職先の公表では、課長級以上を公表すると考えているようです。このことは、官製談合などが他県で発生しているものを、大分県からは出さないという意気込みの表れととって良いのでしょうか。また、国の基準との関連はどのように考えているのか、具体的な取り扱いや経緯についてお尋ねします。

 次に、職員配置について伺います。
県の予算規模が縮小する中で、職員削減も行われてまいりましたが、予算削減で大きいのは公共事業費だと感じております。土木建築部の予算は、平成14年度決算で約1,420億円あったものが、18年度2月補正予算では990億円まで、4年間で約400億円30%減少しております。そこで、職員配置について各部の予算規模を加味し、特に土木建築部や農林水産部の公共工事が減少したことに伴う、職員配置をどのように考えているのか伺います。

 次に公契約について伺います。

 公共工事の契約や庁舎管理、指定管理者制度などの委託や請負契約において、低入札が行われることにより、結果として労働者に賃金の抑制、労働条件の悪化などしわ寄せが来てはいないかということについてであります。公正かつ適正な契約をすることにより、工事や管理の品質確保はもとより、労働者も安心して働ける条件ができてくると考えます。
 市役所や県庁が発注する仕事は、今まで安心して働ける職場のモデルでもありましたが、近年、非正規雇用が急速に拡大し、賃金の低下はもちろん、契約期間の短期化や、労働時間の短時間化など、雇用と労働条件の細切れが進んだことにより、雇用不安が拡大しています。請負業者に他地域の事業者が増えていることも問題を深刻にさせています。ある市では、こうした流れに対し「入札制度が広く参加を求めていることから、安易に札だけ入れて帰り、落札したらもう一度来て、地元で人集めをして事業をする。そういった事業者の参加に歯止めをかけるには、入札の参加条件や事業者としての適正基準を含め入り口で規制するしかない」と「公契約条例」の制定を試みたところもあるようです。
 労働者の雇用と賃金をはじめとする労働条件を保障できれば、労働者の生活水準が維持されるだけでなく、消費が上向いて地域の活性化にも繋がる。公租公課の支払いを通じて、自治体の財政や社会保障の基盤が充実したり、住民の安心を保障する公共サービスの質が確保されたりと私たちの生活に好影響が及ぶと考えます。
 このところ相次いだ不幸な事故をなくすには、「少しでも安ければよい」という考えから決別し、委託業者がころころ変わって働き手も変わる、しかもより安い賃金で、長時間働くことを強いられる職場にしてしまうような構造を変えなければならないと考えます。そのためには自治体が民間と契約をするときには、公共の観点から一定水準の雇用や労働条件を確保するルールづくりが必要であり、指定管理者との契約書や一般の契約書などに、労働基準法など労働法に違反した事業者を排斥する欠格条項を盛り込んだらどうかと考えます。
 そこで質問ですが、大分県における公契約において、労働条件を明確にし、違反した事業者を排斥する欠格条項を設けたらと考えます。なぜなら、公契約は民間事業者の請負や委託契約の見本となる契約でなければならないと考えるからであります。当局の公契約に対する考えをお聞かせください。

 次に道州制について伺います。

 道州制に関する質問は、昨年の代表質問でも行いました。
 その際、知事は、道州制の是非を判断するための重要な論点について十分な議論が尽くされていない。その第一は、市町村合併の現状を踏まえて、今は県としてそのフォローアップをするときであって、県域の拡大が適当かどうかのタイミングの問題。第二は、この国の目指すべき形、広域自治体の形をどうすべきか、ということについて、さらに突っ込んだ議論が必要であろう。第三に、住民の視点に立って、なぜ道州制が必要なのかということについて。第四に自立可能な財政構造をどのように確保するのかということである。これらの視点について、今後とも全国知事会、九州地方知事会などで、道州制の是非を含めて議論していく、との答弁でありました。
 その後、九州地域戦略会議の中の道州制検討委員会が、道州制の必要性と九州が目指す姿及び課題について九州各県と経済界の共通認識を取りまとめ、昨年10月に九州地域戦略会議へ報告しております。
 さらに、知事は昨年10月25日に、福岡市の西鉄グランドホテルにて「九州の挑戦・新たな発展に向けて」と題して、講演を行っておられます。その中でも、道州制について触れられております。11月6日の記者会見では、「道州制は将来あり得ることを前提に議論したほうが良い。また、大きな流れの中で議論したほうが良い」と発言されておりました。
 そこで、道州制検討委員会が報告した内容を見ると、道州制の必要性については、地方分権社会の実現として、産業政策・社会資本整備などの権限と財源を国から「道州」へ大幅移譲する道州制を導入すれば、地方のことは地方で決めることが可能になり、閉塞状況にある地方を再生し、個性豊かで活力ある地域社会を形成することが出来る。また、九州が道州制を目指す理由として、「九州を活性化し住民の暮らしを豊かにする」として、その内容は、「九州は巨大な中国市場など近隣アジア諸国との連携を重視し、域内の産業連携を強め、取引や資金などの域内循環を高める政策を実施し地域経済の活性化を図る」他5項目の理由及び内容を挙げております。
 次に、九州が目指す姿として、次の4つを掲げております。一つ目はポテンシャルを生かす九州として、「九州のことは九州で決めることで、住民の満足度と企業活動の自由度を高め、東アジアの拠点として繁栄する魅力と活力のある九州である」とあります。二つ目に、道州制の目的は、「九州を活性化して人々の暮らしを豊かにする」ことであり、その目的達成のために、生活、経済、国際、社会資本、人材、環境、行政の7分野のビジョンを掲げています。生活の分野においては、安全・安心で豊かな暮らしの出来る九州を実現するとし、具体例として、九州のどこに居住しても一定の水準以上の福祉、医療などのサービスを受けられる体制整備などについて述べています。三つ目に、九州における道州制のイメージでは、再編のあり方として、九州を広域的に再編してひとつの道州とし、国と地方の役割分担に基づいて、国および国の出先機関の権限と財源を、道州府に移譲し、国の出先機関は廃止する。その他にも、自治のあり方、多極型九州の形成、道州の区域、大都市の位置づけ、州都のあり方などについて述べています。四つ目に、国、道州、市町村の役割分担では、「国、道州、市町村の役割分担は、道州と市町村の自主財源確保の基となる重要な事項であり、「地方分権改革推進法」制定の動向などの政策を踏まえながら、今後具体的な検討を行う必要がある」としています。
 次に、道州制の実現に向けて、「道州制導入に向けた仕組みとしては、九州が目指す道州制を実現するために国、道州、市町村の役割分担の明確化と分担する役割に応じて地方自治体の自主財源を確保するための仕組みづくり、さらに道州制を支える市町村の行政能力を強化するための仕組みづくりが必要である」としています。また、国民的議論を喚起するための方策としては、「国民の道州制に対する関心を高めることと、全国ブロックで道州制論議を活発化させること、さらに政治家や政府に働きかけることが必要である」としています。
 次に、道州制導入に伴う懸念について、「地域のアイデンティティの消失、九州全体の画一化、道州内の地域間格差、県単位で事業展開している企業の競争激化等の問題」があげられております。
 今後の道州制の検討に関し、九州地域戦略会議として議論を続けるため、この委員会の設置期間を今月末まで延長し、道州制の内容、期間及び組織等について検討を行うこととしています。
 以上のことを踏まえ、大分県として九州地域戦略会議にどのような姿勢で参加しているのか、また、大分県として道州制についてどのように、取り組んでいくのかお伺いします。

 次に旧町村部対策について伺います。

 新合併影響調査報告書が昨年12月に出されました。新市は、いろいろな不安を抱えての出発であったと考えます。特に、旧町村のみの対等合併をした地域は、新市長選びに始まり、議会の構成、新市の施策の展開と、いずれも初めての経験で大変なご苦労があったものと推察いたします。そのような中、県が支援を行うための影響調査を行い、住民の要求に応えるべき施策を具体的な形でまとめられたことに感謝いたします。また、その調査は今後も継続的に行われるべきものと思っております。
 今回は2回目の影響調査であり、前回調査の結果を受けて、すでに諸施策を展開してきています。特に平成18年度予算では、52事業、369億円の旧町村部対策事業を予算化し、旧町村部への優先採択・重点投資を行ってきたところであります。
 その成果について、もちろん事業を継続中でありますから、すべてが報告できるわけではないと思いますが、現段階での旧町村部対策事業の進捗と成果について伺います。
 また、影響調査では、県の今後の対応として12項目が、示されております。旧町村部の不安や懸念の払拭に向けての取り組みであります。是非充実した取り組みをお願いしたいと考えます。そこで、今後の課題をどのように捉え、取り組もうとされているのか併せて伺います。
 また、消防団員の確保対策であります。昼間消防の機能低下を防ぐため、団員OBの活用や女性団員の確保対策を検討するとなっております。大切なことと考えますが、検討ではなくして、対策を講じなければならないと考えます。具体的にどのようにしようとしているのかお尋ねします。

 

知事以下執行部の真摯な答弁を期待し質問を終わります。ご静聴ありがとうございました。

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