| 5-(2)少子化対策について 答弁者 福祉保健部長
近年、女性の働く割合が高い都道府県ほど、出生率が高いことが明らかになっていますが、本県は、九州各県との比較において、30歳代前半の女性の有業率が福岡県に次いで低く、子育てと仕事を両立できる環境の整備が大きな課題です。
このため、育児休業制度の一層の普及に努めるとともに、新たに、子育てしやすい職場づくりをめざす一般事業主行動計画の策定・実践や子育て家庭への割引サービスの提供等、企業の主体的な取組を促してまいります。
また、安定した雇用の場の確保が必要であることから、企業誘致を積極的に進めるほか、「ジョブカフェおおいた」による各種の就職支援を引き続き行っていきます。
さらに、働きながらも安心して子育てができるよう、多様化している就業形態に対応して、延長保育や休日保育、病後児保育など多様な保育サービスの充実に努めます。
また、病気や急な残業等の際に、会員制で子育てを助け合う「ファミリー・サポート・センター」や、小学生を対象とした「放課後児童クラブ」の設置を促進するなど、地域ぐるみの子育て支援体制を構築してまいります。
今後とも、関係部局と連携して、若い世代が家庭を築き、子育てしやすい環境づくりを総合的に推進してまいります。
6-(1)食料自給率について 答弁者 農林水産部長
食料の安定供給、安全保障といった観点から、国においては、食料自給率の目標を定め、毎年度その実績を公表しておりますが、その際、県別の自給率も併せて示しております。
それによれば、本県の食料自給率は、近年、カロリーべ一スで55%前後で推移しています。この自給率は、その県の消費実態を正確に反映したものではなく画一的な試算となっていますので、カロリーの高い米や麦等の生産量が多い県は、高い率になる傾向があります。このため、台風被害などの影響で米の生産量が減少した本県の平成16年度の数値は、概算値で47%と落ち込んでおります。
このようなことから、本県では、数値の水準自体に左右されることなく、「県民の求めに県内生産が応えていけるようにすること」、「県内で生産されたものが県民に愛用されること」、この両面からの取組が重要だと考えております。
そのためにまず、安全・安心なものづくりを進めます。減化学肥料・減農薬で栽培された「e-naおおいた農産物」の生産拡大や、肉用牛に与えた飼料まで明らかにする新たなJAS公表制度の普及を図ります。また、まとまった耕地が少ない本県では、農地の有効利用が極めて重要であり、水田裏作や遊休農地の利活用を推進することにより食料生産力を高めていきます。
次に、地産地消を県民運動として定着させ、県産品の地元での消費拡大をさらに促進させます。学校給食等への県産食材の利用促進や直売所の活性化に向けたネットワークの形成支援、地元量販店とタイアップしたフェアの開催などの取組を強化します。また、広報誌「旬の道」や「とよの食彩愛用店」を活用した産地情報の発信に加え、来年度からは新たに「地産地消の日」を設定し、量販店や飲食店等流通関係者と一体となって県産農産物利用の気運を盛り上げていきます。さらには、地元の食品加工業や外食・中食産業の二一ズに応える新たな原料供給産地の育成にも取り組みます。
このような取組により、「食」と「農」の距離を縮め、県民に選ばれるものづくりを通じて県内自給の向上に努めてまいりたいと考えております。
6-(2)森林保全について 答弁者 知事
先般、国主催の「21世紀の森林整備の推進方策のあり方に関する懇談会」に委員の一人として参加し、林業の活性化が森林の整備には不可欠であること、長期育成循環林への転換が必要であること、木材の流通・加工システムの構築が急務であることなどについて主張してまいりました。これらの点は昨年取りまとめられた中間報告に盛り込まれたところであり、今後、森林・林業施策の基本的な方向となっていくものと考えております。
これまで森林は、伐採、植林、保育、間伐という持続的な林業生産活動を通じて守られてきました。しかし、山村の過疎化や高齢化、長期にわたる木材価格の低迷などにより、間伐などの管理が行き届かない森林や再造林放棄地などが増加しております。
このように、林業経営のみに依存するだけでは森林を保全・整備することが困難になっており、このままでは県土の荒廃につながりかねません。
そこで、水土の保全など多面的機能を持つ森林を健全な姿で次世代に引き継いでいくため、次の4点について、重点的に取り組んでいきたいと考えております。
まず、1点目としては、消費者の視点に立ったものづくりを進め、県産材の需要拡大を図り、林業生産活動を活性化し、森林整備に結びつけていくことです。
このためには、原木流通の合理化や、製材工場の大型化などに取り組むなど、生産・流通・加工システムの抜本的な改革に着手し、消費者の求める使い易く、高品質で、国際競争にも耐えうる価格の木材を安定的に供給できる体制を整備していきたいと考えています。
2点目は、県民生活の安全の確保の観点から、水をはぐくみ、災害を防ぎ、県民の暮らしを守る森林づくりを進めることです。健全な森林づくりに欠かせない間伐や広葉樹を活用した森林整備を進めるとともに、災害発生が懸念される森林において、治山ダムなどを整備してまいります。
森林の伐採方法についても、これまでの40年程度の皆伐から、定期的な抜き伐りを行い、伐採時期を延ばす長期育成循環林への転換を推進し、森林機能の維持と木材生産とを両立させる森林づくりを進めていきたいと考えています。
3点目は、森林環境税の活用などにより、県民の理解と協力の下、森林を保全していくことです。NPO、ボランティア団体との協働等により県民総参加の森林づくりを進めていきたいと考えています。
4点目は、森林を守る活力ある担い手を育てることです。
県内には、積極的に活動している森林組合に加え、森林整備に総合的に取り組んでいるトライウッドやFSG日田のほか、臼杵市野津町、中津市本耶馬渓町などで新たな担い手の芽が育ちつつあります。
今後とも、林業者や小規模な林業事業体の組織化や低コスト林業推進のための林業機械の導入支援などを行い、自らの知恵と工夫で地域を支える意欲的な担い手を育成していきたいと考えております。
なお、議員ご指摘の森林整備地域活動支援交付金は、森林整備に不可欠な現況調査や作業道の補修などの地域活動を支援する制度でありますが、平成18年度で終了することとなっております。国では、今後の制度のあり方等について検討しているところであり、平成19年度以降の制度の継続や交付対象の拡大について、引き続き国に対し強く要望していきたいと考えております。
7,雇用形態変化への対応について 答弁者 商工労働部長
本年1月に公表した雇用形態等実態調査により、県内でも全国と同様に、雇用が多様化している実態が明らかになりました。雇用の多様化については、昨年8月に「変わる雇用と人づくりシンポジウム」を開催したほか、本年1月には労使代表との意見交換会を実施するなど、これまでもその原因等について議論してきたところです。
その結果、この問題は多方面から検討を加えることが必要であり、多様化の原因についても単純には捉えられないと考えています。
例えば企業が厳しい経済情勢の中で賃金水準の高い正規採用を控えてきた結果という見方もある一方で、国の独立行政法人による高校生の進路決定に関する調査で「一つの仕事にとどまらず、いろいろな仕事をしたい」「自分に合わない仕事ならしたくない」等の回答が多くあったように、働き手の意識の変化や働き方の選択の結果という見方もあります。
また最近では、非正規社員という状態が固定されたまま雇用されるのでほなく、県内の大手進出製造業にみられるように、企業の生産性向上と社員のモチベーションアップという両面から、派遣・請負社員であっても高い評価を受けた者を正規社員に登用するという方針を打ち出す企業も現れています。
雇用される側から見て大切なことは、個々人がその適性に応じて十分能力を発揮できる機会が増加し、希望の就職先を見つけ、安心して働けるような受け皿が多く存在することです。
そのため、県としましては、企業誘致や地場企業のビジネスチャンス拡大等を図るとともに、「ジョブカフェおおいた」における就職相談や人材育成研修の実施などを通じて、正規社員を含めた雇用の場を広げていきたいと考えています。
8-(1)犯罪の発生状況と抑止対策について 答弁者 警察本部長
犯罪の発生件数は、平成元年から9年まで1万件から1万2千件の範囲で推移していましたが、10年から急激に増加し、15年には戦後最高の1万7,362件に及びました。
また、犯罪の検挙率も、13年に、25%まで低下するなど、危機的な治安状況にありました。
そこで、県警察では、平成15年から街頭犯罪・侵入犯罪抑止総合対策の推進を運営重点の第一に掲げ、警察官の増員、犯罪抑止担当室の新設による体制の強化をはじめ、総力を挙げて街頭警察活動の強化等に取り組んでまいりました。
また、地域住民や事業所などが、防犯活動に取り組む動きが拡大し、自治体も取組みを強化しております。
その結果、平成17年の発生件数は、13,035件で、15年のピーク時と比較して、約4,300件、25%減少するとともに、検挙率も38%に向上いたしました。
そこで、本年も、犯罪抑止総合対策を業務重点とし、官民一体となった取組みを推進することとしております。
具体的には、犯罪発生状況の分析による各種施策の検証や街頭警察活動を強化し、引き続き、自主防犯パトロール隊への支援を行います。
さらに、来年度は、携帯メール配信システムを活用したタイムリーな情報提供を行うこととしております。
今後とも、地域社会と一体となって、犯罪抑止の機運を一層高め、諸対策を推進してまいります。
8-(2)警察官の大量退職への対応について 答弁者 警察本部長
警察官の大量退職・採用時代を迎え、経験豊富な警察官の退職や新人警察官の現場への大量配置等に伴い、現場執行力の低下も懸念されているところであります。
こうした状況を踏まえ、昨年6月に「大分県警察次世代育成プログラム」を策定し、組織的・体系的な取組みを行っております。
新人警察官をベテラン警察官に代わる戦力として早期に育成するため、実戦的教養やフォローアップ体制を確立し、各教養段階において新人警察官の考査を実施し、その結果に基づき個々の再教育プランを策定するなどの対策を講じております。
具体的には、指導教養期間を採用直後の警察学校での教養のみならず、職場配置後も含めた採用後3年間と、ほぼ倍の期間に拡大し、本部執行部門による通信教育や弱点の補強に向けた各種講座を設定して個々の履修状況に応じた指導を強化しております。
また、ベテラン捜査員等を指導者に指定して教養を実施するなど、警察技能の伝承に努めているところであります。
あわせて、捜査支援資機材の高度化を含めた治安基盤の充実や業務のOA化による現場活動の強化、さらには業務能率の向上などを目的とした職場環境の改善にも、組織を挙げた取組みを行っております。
これらの取組みに当たっては、常に効果を検証し、その結果に基づいて施策を見直しながら、更なる充実と改善を図り、大量退職期においても県警察の持てる力を最大限に発揮し、県民の負託に応えてまいります。
9-(1)教育における地方分権について 答弁者 教育長
議員ご指摘のとおり、教育における分権を進め、特色ある教育を展開するためには、教育委員会が子どもや地域の実態を的確にとらえ、諸課題の解決を図るための取組を主体的・創造的に推進することが極めて重要であると考えております。
このため、「安心・活力・発展プラン2005」において、「明日の大分を築く心豊かな人づくり」を掲げ、学校・家庭・地域がそれぞれ本来の教育機能を十分に果たし、相互の信頼と協働による教育改革を推進することとしています。
高等学校においては、生徒数の減少や多様な学習ニーズに対応した「高校改革推進計画」に基づき、総合選択制高校や併設型の中高一貫教育校など、特色・魅力・活力ある学校づくりを積極的に推進しているところです。
一方、市町村においても、特色ある教育改革が進められており、豊後高田市では、子どもの学びの場を広げる「学びの21世紀塾」を開設しており、宇佐市では、毎月19日を「教育の日」と設定し、全市をあげて学校開放に取り組んでおり、また、大分市では、小中一貫教育校や学校選択制等の特色ある学校づくりの検討を進めるなど、それぞれの地域に根ざした主体的な取組が展開されております。
今後とも、市町村教育委員会との連携はもとより、地域の実情に応じた教育改革を着実に推進することにより、県民に、より信頼される学校づくりが私どもに課せられた使命であると考えております。
9-(2)奨学金制度の拡充について 答弁者 教育長
現在、高校生を対象として緊急支援奨学金事業と育英奨学金事業を実施しております。
緊急支援奨学金事業は、平成14年度に長引く不況に伴い雇用情勢が厳しい中、勉学意欲がありながら経済的理由により修学が困難な高校生を支援するため開始したものです。
また、育英奨学金事業は、本年度から従来日本育英会が行ってきた高校奨学金事業を引き継いだものであり、2月末現在で合わせて1156人に奨学金を貸与しております。
これらの奨学金事業では、高校入学前や入学後の募集のほか、保護者の失職等による家計の急変のため、緊急に奨学金が必要になった場合には、随時奨学金の貸与を行っているところです。
次に、来年度から実施することとしております通学費用に対する奨学金制度は、高校改革推進計画に伴い遠距離通学となる生徒を支援するため、多くの保護者からの要望を踏まえ、緊急支援奨学金事業の中に新たに設けたものです。
具体的には、所得基準は世帯の全収入が生活保護世帯の基準額の1.5倍以下としており、1ヶ月の通学費が1万円以上2万円未満では5千円、2万円以上3万円未満では1万円、3万円以上では1万5千円を貸与することとしております。なお、自宅から通学することが困難なため下宿などをする生徒も対象とする予定であります。
9-(3)学校、家庭、地域の連携による教育について 答弁者 教育長
規範意識の低下や基本的生活習慣の欠如など、子どもたちをめぐる様々な問題が指摘される中、学校・家庭・地域が相互に連携し、子どもの教育に取り組むことが重要であります。
そのため、幼稚園からのPTA活動への参加促進や、PTAの父親部会の設置による父親の子育て参加の促進を図っております。
また、学校の空き教室等を活用して、子どもたちが地域の人々とともに、様々な体験活動や異年齢の子どもたちとの交流活動を行う「子どもの居場所づくり」を通じて、子どもたちの社会性や主体性の涵養を図っております。
さらに、学校においては、保護者や地域の方々に学習活動サポーターとして協力いただくことなどを通じて、学習意欲の向上とともに、児童生徒のマナーの向上や豊かな心の育成を図っているところであります。
一方、生活環境部を中心に、大人が変われば子どもも変わる」をスローガンに大人のあり方を見直し、県民総ぐるみで青少年を育成する県民運動の展開を予定しており、来年度は、あいさつ運動や公共マナー向上運動に取り組むこととしております。
今後とも、学校・家庭・地域の三者の連携を一層強化し、明日を担う心豊かな子どもたちの育成に努めてまいります。
10-(1)大分駅付近連続立体交差事業について 答弁者 土木建築部長
先ず、高架の完成時期ですが、豊肥本線及び久大本線については平成20年度、日豊本線は23年度を予定し、現在、計画的に工事を進めているところです。
次に、跨線橋の撤去については、工事期間が重複しないよう、春日跨線橋を21年度に、大道跨線橋を22年度に順次撤去し、交通への影響を最小限にとどめることにしております。
撤去時の交通対策については、迂回路として活用できる庄の原佐野線や大分市施行の六坊新中島線を撤去時までに整備し、交通の分散を図る予定です。
また、これらハード施策だけでなく、咋年2月に国土交通省、県警、大分市やバス協会などの交通関係機関からなる「大分駅付近連続立体交差事業交通円滑化検討部会」を設置し、公共交通機関の利用促進や時差出勤などのソフト施策の可能性について、検討してまいりました。
具体的には、昨年6月に、大分市内の74事業所に通勤者アンケート調査を実施し、63事業所から6,765名の回答を得ました。
この中で、バス、鉄道等への利用転換が19%、時差出勤などへの参加意向が63%あることが把握できました。
この結果を踏まえ、大分市と連携を図りながら、関係事業所に協力依頼をすることにしています。
今後とも、広報紙やマスコミなどを通じ、ソフト施策の重要性とその効果をお知らせし、ハード施策と連動した効果的な交通対策を実施してまいります。
10-(2)庄の原佐野線整備事業について 答弁者 土木建築部長
国道210号の椎迫交差点から国道10号までの間については、平成20年の供用開始を予定しています。
国道10号から大分川を渡り、下郡までの間については、16年3月に調査区間に指定されており、今後は、まず事業化の前提となる整備区間への指定に向け、関係機関と調整を図ることとしています。
また、下郡から佐野までのルートについては、将来の市街地形成や交通の動向などを見極める必要があり、今後の研究課題として検討してまいりたいと考えています。
10-(3)大分市中心部の幹線道路整備について 答弁者 土木建築部長
これまで、別大国道や臨海産業道路の6車線化、国道197号バイパス、さらには国道210号のホワイドロードや羽屋地区の拡幅など、幹線道路の整備を行ってきたところです。
しかしながら、国道10号や国道210号などの主要な幹線道路が大分市中心部から放射状に伸びているため、朝夕の流入・流出交通の集中により渋滞が発生しており、これらの交通問題を解決することが課題となっております。
このため、国土交通省では、国道10号宮崎交差点における渋滞を解消し、下郡方面へのスムーズな交通の流れを確保するため、21年度の完成を目途に、右折などの車線を大幅に増設する交差点改良に取り組んでいるところです。
また、県においても、大分駅周辺の交通円滑化を図るため、連続立体交差事業や庄の原佐野線、下郡中判田線などの整備を進めており、これらと一体となった市道の整備による交通の分散を図ることが重要であります。
そのため、国土交通省、県、大分市で構成する「大分県幹線道路協議会」において、幹線道路の機能を最大限に発揮する道路ネットワークのあり方について検討しているところであり、それぞれが役割分担を図りながら幹線道路ネットワークの構築を進めてまいりたいと考えております。
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