平成15年 第2回定例県議会 代表質問
40番梶原九州男です。県政クラブを代表いたしまして質問を致します。

 まず、広瀬知事におかれましては、先の知事選で激戦を勝ち抜かれ、見事当選されました。県政クラブを代表いたしまして、心からお祝いを申し上げます。県政には課題山積ではありますが、広瀬知事の高い見識と、暖かい人間性、そして何よりも大きな行政経験で、21世紀の大分県を新しく創っていってほしいとご期待申し上げます。
 私達、県政クラブも3名の再選、1名の新人とそれぞれの地域で、厳しい戦を勝ち抜き貴重な議席を頂きました。県民の皆様に改めて厚く御礼を申し上げますとともに、少数ではありますが県民の皆様方の期待に答えるべく精進・努力いたしてまいります。執行部の皆様、先輩そして同僚議員の皆様方の、ご指導を宜しくお願いいたします。昨日自民党、社会県民クラブと質問を致しましたが、質問の内容もさることながら、広瀬知事の答弁とりわけ、財政問題については誠意が感じられ、率直な答弁に感動すら覚えました。本日はさわやかな気持ちで質問させていただきます。ただ一部重複いたしますが心をこめて質問いたしますので宜しく御願いします。

 まず、時代認識についてであります。
 共生の時代、環境の世紀、情報化時代など様々な呼称を使って表現されている21世紀ですが、望む方向が同じであっても時代認識がまちまちでは改革は進まないと思います。そこで広瀬知事が現代をとらえる時代認識について、お伺いを致します。
 私たちの会派は、地方分権が進み、地方が自立し特色を出しながら、大分県民が「大分に住んでよかった」と思える社会を創ることを念頭に、押し迫った市町村合併や財政健全化の問題、少子高齢化、過疎化に伴う福祉向上や環境改善の問題などについて、以下の時代認識を持ちながら取組みを致したいと存じます。 
 依然として景気の低迷が続く中、社会の変化のスピードも増しています。消費市場を作り出せなくなった社会で、工業都市が全国的に衰退するという現象がおきております。それは、大量生産、大量消費という高度成長時代の中で、生産しストックし消費を待つサイクルから、必要なだけつくり消費するという、消費者のニーズに合わせたサイクルへ変化した事によるものだと言われております。国家も同じであり、地域で出来ることは特色を出しながら地域独自の文化を育て実施していく、行政も地域が主体となっていくと考えます。
 そこで新しい社会の構成として、環境を重視した情報・知識社会つまり、多くの情報を入手し、本物を見分ける知識と知恵が備わっている社会が到来すると言われております。それは、住みやすい都市や地域を模索しそこに人が集まる、人としての生活を優先するライフスタイルへのシフト、そのための街づくり。都市の持続可能な成長つまり市場メカニズムに依存しない街づくり。また、環境の再生と地域固有の文化を見直す事による都市の再生。さらに行政はマニアル仕事から脱皮し知恵を使った仕事への転換、その為には行き過ぎず且つ行き届いたサービスを行い、レベルの高い人材を育てることが求められていると考えます。
 また、経済の下支えをしている、いや景気の回復には欠かせない、中小企業の活性化と個人消費の回復が急がれます。特に中小企業の最近の状況を、中小企業家同友会の調査を参考に見てみますと、回答企業の65.8%が過去1年間に取引先の倒産・廃業を経験するなど、経営環境が非常に悪化していることを示しています。また、倒産に占める放漫経営の割合は、90年代以降少なくなっていて、経済環境がどん底の中、経営の原則を守る企業が倒産をしていき、中小企業の経営能力に責任を求めることが酷な状態となっていると言われています。また、業歴30年以上の老舗の倒産が4分の1を占めており、これまでの取引条件・慣行・ニーズの変化、すなわち経済構造の転換のあおりをまともに受けたのが原因と言われております。他方、開業の状況を見てみますと、昨年の中小企業白書によれば、創業者は1968年が33万人、1997年が39万人と大差ありませんが。問題は、創業希望者数が50万人から124万人と2倍以上に増えているにもかかわらず実際の創業者数が変わらないことです。それは、創業に必要な資金面の環境が整わないからであります。最近の中小企業への金融面でのグローバルスタンダードの適用は、能力と意欲のある中小企業でもやっていけない厳しい状況であり、いま中小企業の活性化には資金供給の円滑化を目的とした「金融アセスメント法」の制定が不可欠と考える者であります。
 一方、大分県下の経済活動は、地元市町村や県内にのみ市場を依存した企業が多いと言われ、これは交通体系が未整備な時期に出来上がった体質が、インフラが整備されたにも拘わらず改善されていない事に起因しているようです。結果として成長戦略が描けないため、激化する競争に立ち向かえない状況になっているのではないでしょうか。
 今、地方の中小企業の活性化については、プラスアルファの付加価値をつけること、そして本物を提供していくことが指摘されており、基本は文化型産業、つまり生活必需品で地域・民族に密着した産業であり、衣食住を地産地消とすることではないでしょうか。話は変りますが、ドイツのマイスター制度は自由競争の原則に反しているという評価もありますが、ドイツ民族の誇りを持った生活をするための文化を担った産業を残す(価格が少し高くても、質の良いもの、地元の物を使う)ために国民が選択した制度であると考えます。
 残念ながら日本ではすべてが価格にシフトしており、質を見分ける目が育っていないと言うこともあるのでしょうか、どうしても価格により購入態度を決める傾向にあります。家を建てても本物の木であれば、しかも地元産であれば、出来たときも素晴らしいし、手入れをするほど愛着も湧きます。衣食住を中心とした生活必需品で、環境重視、地産地消のシステムの構築を進めていけば、景気対策の一方の課題である内需拡大、そして地域経済の再生は大きく進むと思われます。そういう方向で地域と自治体と中小企業が連携していくことが必要だと考えます。
 そこで住みやすい都市づくりに向けた戦略を述べてみたいと思います。まず生活文化に関わる分野では、環境に配慮した都市政策として路面電車等の低公害車の導入や自動車乗り入れの制限、都心に大学を設置して職業実習を長期に組み込み(例えば、大学を5年生にして、3年が終わった時点で1年間職業経験をし、さらに1年大学で勉強をして卒業するなど)実践向きの人材を育てるなどはどうでしょうか。    
また環境面では河川の改修は自然の(昔の)岸辺に戻す、海岸線を自然に再生する。また自然エネルギーの活用拡大など、長期展望に立った癒しを中心とした新しい街づくりに取り組まれたらと考えます。
 さらに、一次産業の活性化による環境保全と関連の産業起こしも大切であります。地産地消を基本に、安心安全で良質な農・林・水産品の提供、地元の産品を使った料理を提供する飲食店の開業、加工・販売・輸送分野のビジネスの拡大などであります。この事については後ほど各論の中で再度取り上げます。
 さらには人材育成も大きな分野であります。人材育成の中でも学習したことが自己実現できる職場を創る事が求められています。そのためには、学校だけ、教育者だけでの人材育成でなく、企業や地域と一体となった取組みが大切です。
 次に社会保障制度について述べたいと思います。国民生活の安心を支えてきた社会保障制度は今大きな転換期にさしかかっています。日本経済はすでに成熟化の段階に入っており、企業を取り巻く状況も厳しさを増し、サラリーマンやOLたちの雇用や生活の諸環境もリスクが高まる時代が到来しています。とりわけ、少子高齢化の到来という大きな流れの中、勤労者2人で1人の高齢者を支える時代が目前にまで迫り、年金、医療、介護などの国民負担が高まることは必至であります。他方、パート、派遣、フリーター、アルバイトなどの短時間の就労形態で働く非典型労働者の増加は、新たな無年金者、無医療保険者を大量に生み出しており、これは現在の社会保障制度発足時には想定できなかった、制度的な欠陥があることを示しています。
 老後安心して暮らせる社会を実現するためにも、この社会保障制度の充実が必要であります。それは、失業者や非典型労働者も同じであり、老後に安心して暮らせる制度の再構築こそが国民に求められていると考えます。

 以上、私なりの現代の課題についての考えを述べさせて頂きました。
 広瀬知事は「安心」「活力」「発展」をキーワードに、これからの県政運営を行うこととされていますが、まず、知事の「時代認識」についてお聞かせ頂くとともに、公約の実現方策と向う1年間の県政運営方針について御所見を伺います。
 

 次に行財政改革について伺います。
 県債残高は9988億円(15年度補正後見込み)と1兆円間近となっております。県は昨年3月に「中期的な財政収支の見通し」を作成し、我々に示したところであります。それによりますと、公債費は今年度がピークを迎える事になっており、県債残高見込みは9989億円となっております。また、広瀬知事は今回の補正予算で県債残高が1兆円を超えない工夫をされたと報告されました、この1兆円にこだわったことは高く評価しております。これらを踏まえ、今後の財政運営について提言を含め質問いたします。
 まず、国が進めている三位一体改革についてであります。補助金と地方交付税と税源移譲を一体的に見直しをする。国の補助金を削減し、地方交付税を総額抑制し、地方自治体に税源を移譲するものであり、その移譲される税源は補助金削減額の概ね80%程度という議論がされておりますが。これらの改革が進む事による大分県への与える影響はどのようになるのか、またその事による財政の将来見通しはどうなるのかお伺いします。
次に税収についてであります、県税の収入が減少する中、新しい税源を求めることを検討したらと考えます。例えば、環境税や水源税などを創設し、長期的展望に立ち当事者(原因者)負担の原則を導入することも必要な時期になっているのではないでしょうか。これら新たな税源確保について当局の所見を伺います。
 
 行政運営については、従来の管理、調整型の行政から脱皮し、県民の視点に立った、目的達成型行政へ移行すべきではないでしょうか。つまりこれまでの役所が何かをしてやるとの姿勢から脱皮し、県民のニーズを的確に把握しそれを成就させる、その間の量や期間を定め県民との約束として仕事を行なうことが求められていると思います、つまりマニフェスト(県民との約束)の作成。さらには、県民のために何をやったか(アウトカム・成果)が解る指標を作ることや、職員が日常の仕事に取り組む際の理念とスキルを明確にすることも大切と考えます。これらの考えについての所見を伺います。
また、組織については、縦割り行政から総合行政への脱皮が求められております。広瀬知事は秘書課を廃止し知事室を設け、横断的な行政運営に一歩を踏み出されました。そのことは大いに歓迎したいと思いますが、その他の行政機関についてもさらに改善されますよう要望いたします。つまり「県庁は一つ」のキャッチフレーズを県民に発信し、たらい回しの仕事をしない。例えば、国道、県道、市町村道、農道、林道など建設や保全について横の連携つまり、国、市町村や各部局との連携を密に行なうなど無駄をなくすことが求められております。これらの対応について今後の取組み姿勢の答弁を求めます。
 また、行政機構の見直しでは県本体の組織の見直しも大切でありますが、市町村合併が進められる中、各地方振興局を始めとした出先機関の配置の見直し、さらには県の外郭団体の整理統合も必要であります。これらの見直しについてこれまでの検討状況と、今後の計画について答弁を求めます。

 さらに負の遺産(利用者の少ない施設の見直し)との決別も重要であります。ここで大型施設のその後について伺います。「香りの森博物館」「マリンカルチャーセンター」「農業文化公園」「スポーツ公園」「オアシス広場21」などについてであります。利用料金制を取っているのが「香りの森博物館」や「農業文化公園」などであります。ほかの施設は使用料を、県がいったん収入し、委託料として支出しています。施設利用者が減少する中で経営は大変であります。管理運営委託料は5施設合計で平成15年度当初予算では12億3千万円となっております。利用料金制の導入など、それぞれの施設ごとに管理運営のあり方を再検討し経費の節減に努める時期にきていると考えます。尚利用料金制の積極的な活用については、平成14年度の行政監査報告書でも取り上げられております。
さらに、地方自治法の改正により「公の施設」の管理委託先の範囲が拡大され、出資法人に限定されていた公の施設の管理委託について、民間事業者に委託できることとしています。これらの現状を踏まえ、これら大型施設の経費節減に向けた当局の取組み状況を伺います。
また、県央飛行場についても伺います。野菜の出荷量は年々減少しています。販売金額も減少していますし、飛行機での運搬も減少しています。花きについては平成13年と14年を比較しますと、出荷実績、販売金額ともに減少し、飛行機での運搬も減少しております。さらには飛行機での運搬は積み替えが多く、野菜、花きともに荷崩れがして、生産農家があまり歓迎していないとも聞きます。また、県央空港運営については、地元市町村の負担金がありますがそれらは各市町村の重荷になってはいないでしょうか。県央飛行場の今後の見通しを含め御答弁を求めます。

 次に市町村合併に向けた取組みについて伺います。
 平成17年度の合併特例法の期限に向け、県下各地の自治体は任意協議会や法定協議会を設置し取組みが行なわれております。中には当初県が示した合併案とは異なる協議もされており、また協議会内での不協和音も生じているケースもあります。去る11日に急遽、開催された合併支援本部会議でも、これらの対応策について議論されたそうですが、それらを含め現在の取組み状況についてお伺いします。
市町村合併の理念は、新しい街づくりを通じて今の暮しを守り、さらに向上させ、充実した住民サービスを提供することにあると考えます。しかしながら、合併による利便性・行政サービスの向上・効率的な行政運営などの具体的な内容について、住民に対する周知が不足しているように感じています。勿論、市町村が主体的に自主的な合併論議をしていくわけでありますが、県としても市町村とさらに連携を強くして、メリット・デメリットの評価を県民に周知できるよう、そしてそのことにより合併協議が円滑に進むような支援を積極的に行うべきだと考えますが、当局の考えを伺います。
 また、他の市町村と合併の協議を続けながら、一方では起債による大型施設の整備を独自の考えで進めるなど、スムーズな合併協議の妨げとなっている事例があると聞いています。勿論、市町村が自らの責任で事業実施を行うことに異議を差しはさむものではありませんが、合併を控えた段階での市町村の施設整備などについては、県としても指導・助言を行う必要があると考えますが当局の所見を伺います。
 さらに、合併後に活用できる合併特例債(元利償還の7割を国が後年度負担をする)をあてにして「新市建設計画」に事業を盛り沢山に計上しようとするケースもあるやに聞いております。交付税による起債償還時の優遇制度は現在の財政危機を招いた一因でもあり、次世代の負担を強いる特例債の活用は慎重でなければならないと考えます。
 合併特例債の活用についての当局の考えを伺います。
 さらに、合併特例法期限切れ後の対応についてであります。
 例えば合併から外れた自治体はどうなるのか、合併はしたが人口規模が一定規模(国が想定している人口規模が不明であるが)に満たない自治体はその後、さらに合併を続ける事になるのかなどであります。第27次地方制度調査会の中間報告では、「基礎的自治体」のイメージとして「十分な権限と財政基盤を有し、高度化する行政事務に的確に対処できる、専門的な職種を含む職員集団を有する住民に最も身近な総合的行政体」としています。さらには新しい法律を制定し、一定期間さらに自主的な合併を促進するが、現行法のような財政支援処置はとらないとしています。また新法においては、都道府県が合併に関する勧告、合併に取り組む市町村間の斡旋を行なう、としています。そこで、これまで大分県内で自主的に進められてきた合併推進の実態と合わせ、第27次地方制度調査会の中間報告で示された意見を踏まえ、県としてどのようなスタンスで市町村合併に取り組んでいくのか伺います。

次に雇用対策について伺います。
危機的な雇用情勢は、まったく改善の兆しをみせていません。この間の雇用動向の特徴は、高止まりを続ける失業率にとどまらず、新規採用の抑制、中高年労働者のリストラ、失業期間の長期化、パートタイマーなど非典型雇用労働者の急増が顕著になっていることであります。
とりわけ、中高年労働者の失業問題は、自殺者・年間3万人以上、家出者・年間10万人以上と言った急増と合わせて深刻な社会問題となっており、連合のハローワーク前アンケート調査でも政策強化の強い要望が寄せられております。
失業者の悩みは、生活資金、子女の教育費、国保税・年金などの社会保障費負担など、金銭面での困窮に始まり、失業期間が長期化するにつれ、無力感・脱力感が表れ、大半がうつ病に苛まれているといわれております。このような深刻な雇用情勢は、人心の荒廃、自己破産者の増加、犯罪の増加など県民生活にとっても暗く大きな影を落としています。
そこで、まず失業者に対する総合相談体制の確立について伺います。先ほども述べましたが、失業者の悩みは就職活動のみでなく、むしろ金銭・健康・家族関係など、生活面のウエイトが大きいことから、総合的かつ体系的なカウンセリング機能をもった相談体制の確立が重要であります。
こうした状況を受け、国においては東京、大阪などの大都市のハローワークに年金や税務、住宅ローンなどに関する専門相談員の配置を来年度から実施すると発表しましたが、地方でも、当然このような相談体制の確立が望まれるものであり、県においても取り組みを行う必要があると考えますが、当局の所見を伺います。
 また、県独自の融資・助成制度の創設や職業訓練の拡充(クラスの増置・職員の増置など)、住宅ローンの借換支援、福祉処置(生活保護)の予算拡充と要件緩和などに取り組むべきと考えるものであります。 これら失業者に対する措置は主に国の事業として行われてまいりましたが、県民を取り巻く厳しい経済環境にあって、県としても主体的に取り組むべきと考えますが、当局の所見を伺います。

 次に、雇用対策としての農・林・水産業(一次産業)も含めた主体的な雇用創出について伺います。前段で述べたように今や雇用状況は最悪の状態であります。今こそ雇用について知事の強力なリーダーシップのもとで、全知事部局・教育委員会及び県警を含めて、それぞれが雇用創出目標を掲げ、「一所属一雇用創出事業」くらいの目標を具体的に掲げ、新しい事業を起こす、つまり雇用創出を行なう。また、各部局の事業推進においても常に「雇用創出」の視点をもって取り組んだらと考えますが、当局の考えをお答えください。

次に大分都市圏の交通渋滞対策について質問します。
 県都大分市では、大分市への人口の集中や、臨海部に集中する就業地、さらには、周辺市町村からの通勤・通学者の流入の増加など、様々な課題を抱えており、これにより、市内の主要交差点では慢性的な渋滞を招いています。交通渋滞は、安全で快適な道路の利用を阻害するとともに、経済的な側面や環境面からも、道路の利用の如何にかかわらず、そこに生活する全ての人々に大きな影響を及ぼす問題であります。
 こうした状況の中、大分都市圏の交通渋滞の解消を図るため、平成5年度に、県道や国道、市道の道路管理者と公安委員会により「大分県交通渋滞対策協議会」を設立し、対応に努められてきました。
 これまでに、国道197号の南バイパスや東バイパスなどの道路の整備を進めてきており、渋滞もかなり解消されているように聞いていますが、市内の渋滞はまだまだ残っており、今後もバイパスの整備や交差点の改良など道路の整備を進めていく必要があると考えます。
 また、こうしたハード対策だけでは渋滞の解消を図ることは難しく、公共交通機関の利用促進を図るなど、ソフト対策も重要と考えています。
つきましては、これまで進めてきた渋滞対策の効果と今後の方針について伺います。

 次に環境と防災について伺います。
環境問題はいまや世界規模で取り組む緊急な課題になっています。大分県でもISO14001を取得するなど、高い意識のもと取組みを重ねてまいりました。しかしまだ多くの問題があるのもまた環境問題の難しいところだと思います。例として河川のことを述べさせていただきますが、河川改修は計画的に行なっていても、災害は依然として発生しています。河川浄化対策では、漁業の問題や上水道の問題(水の汚染の問題)など、防災と環境両面の対策が必要です。河川と漁場の関係では、川を通じて山のミネラルなどの栄養分を海に運び、上質のプランクトンを作り、素晴らしい漁場を作り漁業を活性化させます。河川の改修の方法いかんでは、降った雨が一時に下流に流れてしまう事により一時に海が栄養過多になり赤潮が発生、その後は栄養のない水の流れが続く事になり、漁場が荒れてしまうという現象がおきています。また、水は適量に常に流れ続けることで栄養化の高い水を作るもので、ダムなどでいったん溜めた水は、海の栄養にはならないともいわれております。
 そこで今後の河川改修は、護岸は自然に近いものにする事や洪水調節用の遊水池の設置などが必要であります。さらに一時に降った雨が流れ出さないためにも、上流域の山林の保全など保水力を改善することが最も重要なことと考えます。このためには下流域の住民の皆さんの理解を得て、つまり下流域の投資を抑えてでも、またCO2を抑制する地球環境保全の観点からも、上流域の森林整備を急ぐ施策が必要と考えますが、当局の考えを伺います。
 また、先ほども触れましたが県はISO14001を取得し取組みを行なっております。市町村にもその取組みについて指導しているところでありますが、これまでの県の取組み実績と市町村における実施状況について伺います。
併せて、県における取組みは県庁の三庁舎のみと聞いていますが、他の出先機関でも取組みをすべきと考えますが、当局のご所見を伺います。

 話題は変りますが「環境の問題では、「知る」ことと「分る」ことは違うということが言われます。人は知っていても動かない、それが分れば動くということであります。少し長くなりますがNPO法人「もしもし地球」代表の吉田順子さんの言葉を紹介します
『いま子供たちに伝えたいことは「知らせる」ことも大切でありますが、「分らせる」ことが大切であり、そのためには、自分の言葉で伝えてくれるちょっと先輩や大人達の存在がもっと必要ではないでしょうか。「日本は世界でも類をみないくらいの大人と子供が話さない国」といわれて久しいそうであります。地域のおじいちゃんやおばあちゃんは一体どこへ行ってしまったのでしょうか。学校が知識の場とするならば、地域はたくさんの人間との体験学習の場であり、さまざまな体験を持った本物の言葉が聞ける場ではないでしょうか。そんな子供のうちから環境に配慮したライフスタイルを覚えることも大切ではないでしょうか。』と吉田順子氏は言っております。
 私も、まさに環境問題は地域ぐるみで取組むことこそが重要であると考えます。地域と一体となった取組みについて今後どのようにしていくのかご所見を伺います。
 
次に、福祉施策について伺います。
まず、少子化対策について伺います。少子化の進展に対する施策については、これまでも多くの議論をしてまいりましたが、今国会で子育て支援に関する、いくつかの法律も出されております。幼稚園と保育園の一元化も取りざたされております。
 さらに今国会で「次世代育成支援対策推進法」が成立いたしましたが、急速に少子化が進展していることから、次代を担う児童が育ちやすい環境を整備するため必要な処置を講じるとして、国が行動計画の指針を策定し、地方公共団体及び事業主(従業員300人を超える事業所の事業主)は子育てしやすい環境を整備する「行動計画」を策定することを義務付けられております。またそれらを支援する、「次世代育成支援センター」の指定や、地域における支援策を協議するための「次世代支援対策地域協議会」の設置などについても規定されており、少子化対策は待ったなしの状況です。
 また、広瀬知事は子育て環境の改善について、今回特段の配慮をしようとしている姿が補正予算の中で見て取れます。保育園をはじめ安心して第三者に保育をお願いするシステムの拡充や改善も大切とは思います。しかし私は、基本的には、親が、ご両親のどちらかが、いや交替でもいいのですが、直接24時間育てることが、もっと良いことだと考えます。人は3歳位までにその人生の大部分の感性を体得すると言われており、3歳児まで親が直接育児を行なうシステムの確立が必要と考えます。育児休業制度を活用して子育てに専念していただくことも大切でありますが、期間が短いこと、職場の理解が得にくいこと、制度そのものが存在しない中小企業が多いことなどから、「未来を担う子供たちのために」地方の自治体が独自に3歳児くらいまでは、親が子育てに専念できる環境をつくりに取り組んではどうでしょうか。
 また、義務教育の無料化も子育てにとって大切と考えます。現在給食費は小中学校とも月5000円程度、教材費が月1000円〜月2000円など個人負担が家計に占める割合も多くなっています。子どもを産む選択肢の一つに将来の教育費の問題が上位に上げられていますが、これら個人負担についても、せめて義務教育期間は無料としたらと考えているところであります。そこで国の施策への対応とあわせ県独自の少子化対策について、どのような取組みをしようとしているのか伺います。

次に、高齢化対策について伺います。
 「健康寿命」と言うのがあるそうであります。日本人の平均寿命は81,5歳(男78.1歳、女84,9歳)と世界一であります。長生きはしたいものですが、寝たきりや痴呆の状態では、あまりありがたくありません。そこでこれらの人手がかかりながら、どうにか生きている人を除いたものが「健康寿命」だそうであります。日本人の健康寿命は73,6歳(男71,4歳、女75,8歳)でこれも世界一だそうであります。「健康寿命と」平均寿命の差は7,9歳であります。つまり人手に係りはじめてから、7〜8年は平均で生きているという事になります。私はこの差を出来るだけ縮めること、つまり「健康寿命」を平均寿命に近づける施策が必要と考えます。そこで健康な高齢者がより健康で長生きするための施策について、当局の見解を伺います。
さらに障害者福祉について伺います。
 障害者福祉についても色々な角度から論議が進んでおりますが、私は今回障害者に対するイベントの見直しを提案します。国際・国内大会を問わず大分で行なわれている大会で、既にその目的を達成しているものはないか見直すべき時が来ていると考えます。その大会のために大きな労力や予算を割いて、他の施策に影響が出てはいないでしょうか。勿論これまでの大会開催が障害者のみならず、障害のない人に与えた感動と勇気といった成果について否定するものではありません。しかし大きな大会には一部のエリート競技者の参加だけであります。もっと障害者個々人に対して気配り、目配りが出来る施策の実行、予算の執行が求められております。福祉の原点は本当に困っている方々へ、行政が手を差し伸べることであると思います。この際、すべての大会をゼロから見直すべきと考えますが、当局の答弁を求めます。

 次に一次産業の活性化について伺います。
先ほども少し触れましたが、一次産業の活性化については、「地産地消」が何より大切であると考えます。地元で取れた農林水産物を食する、加えて使う事も大切です。衣食住すべてを「地産地消」にする、心構えが必要ではないでしょうか。わが国の熱量ベースの食料自給率は、40%であり、穀物自給率に至っては28%と、世界175カ国・地域のうち128位、アメリカ、フランスは100%を超え、ドイツ、イギリス、スイスなどは自給率を高めてきています。わが国の自給率は主要先進国で最低であり、国民の約8割は「将来の食料自給に不安」をもっているといわれております。国も食料・農業・農村基本計画で、食料自給率の向上の必要性を訴えています。大分県も「地産地消」運動等を通じて食料の自給率向上と、農山村の活性化にむけた取組みを致しております。
 こうした中にあって、本県においては地産地消「とよの国食彩」運動を、農業・林業・水産業の各部門が共同して推進するなど、県内産物の消費拡大に向けた取り組みが行われていますが、流通体制の整備や地元市場への円滑な出荷体制を拡大し、生産者と市場関係者との連携を強めていくことが必要であります。また、道の駅や里の駅などによる販売促進や直販所などを積極的に支援しながら消費拡大に努めることも重要であると考えます。また、安全で新鮮な地元産物の学校給食への使用を進めることは学童生徒の農林水産業への理解にもつながり、取り組みを推進する必要があると考えます。
輸入産品の残留農薬等の問題は、消費者の目を作り手の見える国産農産品に向けさせ、一方では伝統的な地域の食材や料理法を尊重するスローフード運動が盛んになっております。本県においてもスローフード推進の役割を担う「大分地産地消・スローフード推進協議会」が39の団体を構成員として設立され、積極的な活動がなされています。そこで、本県におけるスローフード推進の取り組み状況と、昨今、健康や食の安全を支えるキーワードになっている「食育」の推進について、どのように事業を進めていくのか、併せてお伺いします。
次に、農業の担い手対策について伺います。
 これまで、国・県・市町村・所有者の資金を投入し農地の整備が進められ、平成14年度末の速報値によれば、県下の水田整備率は71.6%となっています。しかしながら耕作者の高齢化や後継者不足などを背景に、せっかく圃場整備をし農地を集約して耕作しやすい条件整備を行っても、そこで働く耕作者がいなくては目的は達成されません。
 本県の平成9年から平成13年までの5年間の新規就農者は378人で、年平均75.6人となっており、九州各県の年平均145.9人の半分という数字になっております。
 新規就農者は、新規学卒者、帰農者、新規参入者の3つの区分に分けられますが、とりわけ、新規学卒者の数が少ない状況にあります。本県の平成9年から平成13年までの5年間の新規学卒者の数は113人で、年平均22.6人となっております。これを九州各県の年平均と比較すると福岡県54人、佐賀県43人、長崎県68人、熊本県142人、宮崎県56人、鹿児島県89人となっており、九州最下位という状況にあります。
 豊の国農業・農村ビジョン21では、県農業を基幹的に担う農業企業者5千人を将来にわたって安定的に維持するためには、年間125人の新規就農者の確保が必要であるとされていますが、新規就農者の中で、いかに新規学卒者を確保するかが担い手対策の重要な課題と思われます。
 今後、新規学卒者の担い手確保対策についてどのような取組を行っていくのか所見を伺います。

 今国会で「食品安全基本法」が成立し、食の安全に対する考えや取組みも一段と強化されます。中でも「トレーサビリティ」(追跡可能性)に関心が集まっているといわれています。食品などの生産、加工、流通、販売の各段階をさかのぼって調査、確認できるようにして、食の安全を確保し、また食品表示の偽装防止にも役立つシステムであります。このことが地産地消をさらに活発化させていくのではないかといわれております。それは「地産地消」が一番生産者に近いし顔が見えるからであります。そこでこの「トレーサビリティ」をどう確保運用していくのか当局の考えを伺います。

 最後に、一次産業の活性化は、生産つまり食料の供給や木材の提供、という経済的な側面とあいまって、環境保全や人々の心の癒しという面からも大きな役割を担っております。先ほども環境政策でも触れましたが、一次産業の衰退は、そこに働く人のみならず、県民全体の問題として捉えていかなければならないという認識も少しずつ芽生えているように感じております。こうした時、今こそ大分県ならではの施策を、過疎高齢化を逆手に取った施策を行なうときと考えます。それは、自然を生かし自然と共生する生き方だと考えます。一次産業や自然保護に予算を使い、そこに雇用も生み出す施策を県独自で創出することを期待します。

 以上で質問を終わりますが、当局の誠意ある答弁を求めます。ご清聴ありがとうございました。

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