新規就農者等労働力の確保について 主管課 営農指導課 答弁者 平松知事
農業・農村の振興を図る上で、人材の確保は基本的な課題でありますが、本県の農業就業人口は、平成12年は六万五千余りで五年前と比較して約七千人減少しており、少子、高齢化の進行と併せ、農業の担い手不足が危惧されます。特に地域の中核となる担い手の確保が喫緊の課題となっております。
こうした状況を踏まえ、「豊の国農業・農村ビジョン21」においても新しい人材の確保、育成を図るため、県農業を担う意欲の高い農業企業者五千人の育成を目標として掲げ、毎年百二十五人の新規就農者の確保を目指しております。
ビジョンに基づき、新規学卒就農者の確保につながる農業大学校の充実強化を図るため、入学制限の撤廃や高度な教育を行う専攻科を設置するとともに新規参入希望者等に対しては他県に先駆けた取り組みを行い、就農説明会、先進農家体験研修の開催、就農支援資金の充実、リース農園の整備等、受け入れ体制の整備を図ってまいりました。
この結果、新規就農者は年々増加傾向にあり、平成12年には九十九人となりましたが、なお一層の上積みが必要であります。
新たに農業を始めるに当たっては、栽培技術の習得、施設等に対する初期投資、収入を得るまでの生活費の調達等、多くの課題があります。目標達成に向けては、これらの課題対応し、就農希望者不安を取り除いていかなければなりませんので、今後とも各般にわたるきめ細かな施策を講じてまいりたいと考えております。
労働力の農村への移動について 主管課 営農指導課 答弁者 平松知事
近年、都市住民の自然志向の高まりの一方、都市部における失業の増加が見られることから、都市の労働力を農業・農村へ誘導することも、新しい意味での雇用対策になるものと考えられます。
例えば、県下の市町村農業公社においては、直売所や農作業の受託等による雇用が創出されており、山香町地域活性化センターでは百三人が雇用され、その内十八人が離職者の再雇用となっております。
企業的経営を実践する二百三十三の農業法人におきましても、パート等の従業員が、大野町のみつば農家では三十四人、日田市の酪農家では二十九人と、農村地域における雇用の場を創出しております。
また、県下各地に農村や農産加工品を販売する農村マーケットとして、「道の駅」が十二箇所、「里の駅」が五十九か所設置され、多くの都市住民が訪れ、年々盛況となっております。
これらは、地域の農産物を出荷する場に限らず、加工所、農家レストラン等の起業活動を促すことにもつながり、農家所得の向上や新たな就業機会の確保などの経済効果や、
都市住民との直接交流による地域の活性化など様々な効果を生み出しております。
また、最近農村との交流や農作業の体験を行うグリーン・ツーリズムが盛んになっておりますが、これらの体験を通じ、農業・農村への理解を深め、農村に住みたい、農業に従事したいと思う都市住民を増やしていくことも必要であります。
このため、県としても、施設整備や資金の貸付け等について積極的な支援をしているところであります。
議員ご提案の集落維持のための労働力の確保についてでありますが、これまで、農地の有効利用や排水路の維持管理などは、中山間地域等直接支払制度の集落協定等を通じ、集落内で解決するよう指導してきたところであります。これに対する都市からの労働力の導入につきましては、難しい課題があるのではないかと考えております。
むしろ、農地を保全し、その多面的機能を確保していくためには、アジアからの輸入野菜の急増に伴い、国内産地の空洞化が懸念される昨今、例えば、長期的には逆にアジア各国の人材を日本へと導入し、日本の農業を担っていただくといった方法も、事態を打開するひとつの道として考える必要もあるのではないでしょうか。
いずれにしましても、今後とも、地域雇用の母体となりうる農業公社、農業法人の設立支援、育成を行うとともに、県内各地農業起業グループやグリーン・ツーリズム活動への支援を行うことにより、都市と農村が共生し、農村における雇用が確保されるよう諸般の方策を粘り強く講じてまいります。
食料自給率の向上について 主管課 農政企画課 答弁者 農政部長
国が試算した本県の熱量ベース自給率は、平成十年度が五十五%、十一年度は熱量の高い米が台風被害にあったこと等から四十五%となっております。
また、金額ベース自給率は、熱量は低いものの付加価値の高い園芸作物の生産比率が高いため、十年度の自給率は百三十六%となっております。
なお、食糧生産には地域により生産品目の違いがあること、また、主要な農産物は全国レベルで流通していることから、食料自給率は県別ではなく、国レベルで目標となりうるものと考えております。
このため、県独自での自給率目標は設定しておりませんが、自給率の向上は食料の安全保障上重要であることから、「ビジョン21」に粗生産額等の目標を掲げ、農地の高度利用による麦、大豆の増産など生産面での取り組みを進めるとともに「ごはん食」を中心とした日本型食生活の普及や「食生活指針」の普及に努めております。
さらに、本年度からは地産地消「とよの国食彩」運動により県産農作物の県内消費の拡大を図るなど、消費面からも積極的に取り組むこととしております。
学校給食への地元農産物の活用について 主管課 体育保健科 答弁者 教育長
学校給食は、子どもたちが、食生活の正しい理解と望ましい食習慣を身につけることなどを目的として、教育活動において重要な役割を担っております。
地元の農産物等を学校給食の献立に活用することは、旬の野菜などを食することに加え、地域の農業を理解し、食材の生産や流通に当たる人々の努力などを知るための、生きた教材としての意義もあると考えております。
現在、学校給食では、米飯にすべて県産米を使用しているほか、牛乳やみかん果汁についても県産の原材料だけを使用しております。
また、野菜などの食材についても、地元の農協や農家などから直接購入するなど、身近に産する農産物の学校給食への活用に努めているところであります。
今後とも、地産地消「とよの国食彩」運動とも連携し、地域の生産者の協力も得ながら、地元農産物等の学校給食への活用を促進してまいりたいと考えております。
耕地の保全確保について 主管課 農政企画課 答弁者 農政部長
水田や畑の基盤整備を促進し作業の効率化を図るとともに、認定農業者等担い手農家への農地の利用集積や集落営農組織の保全に努めております。
また、米の生産調整においても、湛水のみを行う調整水田や自己保全管理水田などにより、作付けしない農地の保全を図っているところです。
さらに、昨年度から中山間地域等直接支払制度を実施し、集落協定を締結して農地の保全管理に取り組む集落や農業者に対する助成を行っており、昨年度は、四十八市町村、九百二十八協定、一万五百四十三ヘクタールの農用地に対し、十八億四千万円を交付しております。
本年度は、関係機関の一層の取り組みにより、四十九市町村、千百協定、一万二千七百ヘクタールに拡大し、二十二億円を見込んでおります。
今後とも、これらの施策を総合的に実施するとともに、農地の高度利用を推進することにより、農地の保全確保を図ってまいりたいと考えております。
大分圏域での交通渋滞対策について 主管課 道路課 答弁者 土木建築部長
県内の交通渋滞対策につきましては、国・県・市などで構成する「大分県交通渋滞対策協議会」が平成十年度に策定した第三次渋滞対策プログラムに基づき、実施してきたところです。
これまでに、国道210号羽屋拡幅を終えるとともに、国道197号東バイパスや県道松岡日岡線、市道横塚久土線が供用されたほか、今年度末には国道10号旦の原交差点などの整備が完了する予定になっております。
また、ワールドカップ開催までには国道197号南バイパスなどが開通することにより、大分外環状線の一部となる米良から佐野間、さらには大在に至る一連の東西ルートやこれと有機的に連結する南北ルートが形成されることとなります。
これらのことにより、平成十五年度までには、既に対応済の3箇所に、大分市内の6箇所を合わせた9箇所において、渋滞の緩和が図られるものと考えております。
大分県交通渋滞対策協議会の取り組み等について 主管課 道路課 答弁者 土木建築部長
平成五年度の協議会設立以来、これまで主としてハード対策を実施してきましたがそれだけでは限界がありますので、平成九年に下部組織として大分市TDM推進部会を設置し、ソフト対策にも積極的に取り組んできたところであります。
これまでに時差通勤、富士見が丘・緑が丘の両団地から最寄のJR駅へのシャトルバス、郊外の団地から市内中心部への直行バスの運行等の社会実験を実施してきたところです。
その結果を踏まえ中判田駅周辺から市内中心部への直行バスが本格運行に移行するなど、着実に成果を上げているところです。
今年度は、県が試行中の時差通勤の効果の検証と、JR豊後国分駅周辺パークアンドライドなどの社会実験を行うこととしております。
時差通勤の参加については、大分市は現在検討中と聞いており、また大分商工会議所等の民間団体については傘下の会員へその旨周知を図っていただいているところです。
ITS導入への取り組みについて 主管課 企画検査室 答弁者 土木建築部長
本年四月に、副知事を委員長に関係各部局、国の機関、公共交通事業者等で構成される「大分県地域ITS検討委員会」を発足させ、本県の抱える道路交通上の諸課題や県土づくりの方向を踏まえたITSの効果的導入のあり方を中心に検討を進めてまいりました。
この間、FM多重放送によるVICS情報提供エリアの拡大をはじめ、大分、別府ICにおけるETCサービスの開始、福岡〜大分間高速バスの到着予定時刻等を携帯電話で提供する「九州高速バス情報提供システムの実証実験など、各機関による県内でのITS導入が進められております。
今後は、ホームページ等により、県民へのITS関連情報の提供を行うとともに、情報技術や基盤整備の進展を踏まえながら、関係機関等との連携と役割分担の中で、効果的、効率的な導入を進めてまいりたいと考えております。
交通渋滞対策としての有料道路の活用について 主管課 道路課 答弁者 土木建築部長
有料道路の完全無料化と時間帯無料化を実現するためには、借入金残額などの一括返済が必要となります。
例えば、大野川大橋有料道路で試算しますと、完全無料化のためには借入金残額の約七十八億円を、また、時間帯無料化のためには朝夕の通勤時間帯四時間分の料金収入に見合う約三十五億円を一括返済することとなります。
いずれの方式にいたしましても、他の道路整備に多大の支障を及ぼすこととなり、現状としては極めて困難であります。
今後とも、有料道路制度の主旨に則り、諸経費の節減に一層努力し、早期無料開放を目指してまいりたいと考えております。
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