34)1コーナー考 その2
 99/08/22


 でいよいよ本題。先日、F4のコースレコード(1分51秒台)を叩き出した本庄選手のレースを見ていて、2つほど気がついたことがあるんです。1つは進入ラインが2分割されていたこと。もう1つは異様に早いアクセルオンでした。

 まず1つめ。ブレーキングしながら進入するラインが単純に一直線ではなく、意外なことに2つの直線に分割されたラインだったこと。つまり減速の半ばで、一旦ラインを曲げて軽くイン寄りを目指し、その後はまた再び直線的に減速を続けながら進入するラインだったのです。

 2つめ。とにかく異様なほどアクセルオンが早いのです。予選中などインに寄る遥か手前からもうアクセルを開けてました。それなのに立ち上がりのラインはまったく無理なくスムーズ。この2点が傍目にもわかるほどまるで違っていたのです・・。

ライン図 4KB

  1. まずアウト一杯から進入する点は同じ。(もし違うとしたら本庄さんはより奥まで突っ込んでるかも?)
  1. まだ減速途中の付近(アウト側のゼブラから少し先あたり)で、角度は浅いけどコクッとラインを曲げてイン寄りの地点を目指す。
  1. 地点に向かう部分でも、減速を最優先する直線的なラインで強力な減速を続ける。(ブレーキを緩めながら旋回する曲線的なラインではない)
  1. この強力な減速が終わる地点から地点の付近では、速度が落ちるに従って自然にインに寄るカーブ的なラインになる。かつ同じくこの付近で、ブレーキが終り次第即座にアクセルを開く。(アクセルオフのまま旋回を待つような時間はほぼ皆無)
  1. 地点のクリッピング付近では、インになるべく長く沿うように回り込む。
  1. ちなみに悪い例。進入でアンダーを出すなどすると緑色ラインのような出口の苦しいラインになりがちで、こうなると地点までアクセルが踏めない。(私などしょっちゅうですが・・)

1コーナー前半 14KB

 こちらは1番ポストから撮ったレース中の本庄選手。地点から地点の部分も直線的なラインであるため、傍目には2つの直線でラインが構成されているように見えます。(ただし地点の位置はインベタ方向ではなく、少し中央寄りな点に注意)

 ちなみに本庄さんに、進入ラインが傍目には2つの直線に見える点を訊ねましたら、そう見えるだけではなく実際にそんな進入を意識してるそうでした。このラインだと制動距離を奥に長く取れる点でも都合がいいそうです。

 とにかく印象的なのは、見てるだけでハッキリそれとわかるほど、この地点から地点の間でも強い減速が続く点。逆に言えばそれほど進入速度が高いことになりますし、見た感じに強いインパクトがあるのはそんな理由なのでしょう。

1コーナー後半 14KB

 こちらは1コーナー後半の図。通常ならアクセルポイントの早い人でも地点から地点付近なのですが、本庄さんの場合、地点から地点の間で既にもうアクセルが開いてます。(排気音が大きいため音でそれとわかる)

 この点については本庄さんいわく、このラインだと旋回中の最低速度自体は遅いらしいのです。けれど逆にイン側に長く沿って回り込めるためか、あれだけ早くからアクセルを踏んでるのに、立ち上がりのラインにまるで無理がないのです。

 以上、本庄さんの走り方をなんとなくイメージしていただけたでしょうか?もちろん他のF4ドライバーの皆さんも多かれ少なかれこのような走り方だったのですが、中でも本庄さんは呆れるほど露骨にこんな走り方だったんです。(ちなみにこの時のレースは、他車を大きく引き離してぶっちぎりの優勝でした・・)


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