ゲブルセラシエ ベルリンを走る

http://www.scc-events.com/events/berlin_marathon/2006/
http://www.scc-events.com/news/news004716.html

ゲブルセラシエが次の日曜日(2006.9.24)第33回ベルリンマラソンに初めて参加する。これまで21回の世界記録を打ち立ててきたランナーであり、オリンピックでも2度の10000m金メダリストに輝いたが、最後に立ちはだかるのは2003年ベルリンのポール・テルガトによるマラソン世界記録である2:04:55である。平坦なベルリンのコースはゲブルセラシエに世界最高のチャンスを期待させるに十分である。ゲブルセラシエの自己ベストはちょうど一年前のアムステルダムにおける2:06:20である。


記者「ベルリンでの目標は?世界記録は望めそう?」
ゲブ「まず勝ちたいし、同時に記録もねらいたいね。勝負と記録はどちらも
   大事だ。どのようなレースでもできるだけ速く走るようにしているんだ
   けどね。走る前に多くを語ることは控えたい。もちろんベルリンのコー
   スが走りやすいことは知っている。私にとって記録は非常に大事。特別
   のレースになることを期待しているよ」
記者「ライバルの中には2:04:56を持つケニヤのサミー・コリルがいるが?」
ゲブ「好敵手は必要さ。観客も喜ぶだろう?僕にとってはう〜む。どんなレー
   スでもライバルは大事だ。彼の調子がいいことを祈るよ。もちろん僕の
   調子もね。」
記者「あなたの最期の調整レースは8月19日のシシリアの10kmだったは
   ずだったけど、その日あなたはスタートラインにいなかった。なにかあ
   ったの?」

ゲブ「飛行機トラブルなんだ。アディス・アベバ飛行場で離陸するときウサギ
   がエンジンに巻き込まれたらしい。そのまま飛行機は飛び立ったんだけ
   ど、しばらくするといいにおいがしだしてね、食事の用意が出来たんだ
   と皆思っていたんだけど、それがウサギだったわけ。もう1時間40分
   も飛んでいたんだけど、機長から空港に戻る案内があったんだ。代わり
   のフライトが見つからなくて、結局イタリアにはいけずじまいだったん
   だ。」
記者「そのレースで走れなかったことはマラソン練習に影響あったんじゃな
   い?」

ゲブ「あのレースで走れていれば、そりゃよかっただろう。でも10kmだか
   らね、マラソン練習の調子をみるには正確さにかけると思うよ。その程
   度のトラブルはまあ、問題にならない。で、結局ベルリンはロンドン以
   来久しぶりのレースということになるわけだ。ロンドン以来ベルリンに
   向けて全勢力を注ぎ込んできた。頑張るよ。」
記者「練習はどんな調子?ロンドンと比較するといかが?」
ゲブ「ロンドンはレース前は本当に調子がよかったんだけど、レースになると
   これははずれだったね。雨が降っていたでしょ、あれ見たらなんだかね
   と思っちゃたよ。道が滑りやすかったからね、僕のランニングフォーム
   だとバランスをとるのが難しいのね。ベルリンへはいい練習が出来てい
   る。マラソンの距離についても、もう3回走ったし、いい感覚が身に付
   いてきたと思っている。わかってきた・・という感覚ね」
記者「あなたのこれまでの最大の成功といえばなんだろう?」
ゲブ「これははっきりしている。2000年シドニーの10000m決勝だね。ポール・
   テルガトに接戦だったけど完勝したレースだね。」
記者「マラソンランナーとしてのポール・テルガトについて」
ゲブ「ポールは他のランナーとは違う。いいランナーはたくさんいるが、ポー
   ルはちょっと特別の存在だね。レース中はもちろん友情なんてない。
   エチオピアとケニヤの争いも実はない。レースを離れるととてもいい友
   達関係なのさ。ポールがアディス・アベバにくれば僕の家族同様だし
   、逆に僕がケニヤにいけば同じことだ」
記者「マラソンの記録には限界があると思うかい?まだまだ記録が伸びるか
   な?」

ゲブ「限界はないように思える。思うに今の時代の僕らでも2時間3分台で走
   ることは可能だろう。将来記録が2時間以下になることも望めると思う
   よ。そうさね、20年〜50年待つことになるのか?でも45年前アベ
   ベ・ビキラは2時間15分で走っていたんだからね・・今の僕らはそれよ
   り10分も速く走る」
記者「ドーピングについてひとこと」
ゲブ「悪いことをした連中は捕まるべきで、そしてドーピングをしない選手は
   守らなければならないということかな。こんなことはスポーツにとって
   光栄な話ではないな。ずるいことはしないこと・・これが大事。」
記者「選手をいつまで続けられると思う?」
ゲブ「これまで練習を続けている間、いつも最速のランナーであり続けたんだ。
   いつやめるかなんて考えたこともないな。2008年オリンピックはいずれ
   にせよ視野に入っているよ」


2006年9月21日

MOMA館主