治療家を目指す皆さんへ
いま、日本中に、どこに行っても、何をしても治らなかったという、いろんな
症状を抱えたまま、つらい毎日を送っている人が、3000万人くらいいます。
その大多数は、鍼で治るか、早期に鍼治療をしていれば悪化せずに済んだ人です。
ヘルニアの手術をしたが、良くならなかったという人もいますし、
寝たきりになったり、車いす生活を余儀なくされた人もいます。
手術のあと、左足が動かないと言って治療に来た人がいました。
左足が、完全に麻痺していたのです。
医師は、リハビリで治ると言ったそうですが、治るはずがありません。
こうなったら、装具を付けた生活を送るしかなくなります。
鍼治療は、全国的に見ても、経絡治療が主流で、
「痛くはないが、効きもしない」という患者さんが大勢います。
鍼治療は、職人仕事です。勘と経験がモノを言います。
学生時代にしっかり理論を学んで、仕事を始めたら、
「ここだ!」という一点を指先で探れるような鋭敏な感覚を磨いてください。
治療家の命は指先の感覚です。決して、理論ではありません。
治療家が「ここだ!」と思ったところは、
患者さんが「そこだ!」と感じたところでなければなりません。
つまり、治療家と患者さんの間に「感覚の共有」がなければなりません。
それが、基本です。その基本の積み重ねが修練されれば、名人の技になっていくでしょう。
「ここ」と「そこ」が一致した点が、
その患者さんにとって間違いのない治療点です。
その治療点に正確に鍼を送って
「あ、そこだ! 痛いけど、そこだ!」
と患者さんが感じれば、効果は間違いないなく現れます。
逆に、「あの先生の鍼は、無駄鍼(むだばり)ばかりだ・・」
と思われたら、どんなに自信のある治療でも自己満足に終わります。
教科書どおりに間違いなく治療点を決めても、
無駄鍼と思われたら効果はありません。
経絡の本でも、トリガーの本でもそうですが、図で示されている治療点は
大まかなものです。
それらの図を実物大に拡大してみてください。本の上の点は、
100円玉か500円玉くらいの大きさになります。
鍼は、0.1〜0.3ミリ程度です。どの鍼も、先端は無限小の一点です。
その一点をどこに、どの方向に、どの深さに、どの角度で打つかは、
治療家が自分の感覚で決めるしかありません。
これは、指圧でも同じです。力を入れる一点は、ピンポイントの一点です。
どうか、信頼されるよい治療家になってください。
(合掌)