ドストエフスキーの小説 ()

http://www.coara.or.jp/~dost/BT-2.gif

これから読む人は、以下、ネタ
ばれの箇所(
の箇所)に注意! 

 

   
『貧しき人々』 について
(別のタイトル訳「貧しき人びと」「貧しい人々」「貧しい人たち」)

< 概要 >
中編。処女作にしてデビュー作の佳品。
ペテルブルグを舞台に、中庭を隔てて同じアパート内に住む中年の独り身の下級役人マカール・ジェーヴシキンと身寄りのない貧しい薄幸の少女ワーレンカ(ワルワーラ)との間で取り交わされた往復書簡で構成された往復書簡体小説
二人は、相手への手紙の中に、日々の身辺の出来事や思い、過去の身の上をつづってゆくが、
やがて、彼女は結婚相手ブイコフ氏(金持ちの地主)に連れられて遠くの町へと去るのだった

《所収》
新潮文庫(「貧しき人びと」木村浩訳)
光文社古典新訳文庫(「貧しき人々」安岡治子訳)

河出書房版全集(巻1「貧しき人々」)
筑摩版全集(巻1「貧しい人々」)
新潮社版全集(巻1「貧しき人びと」木村浩訳)



『二重人格』 について
(、別のタイトル訳「分身」)

< 概要 >
長めの中編。初期の第二作。
舞台は都会ペテルブルグ。勤め先での劣等意識と自己の無能さに悩んでいる主人公ゴリャートキン(下級官吏)の職場の同じ課に、ある日、彼と容貌が瓜二つで名前も同じ有能な人物新ゴリャートキンが転勤してきてやがて彼に仕事を次々と奪われていった主人公は、彼との出世争いに破れ、精神的にも追いつめられ、ついには精神病院送りとなってしまう

※、作中で示されていること(職場の他の人には新
ゴリャートキンは見えていないこと)から、ゴリャートキンはゴリャートキンにとって彼が生み出してしまった幻覚(精神病理学で言う一種のドッペルゲンガー=分身)だとみなしてよい。作中ではそのような幻覚(妄想、忌避と願望)と現実がないまぜになっていて、物語が進行している。

《所収》
岩波文庫(小沼文彦訳「二重人格」)
河出書房版全集(巻1「分身」)
筑摩版全集(巻1「二重人格」)
新潮社版全集(巻1・江川卓訳「分身」)



『白夜』 について

< 概要 >
短めの中編。
ペテルブルグの片隅で空想ばかりにふけり知人友人も持たない孤独な(貧乏な青年官吏)が、ある日、再会を固く約束した相手が戻らず運河のそばで人知れず泣いていた若い女性ナースチェンカに出会い、その夜以来、毎夜、白夜のもと二人は同場所で逢って身の上話をし、お互いを慰め合う。青年がついに愛を告白したのも束の間、四夜目に、待ちこがれていた愛人がその時になって突如彼らの前に現れ、彼女はそのままその愛人と連れだって去っていくのだった

初期の佳品の悲恋小説。
※、タイトルの読み方は「びゃくや」。

《所収》
角川文庫(木村浩訳)
講談社文芸文庫(井桁貞義訳)

河出書房版全集(巻5)
筑摩版全集(巻5)、新潮社版全集(巻6・江川卓訳)

 

http://www.coara.or.jp/~dost/BT-2.gif