『未成年』 について

 
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< 概要、登場人物 >  
長編小説。
主人公の過去の告白手記という形式をとり父と子の魂の遍歴と和解を取り扱った教養小説・家庭小説・恋愛小説・社会小説。

19才まで両親(地主貴族で高い教養を持つ実父ヴェルシーロフ・心やさしい母ソーフィア)や妹リーザと離ればなれになって過ごした私生児アルカージイは、ロスチャイルドになるという理想をはじめ幾つかの目当てを胸に秘めて彼らのいるペテルブルグに乗り込み彼らの家で生活を始めるが、愛憎を向けていた父の実像を知っていく中で父が抱いている西欧思想やその人間性になかば幻滅した彼は、巡礼から戻ってきていたマカール老人(彼の戸籍上の父)の謙譲な宗教思想やその人格にも心ひかれていく
彼は、一方で、
仲間の青年たち
(
友人
ワーシン、恐喝専門のラムベルト、ロシアに絶望して自殺してしまうクラフト、革命グループの指導者デルカチョフ)
や、
父ヴェルシーロフをめぐる婦人たち
(
アフマーコワ将軍未亡人(ヴェルシーロフとは複雑な愛憎関係にありヴェルシーロフを最後まで苦しめていく女性。アルカージイもやがて彼女に心奪われていく)アルカージイの異母姉アンナ・アンドレーエヴナ何かと立ち回る伯母タチヤナ・パーヴロヴナ、家庭教師オーリャ)
や、
上流貴族社会の人たち
(
リーザと恋仲の青年
セルゲイ公爵、アルカージイが秘書をつとめたニコライ老公爵、アフマーコワと婚約仲のビオリング男爵)
とも交渉を持ち、事件や謀の渦中に巻き込まれていきながら、社会の現実を知り、自己の生き方や理想を新たに探り深めていくのだった。               

《所収》
河出書房版全集(巻11)
筑摩版全集(巻9)
新潮社版全集(巻13・工藤精一郎訳)
 
新潮文庫(工藤精一郎訳)
新潮世界文学(巻14・工藤精一郎訳)